nmmn,fwakになります!
※地雷の方はご注意ください。
※ご本人様とは一切関係ありません。
akn→『』
fw→「」
モブ→()
です。
どーぞ!
キーンコーンカーンコーン。
退屈な授業が終わり、欠伸をしながらスマホを見てみれば1件のメール。
明那から。
【ふわっち、今日ジャージある?】
【あったら貸してほしい!🥺🙏】
文末に明那らしい可愛い絵文字が添えられていて思わず笑みが零れる。
今日も安定にかわいい。
【あるよ〜いつ必要?その前に届けに行くで〜】
送ったメッセージには即既読がついて、
【まじ!!!?大丈夫!今から取りに行く!!】
【ありがとうふわっち!!!!】
今から来てくれるらしい。
明那のとこ遊びに行きたかったから、断られたのはちょっとショックやったけど。
まあ会えるのに変わりないからいっか。
よし、ジャージの準備しとこ。
少しでも明那と話せるように。
席を立って後ろのロッカーに行こうとしたら
(湊ー)
と、友達に呼び止められた。
「んぇー?どしたん?」
(来てるよ)
廊下の方に視線を送りながら言うもんだから、明那が来たのかと思って勢いよくそっちを見た。
……でも、実際来ていたのは明那じゃなくて明那と同じクラスの女の子。
なんで知ってるかって?そりゃ明那のクラスの子だからね。
この子に構っている時間なんて本当は無いけど、一応近寄って話を聞く。
「どしたん?なんかあった?」
(あのさ不破くん!ジャージって持ってる?持ってたら貸してほしくて!)
「あー……」
なんか自慢やないけど、女の子みんな俺にジャージ借りたがるのなんでなんやろ。他にも借りれる人いっぱいいるはずやのに。
俺のジャージそんないいか?みんなと同じはずなんやけどな…。
ってのは嘘で。
本当は知ってる。
風の噂で聞いたから本当かどうかは分からんけど、俺のジャージを借りて、あたかも俺と付き合ってるみたいな感じにしたい子達がいるらしいってこと。彼シャツ的な。
だからもしかしたら、きっとこの子もそうかもしれんなーって。
自意識過剰あーだこーだではあるんやけど。
けどほんまにすごいんよ?貸して!の数が。もうほんまに。
「ごめんなぁ、もう先約おんねん。」
唯一、俺のジャージを本物の彼シャツ的なのにできる子が。あと願わくば永遠に俺の苗字を名乗って欲しい子でもあるな。
なんて頭の中で考えてるうちに、
(あー、そうなんだ…。分かった!ありがとう!)
と言って、手を振って去っていった。
うん、多分忘れてないよ。あの子。
間もなくして明那がやって来た。
『ふわっちー!ごめん!お待たせ!』
「あきなぁ〜!会いたかったで〜!」
明那に会えて嬉しくて思わず抱きしめそうになったが、それは明那の手によって阻止された。
さすがにダメかぁ……。にゃは。
「はいこれ!ジャージ。下は?上だけでええの?」
『うん大丈夫!うわぁマジ助かった!ほんまありがとう!こんな寒い中、半袖半パンで体育やるとこやった』
「にゃはは、元気で草。んでも、 明那が忘れるなんて珍しいねぇ」
『んね!俺もびびった』
ほんの少しだけ明那も彼シャツ的なのをやりたいんじゃないかって期待した。
けどまぁ、明那に限ってそんな事はないかぁ。
あったらあったで可愛すぎるんやけど。
「臭かったらごめんなぁ」
『あははっ!ないない。ふわっちいつもいい匂いだし』
そう言うと目の前で俺のジャージを嗅ぎ始めた。
明那…まじか。 ハグはダメなのにそれはええんや。もし無意識でやってるんやったら相当やばいぞ。俺以外には絶対やらんでな。約束やで。
『ほら!バリいい匂いやん!やっぱふわっちの匂い好きやわぁ〜』
え、えぇ?まじすか…。もうなんなんそれ。愛おしすぎるやろ。 柔軟剤変えんとこ。
「…あ、ありがとうなぁ…。」
破壊力凄すぎてこれしか言葉出んかったわ。
『ご、ごめん!今のは流石にキモかったか…』
「えっ!全然そんなことないでぇ!!?!」
『声でっか』
あまりの声のデカさに明那がケラケラ笑ってる。
周りの人達にもめっちゃ見られてるし。はっず。
『じゃ俺教室戻るね!ほんまありがとう!』
「いいよぉ。またね明那〜」
『またねー!』
ばいばーい、と手を振って明那が教室へと戻って行った。
にしても明那可愛すぎやわぁ〜。さっきからニヤニヤが止まらん。
席に戻ると早速友達に
(湊、顔変だよ。どしたの?)
とかディスられた。
「幸せなんよ」
(あー、あきにゃ来たの?)
こいつは俺と明那の関係を知っている。
「そうそう、てかそれやめて。あきにゃって。呼ばんといて」
(うわ出たー湊の激重愛。てか、なんでここに?)
「んぇ、ジャージ貸してほしいって」
(ジャージ?湊の?)
「うん、当たり前やん。俺以外のは借りさせん」
(…ふーん。そーなんだ…)
…?なんか言いたげな感じ??
まさか…
「え、まさか明那、俺以外の人から借りてたことあったん?」
(え、違う違う。今日明那、ちゃんと三枝って書かれたジャージ着てたけどなって、)
…………え?
「それ、ほんまの話?」
(うん。見間違いじゃないと思う)
「…………まじかぁ。明那ぁ」
(???)
俺の可愛い恋人、明那くんのジャージ事情。
―完―
コメント
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雨子様は神か何かですか?🥹💖 毎回私の好きなシチュなので読むのがとても楽しいです(≧∇≦)