続き
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藜「(卜ヶ咲君…っ!)」
ナンパをされ、腕を触られた。正直とても気持ち悪い。こんな時に浮かぶのは優しい顔を浮かべた鮮やかなピンクのウルフヘアが似合う人。
藜「…嫌っ……助けて…っ、」
モブ「こんな所に人なんか来ねぇよw」
モブ「楽しみだぜぇ?お・姉・さ・ん♡」
耳元で囁かれる
藜「ひっ…」
耳がゾワゾワする。心底気持ち悪い。
抵抗も出来なく、都合が良いと頭の端で考え乍も私の大切な人が助けに来ることを祈ってた。
卜ヶ咲「はぁ、はぁ、藜ちゃん…っ!」
幼い頃からの影響で半端についた体力を全力で使いながら藜ちゃんを探す。
卜ヶ咲「…俺のせいだ……っ!」
今考えても馬鹿だ。藜ちゃんは俺なんかよりずっとずっと大変だし、疲れてる。そんな中突然同棲してる男から怒られて、自分も反論したら逆ギレして家を飛び出す。しまいには気遣いのひとつもできない。
卜ヶ咲「…最低。」
そんな自分に向けての罵倒を人気の少ない道でぽつりと。
卜ヶ咲「…あれ、藜ちゃん…!?」
ショートヘア、とまでは行かずとも10センチほど切られて毛量も控えめになった暗めの紺色の美しい色。そんな色、忘れるわけが無い。
よく見ると、汚らわしいおっさんが藜ちゃんの細くて白くて女の子らしさがありつつも極道をしているだけあって少しガッチリしてる腕を強く掴みながら、耳や口を触ってる。
卜ヶ咲「…」
俺はそいつらに近づいて、そいつの腕を力強く掴み、離させた。
モブ「痛ってぇな!なにすんだよ!」
卜ヶ咲「…酸素の無駄になるから喋るな。…自分より弱い存在に手ぇ出しやがって。」
人間とも思えなかったそれに冷ややかな視線を送る。
そいつらはそそくさと逃げ出した。
卜ヶ咲「…ふざけんなよあいつら…っ!」
藜「ぁ…、」
藜ちゃんは困惑してる。そらそうだ。
こんなの、都合良すぎる。
でも、
今だけは
心配、させて。
―俺は、藜ちゃんを優しく、抱きしめた
卜ヶ咲「…っ、ごめんね、藜ちゃん。」
藜「えっ、?」
卜ヶ咲「ごめんね、怖かったよね。…俺のせいだ。…自分勝手な理由で、藜ちゃんを傷つけて…っ」
思わず涙がポロポロと出てくる。
藜「……」
卜ヶ咲君は、優しいな。
謝んなくていいのに。
藜「…卜ヶ咲君、謝らないで。」
卜ヶ咲「っ、でも…っ」
藜「私、卜ヶ咲君の事嫌いになんてなってないよ?」
卜ヶ咲「…俺も、…俺も。」
私は、卜ヶ咲の頼もしいけど、今は悲しげな背中に手を回した。
藜「卜ヶ咲君、守ってくれてありがとう。怖かったけど、卜ヶ咲君が来たら怖くなくなったよ。」
卜ヶ咲「…藜ちゃんは、優しいね。」
涙で赤く染まり、水が浮かぶ目尻を細め、卜ヶ咲君は笑った。
その笑顔は、酷く悲しそうで、
―ごめんねと、言ってるようだった。
落ちてた5キロのお米を持つ。
藜「あ、卜ヶ咲君…良いのに…」
卜ヶ咲「藜ちゃんに、重い物持たせたくないから。」
あの後数分、抱きしめてた。
卜ヶ咲「お米は無かったけど…何か作りたかったの、?」
そう問いかける。すると藜ちゃんは
藜「卜ヶ咲君と仲直りしたくて、塩むすび作ろうと…」
嗚呼、どうやら考えてる事は同じなようだ。
卜ヶ咲「…俺も、藜ちゃんと仲直りしたくて…アイス買ってきたの…」
藜「…ふふ、そっか、!嬉しい!」
腕に抱きつき、にこっと微笑むその姿は、
とても可愛い。
卜ヶ咲「…食べ終わったら、仲直りの証で…いい?」
承諾してくれるかなと思いつつ。
すると…
藜「…いいよ。」
少し頬をピンクに染めながら、承諾してくれた。
卜ヶ咲「…帰ろっか。」
藜「うん!」
道を歩く。
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コメント
2件
ふふふふふ藤弥くんからのお誘いだァァァァァァ😭😭😭😭😭😭😭😭 続き頑張る🥺