一通り俺を犯しまくって満足した元貴は俺の横で寝息を立てて眠っている。
寝顔だけみると、あどけなくて可愛いらしさがある。
この状況が夢だったらいいのにと思うけど、身体中に残る傷跡と痛みが、これは現実だとひしひしと訴えてくる。
どうにか逃げる方法がないかと、画策していると、隣の元貴がもぞもぞと動く。
俺はビクッとして固まる。元貴はん〜と寝ぼけながら俺に抱きついてくる。
元貴「ん……どこにもいかないで……。」
さっきまで体の奥底から恐怖を感じる存在だったのに、今の元貴は小さくてなんだか弱々しかった。
俺も疲れて元貴に抱きしめられたまま眠りにつく。
元貴「若井〜ごはんだよ〜!」
その日から俺は、元貴に拘束され身の回りの世話を全てされる事になった。
食事、風呂、トイレ、性処理全てを元貴に管理される生活。
歪んでて狂ってる生活なのに、元貴の事を完全に嫌えない自分がいた。
顔がタイプって結局最強なんだな……なにしてても様になるもんな……などと思う。
元貴にあーんとされ、俺は素直に口を開ける。
あの日以降変なものを食事に混ぜられたりなどはしていない。
この生活に慣れてきている自分がいて怖かった。
元貴「若井、もずくに会えなくて寂しい?」
ふと元貴に言われる。家族や友人じゃなくて、そこにもずくを出してくるのが常人とズレてるなと思う。
若井「まぁ……そうだね。もずくだけじゃなくてみんな心配してるだろうし。」
元貴「俺も動物は好きだからさ、もずくだけでも連れてこようか?」
いやいやいやこんな環境にもずくを連れてきたら、ストレスで病気になってしまう。俺は必死にぶんぶん顔を振った。
ていうか、俺の実家まで調べているのか。末恐ろしい。
若井「じゃっじゃあさ!ちょっとだけ外に出してくれるとか……」
元貴「良い訳ないでしょ。何言ってんの。」
元貴に冷たく言い放たれる。そりゃそうですよね。
元貴「俺には若井しかいないの。お願いだから離れないで……。」
元貴が俺の肩に顔を埋めてくる。
時折見せる元貴の弱々しい姿に、俺は惑わされる。
一体どちらが本当の元貴なんだろう。
こんな生活がしばらく続いた。
どのくらい経ったのかは、テレビやスマホを確認できないから体感になるが、2ヶ月くらいといったところかな。
会社はクビになったんだろうなぁ。みたいアニメがそろそろ放送される頃だったのになぁ。等色んな考えが巡ってくる。
隣にいる俺を監禁してる張本人は、俺の考えなんてつゆ知らずといった様子で俺に甘えてきている。
元貴「若井〜。今日も可愛いね。大好きだよ♡」
毎日似たような台詞を吐かれ、少し辟易としてくる。
元貴「若井は?若井は俺の事好き?」
俺のそんな様子を見てか、元貴は俺の服の裾をぎゅっと握って上目遣いで問いかけてくる。
すぐに包丁をとれる位置感で。
俺は身の安全のために、元貴が欲しいであろう台詞を放つ。
若井「俺も元貴の事好きだよ。」
その言葉を聞いた元貴は満足そうに微笑んで抱きついてくる。
元貴「よかった……。僕こんな愛し方しか出来ないから、最後にはみんな僕のところから去っていっちゃうの。それが悲しくて悲しくてつい……ね。若井とはずっと一緒にいれたらいいな。」
含みのある言い方をして、元貴はニコッと笑う。
悲しくてつい……というのは、過去の恋人たちも最後には殺してきたという事なのだろうか。
俺もその恋人たちと同じ道を辿らないように、慎重に行動しないと。
隙をみていつか絶対に逃げ出してやる。
元貴が過去に何をしてきたか知らないけど、こんなことは俺がもう辞めさせる。
コメント
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これだけのことをされてるのに、❤️さんのことを嫌いになり切れない💙さんが好きすぎる…嫌いになれないだけじゃなくて、ちゃんと正しい道に進んでほしいって思っちゃうところもなぁ……優しい💙さんが好き… 愛情表現の仕方が滅茶苦茶だけどちゃんと💙さんのこと愛してるんだもんね❤️さん…… 諦めない💙さん好き~~~…!!!次回どうなっちゃうのかドキドキすぎるよ~~~!!
わ~~~~完璧に堕ちきっていない💙さん……常人とはズレた愛情表現してくる❤️さんもそこの見えない恐ろしさがあって好き……。😭
逃げ出すやつも見たい気持ちが、、