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⚠しおたろうがビジネス不仲です
🤍💙
「ちょっと柔太朗、今のトークの振り方雑すぎない!? もうちょっとしっかりしてや!?」
「台本通りにやっただけでしょ。だいちゃんが変な間空けるからテンポが悪くなるんだよ」
生放送のバラエティ番組が終わり、楽屋へ戻る廊下。
太智が大声を張り上げると、後ろを歩く柔太朗は一瞥もくれずにクールに言い放つ。
「あーあー、また始まったよ……」
リーダーの仁人がまたかという顔をして、舜太と勇斗は「まぁまあ二人とも……」「まぁ…落ち着けよ……」と苦笑いしながら2人の距離を離す。
世間にとって、男性アイドルグループ『M!LK』の柔太朗と、太智の関係はいわば「水と油」顔を合わせることも、お互い話すこともあまりない、誰もが不仲だと思っている。
SNSでも『今日の生放送も柔ちゃんとだいちゃんが険悪すぎた……』『でもステージになると息ピッタリなの最高!!』と、この「不仲」は大人気のコンテンツになっていた。
——けれど、誰も知らない。
これが、完璧に計算された「ビジネス不仲」であることを。
そして、それは誰も知らない、その水と油のような関係の裏側で、二人が狂おしいほど愛し合っている恋人同士だということも。
「俺は先に着替えて車で待ってる。」
「お、おう……柔、気をつけてな」
柔太朗は舜太に短く告げると、一人で楽屋の奥にある個人用の着替えスペースへと消えていった。
「ふんっ、相変わらずお高くとまった態度やな!」
太智はわざとらしく周囲に聞こえるような大声で悪態をつくと、「僕、トイレ行ってから着替えるわ。」と言って楽屋から廊下へ歩き出した。
廊下の角を曲がり、トイレへそれから着替え少ししてから、空いている会議室を
太智が周囲を気にしながら素早くドアノブに手をかけると、中から強い力で腕を引かれた。
「うわっ……!?」
暗闇の中に引きずり込まれ、背後のドアがカチリと施錠される。
悲鳴をあげる暇もなく、熱く柔らかいものが太智の唇を塞いだ。
「んっ……!? ……ふ、ん……」
深くて、優しさと執着が絡まりあったキス。
さっきまで冷酷な目をしていた男の、狂おしいほどの熱と匂いが太智の身体を支配していく。息ができなくなるほど貪られ、太智の膝がガクガクと震えた。
「……はぁ、ん……じゅ、うっ……ッ♡♡」
ようやく唇が離れると、太智は柔太朗の胸に縋り付いて荒い息をついた。
暗闇に目が慣れてくると、目の前には楽屋で見せていた氷の表情とは正反対の、強い独占欲に満ちた柔太朗の瞳があった。
「遅いよ、だいちゃん。待ちくたびれちゃった」
「バカッ……! 怪しまれないように遠回りしてきたんよ……ッ」
太智が赤くなった顔で睨みつけると、柔太朗は愛おしくてたまらないというように太智の頬を撫で、首筋に深く顔を埋めた。
「さっきの番組、だいちゃんの隣に座ってた人がだいちゃんの腰に手回してたよね?」
「は……? ああ、共演した芸人さん? ただ近かっただけやで、」
「イラついた。カメラの前だから耐えたけど、本当はあの手を切り落としたかったくらい、、、」
「物騒なこと言わんでや……ッ」
柔太朗の低い声には、本気の嫉妬が滲んでいた。
表舞台では「太智に興味すらない」という顔で冷たくあしらっているくせに、二人きりになった途端、柔太朗は手が付けられないほど重く、嫉妬深い男に変貌する。
「……だいちゃんがカメラの前で俺に『大嫌い』って顔するたび、ゾクゾクする」
柔太朗の手が太智の衣装の裾から滑り込み、引き締まった腰を強く抱き寄せた。指先が肌を撫でるたび、太智の背筋に甘い痺れが走る。
「みんな、俺たちが本気で嫌い合ってると思ってる。……でも本当は、だいちゃんが俺の腕の中でこんな可愛い声で鳴いてること、みんな知らない」
「んぁ……っ♡♡、変態……ッ!」
「誰のせいだと思ってんの。……表で触れられない分、ここで取り戻させてよ。」
柔太朗の唇が、今度は太智の首筋へと落とされる。
痕が残らないギリギリの力加減で噛みつかれ、太智は声を押し殺して柔太朗の髪に指を絡めた。
世間やファンどころか、メンバーで1番一緒にいる同期の仁人さえ騙し通している「ビジネス不仲」。
「不仲」でいればいるほど、世間の目が二人の「本当の関係」から遠ざかる。それが二人にとって都合が良かった。
(こんなの……世間にバレたら一発で終わりやわ……)
グループの存続も、アイドルとしての未来も、全部吹き飛ぶ。
けれど、カメラの前で「嫌い」と演技をすればするほど、裏で重なり合う時の熱量が跳ね上がっていく。危険な秘密を共有している快感が、二人の愛を狂気的なまでに深くさせていた。
「……あ♡♡、柔……もうすぐ車に集合する……♡♡時間……っ♡♡」
「あと五分だけ、お願い」
「五分で済むわけ……んっ、ぁ……♡♡!」
防音の効いた会議室の中で、衣擦れの音と甘い吐息が重なり合う。
外からは、まだ楽屋で片付けをしているメンバーたちの賑やかな声が遠く聞こえていた。
数分後。
何事もなかったかのようにすっきりとした顔でロケバスに乗り込んできた柔太朗と、少し遅れて「お腹すいたわ〜」と不機嫌そうに乗り込んできた太智。
バスの席は当然、一番前と一番後ろで離れている。
バックミラー越しに一瞬だけ交わった視線の中に、二人だけの秘密の熱が静かに揺れていた。
#ごほんにんさまとはかんけーありません
コメント
3件

初めまして! 🤍💙が好きなので、ドキドキしてしまいました!

えこれって続きありますか?!😭💙︎🤍 めっちゃ好きです!!
ああっ、もうこのギャップがたまらんやつ!!😭💘 表では「水と油」のビジネス不仲なのに、裏では柔太朗がガチ重すぎる独占欲でだいちゃんを会議室に拉致ってキス…て、解釈一致しすぎるだろ!「遅いよ」からの「あの手切り落としたい」発言、表の氷の顔との落差がエグすぎてクラクラしたわ。しかもそのあと何事もなくバスに乗り込む二人のクールさよ…。この危ういバランスの上に成り立ってる恋愛、続きが気になりすぎる🔥💙🤍