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【重量オーバー】
「くそ、むしゃくしゃする」
怒りが収まらない男がいた。彼は彼女と大喧嘩をした。
今彼女はいなくなったが、この収まらない怒りをかき消す方法は無いのか考えた。
「そうだ、遊園地に行ってリフレッシュしよう」
男は絶叫系の乗り物が大好きで、よく通う遊園地に向かった。多くの人が列を作っている。どうやら、今日から新しい絶叫系の乗り物が増えたらしい。もちろん男はこの列に並んだ。
長い時間待つ事が更に怒りを増幅させるかと思いきや、男はそんな事はなく、遊園地の楽しい雰囲気に包まれていた。
この新しい絶叫系の乗り物に乗る際は、念の為重量検査がある。この重量検査に引っかかると、乗る事はできない。男はどちらかといえば痩せている為、重量検査に引っかかる事はまず無いだろう。
男の出番が来た。
「お客様、恐らく検査に引っかかると思いますが一応測りますね」
男は不思議だった。
重量検知器の上に乗ったとたん。ピーーッと音が鳴った。
「何故だ、俺は痩せている方だし重いものも携帯してないぞ」
遊園地の従業員は頭を抱えて言った。
「大変失礼ですが、お客様がどんな悪事を働いたかどうかなんて探りはしませんが、もしこの乗り物に乗りたいのであればお祓いに行くことをおすすめします」