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solp
夜の空気が、少しだけぬるくなってきた季節だった。
昼間の熱がアスファルトに残っていて、でも吹き抜ける風はどこか心地いい。街灯に照らされた住宅街の道を、二人並んでゆっくり歩く。
「……あっつ」
そうぼやきながら、lpは、だるそうに前髪をかき上げた。
隣を歩くsoは、その様子を横目で見ながら小さく笑う。
「夜やのに暑いな」
「んー……でも部屋おるよりはマシ」
半袖から伸びたlpの腕が、だらっと揺れる。
気の抜けた返事も、歩幅も、全部がいつもより少し幼く見えて。
soはなんとなく、口元を緩めた。
「……最近、蚊多ない?」
「え? あー、たしかに」
言った瞬間だった。
ぴた、とlpの足が止まる。
「……あ」
「ん?」
lpが無言で自分の腕を見る。
そして数秒後、顔をしかめた。
「刺された……」
「は?」
「いやマジで。今。リアルタイムで」
そう言って見せてきた腕には、ぷくっと小さな赤み。
soは思わず吹き出した。
「早すぎやろ」
「笑いごとちゃうって!」
lpがむすっと頬を膨らませる。
でも、それで終わらなかった。
さらに数分歩いただけで。
「……あ、足も」
「え?」
「首もかも」
「お前、蚊に好かれすぎやろ」
「知らんし!!」
半分キレながらlpが首元を掻こうとして、soは反射的にその手首を掴んだ。
「掻くな」
低く落ち着いた声。
lpがびくっと肩を揺らして、soを見る。
「……でも痒い」
「我慢」
「無理」
「無理ちゃう」
soはそのままlpの腕を引いて、近くのベンチまで連れていった。
「座れ」
「えぇー……」
文句を言いながらも素直に座るlp。
その様子があまりにも子どもっぽくて、soは苦笑しながらポケットを探る。
「あった」
小さな塗り薬。
「……なんで持ってんの」
「お前みたいなんがおるからやろ」
「なにそれ」
lpがむっとするけど、その顔はどこか嬉しそうだった。
soはしゃがみ込んで、lpの腕をそっと取る。
「じっとして」
「……ん」
さっきまで騒いでたのに、こういう時だけ妙に大人しくなる。
soは塗り薬を少し指に取って、刺されたところに優しく塗っていく。
「つめた……」
「気持ちええやろ」
「……うん」
それから首元、足首。
何ヶ所も刺されているのを見て、soは思わずため息をついた。
「どんだけ刺されてんねん」
「O型やから……」
「血液型のせいにすんな」
そう言いながらも、soは近くの自販機で買った冷たいペットボトルをlpの足首にそっと当てた。
「ひゃっ! つめた!」
「冷やしたほうがマシなる」
「……そーちゃん、お兄ちゃんすぎん?」
そう言ってlpが笑う。
でもその笑顔の裏で、また腕を掻こうとしているのが見えて。
ぱし、とsoはその手を軽く叩いた。
「また掻こうとしたやろ」
「だって痒いもん……」
少し拗ねた声。
soはその顔を見て、ふっと笑う。
それからぽん、とlpの頭に手を乗せた。
「しゃーないな。帰るまで俺が見張っとく」
「……子ども扱いすんなって」
「実際、ほっといたら掻きむしるやろ」
「……否定できん」
lpが小さく笑って、そっとsoの肩にもたれた。
夜風がまた、二人の間を抜けていく。
街灯の下、肩を寄せ合ったまま。
「……次から虫除け持ってこ」
「お前がな」
「えー、そーちゃんが持っといてよ」
「なんでや」
「だって、そーちゃん絶対面倒見てくれるし」
その一言に。
soは少しだけ目を細めて、lpの頭をくしゃっと撫でた。
「……ほんま、手かかるな」
でもその声は、呆れているくせに。
誰よりも優しかった。
コメント
3件
あーもうDMでもしぬほど語ったけどげっっっちで神作すぎて無理らぶ🤦🏻♀️💘🤦🏻♀️💘 公開されたばっかだけどもう5周は絶対読んだもん😭😭間違えた10000周だったかも😭😭😭😭 ほんとに、solpっていいんですよ布教していきたい本当に🥺 ほんとにリク答えてくれてありがとうね次は私の番だからいつでも言って‼️🥹🥹