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197 - 第9章 近づく冬の灯り 第197話

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2025年09月04日

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仕事帰りの大学近くの道。

白い吐息を見上げながら歩いていた悠真は、不意に聞き覚えのある声に足を止めた。


「……悠真?」


振り向くと、そこにはかつての恋人・沙耶が立っていた。

コートの襟を掴み、少し戸惑った笑みを浮かべている。


「久しぶりだね。……元気そう」


「……ああ。沙耶も」

短く返すしかなかった。胸の奥にかすかな痛みが走る。


気まずい沈黙が続いたあと、沙耶がぽつりと切り出した。

「……復縁したいとかじゃないの。ただ……どうしても言いたいことがあって」


悠真は黙って耳を傾けた。


「浮気した私が悪いのは、わかってる。全部、自業自得だって」

彼女の声は震えていた。

「でもね……あのとき思ってたの。悠真は、もっと自分に素直でいればよかったのにって。“好き”って言葉ひとつだって、ちゃんと聞けなかった」


冷たい風が頬を打つ。

悠真は返す言葉を見つけられなかった。


「もし今、好きな人がいるなら……ちゃんと、その気持ちを伝えてあげて」

それだけ言い残すと、沙耶は小さく頭を下げ、歩き出した。


取り残された悠真の胸に、強烈なざわめきが広がっていた。

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