未成年
高校生の時のお話。
過去作です^_^
終業式が終わり、ぞろぞろと教室から人が減っていく。
そんな中 俺と蛭川が残り、教室には二人だけ。
「…」
教室の窓から入ってくる風が、妙にうるさく感じる。
「水無瀬」
「…なに」
こつこつ、と音を立てながら
自分の方へ近づいてくる。
「夏休み、予定ある?」
「特にはないけど」
「じゃあさ、また家行っていい?」
「…いいけど」
どうして俺は、君に対して否定の言葉を言えないのだろうか
「…こっち向いて」
「ん?」
強い風が吹いた瞬間、唇と唇が触れ合った。
涼しくて暑いのか、それとも熱いのか
「蛭川」
「ん〜?」
睨みつけたように言うと、ふにゃんとした返事が返ってくる。
でも、嫌だったわけではない…と思う
君と触れ合っていることがバレたら、周りからすると大問題になるだろうか
本当に今のままでいいのか、なんて俺にはまだわからない。
だけど 君が近くにいるとどこか放っておけなくて
「今日…うちくる?」
「え、いいの?」
「うん」
孤独を抱え込んでいるのではないか、一人でずっと耐えているのではないか、と
友人に『関わるのはやめといた方がいい』と止められても、関わってしまう自分がいて。
なにが正しくて、どれが不正なのか。
END
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