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#ふかいわ
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問題児💛
優等生💜
幼馴染同士
♡12000 ありがとうございます!!
side.💜
俺は、彼奴が嫌いだ。
…本当に、嫌いだった。
💜「ひーかーる。起きろ。」
机に突っ伏している頭を、
教科書の角で軽く叩く。
💛『…うるせぇ、』
💜「授業中に寝んなよ馬鹿」
💛『朝から口悪ぃな、お前、笑』
💜「お前にだけ。」
睨み合う。
周りからは、また始まった、と笑われる。
俺だって、できるなら関わりたくない。
此奴―岩本照は、
授業をいとも簡単にサボる。
教師に逆らう。喧嘩をする。
校則を守らない。
いわゆる、問題児だった。
💜「今日もどっかで喧嘩するつもり?」
💛『…しねぇよばーか。』
💜「嘘つけ。昨日もその前もしてた。」
💛『うるせえな。お前は俺の母親かよ』
💜「誰が好き好んでお前の面倒見るかよ馬鹿」
💛『んじゃ放っといてくれ』
💜「…そうしたいよ」
本当に、そうしたい。
そう思っていた。
ある日の放課後。
俺は駅前で、あいつを見つけた。
💜「くそ、学校以外でも会うのかよ、
気分悪ぃ…」
気づかれないように過ぎようと思った。
でも聞こえたのは、
ありえないほど優しい声だった。
[お兄ちゃっ…顔のケガぁっ、]
💛『…子供がこんな駅前に独りとか
危ねぇだろ。』
💛『世の中には怖いやつなんて
星の数ほどいるんだよ。』
[ぅう~ 、(泣)]
[僕がおじさんの靴踏んだのが悪いの…(泣)]
💛『ちげぇって、』
💛『あんなんで怒るジジイの方が可笑しい』
あいつの前にいたのは、
泣きそうな顔をした少年だった。
[…妹に、誕生日プレゼント買いに行きたくて、]
💛『…はぁ。』
💛『ほら。』
照は少年に手を差し出す。
[…!]
💛『絡まれないように俺が守ってやるから。』
💛『ほら、妹のプレゼント買うんだろ?』
[うん!!ありがとう!お兄ちゃん!!!]
あいつは乱暴な手つきで、
その少年の頭を撫でた。
💜「…へ、」
俺は、その場から動けなかった。
知らなかった。
あいつが、こんな顔をするなんて。
こんなに。
優しい声が出るだなんて。
その数日後。
廊下で、
あいつが壁にもたれているのを見つけた。
頬には傷がついており、それがこの前の少年との話でできたものだと物語る。
💜「…。」
💛『…こっち見んなよ、』
💜「…怪我。」
そう言えば、彼は小さく舌打ちをした。
💛『お前には関係ない』
💜「…馬鹿だろ。」
💛『いきなりひでえな、』
💜「いきなりじゃない。いつも思ってる」
💛『放っておけって』
💜「嫌だよ」
言ってから、自分でも少し驚いた。
照も黙った。
💜「…座って、」
💛『いい。』
💜「…っ、座れ!」
💛『指図すんなアホ』
頑固な彼は、動こうとしない。
俺は無理矢理彼の腕を掴んだ。
💛『っちょ、!』
鞄から救急セットを取り出した。
傷を消毒する。
彼は抵抗を辞めた。
💜「ほんっと…強がんなよ馬鹿。」
💛『…うるせぇ笑』
そう言いながらも、あいつは少しだけ笑った。
自分も、つられて笑いそうになる。
慌てて顔を伏せた。
それからだった。
あいつは怪我をするたび、
俺のところへ来るようになった。
💛『…ふっか、』
💜「何」
💛『…手当』
💜「はぁ…また?」
💛『許せ』
💜「許すから喧嘩すんな」
💛『それは無理だ』
💜「開き直るなよ、ばーか」
文句を言いながら手当する。
気づけば、それが当たり前になっていた。
あいつは相変わらず問題児だった。
喧嘩もする。
授業も寝る。
俺をからかう。
俺も負けじと言い返す。
なのに。
少しずつ、あいつのことが分かってきた。
💜「…え、照、泣いてる?」
💛『…黙れよ』
乱暴なのは、
弱いところを見せたくないから。
💜「また喧嘩かよ!」
💛『しょうがねぇだろ。』
💛『…後輩が困ってんだから、』
喧嘩をするのは、誰かを庇ったときが多い。
💛『おい、お前、顔のケガ。』
[ぁっ、いや!そのっ…]
口は悪いけれど、
困っている人を見れば放っておけない。
…そして。
俺が困っていると、必ず一番に気づく。
あの日は、先生に頼まれて本を運んでいた。
💜「うゎぁ、重…」
💛『非力な学級委員だな』
💜「うるせぇ、」
💛『…ほら、貸せ。』
💜「はぁ?いいし。自分で持てる!」
💛『うっせ。』
💛『…転んだらどうすんだよ、』
そう言って、全部持っていかれた。
💜「…ありがと。」
💛『気持ち悪ぃ、礼はいらねぇよ』
悪態をつかれる。
それでもその瞬間、胸が妙に温かくなった。
嫌いだったはずなのに、俺は照と一緒にいることで安心感を得るようになってきた。
side.💛
最近なんだか、優等生であるふっかが放っておけなくなった。
最初は、無理矢理にでも喧嘩の手当をされていた。
💛『余計なお世話だわッ…』
💜「強がんなって!」
それでも気づけば、俺から手当をお願いするようになってきた。
…彼奴、包帯の巻き方とか、
保険医より上手かったから。
💛『…。』
放課後の廊下で、俺はゆっくり歩いていた。
その時。俺の耳に届いてしまった。
[深澤ウザくね?]
[わかる。優等生ぶっててムカつくんだよな]
[先生に媚びてるだけだろ]
[いい子ぶってるよな]
足が止まった。
自然と拳に力が入った。
理由は1ミリも分からなかった。
💛『…なにも知らねぇくせに。』
気づけば、彼らの前に立ちはだかっていた。
[は?]
[いいだろお前のことじゃねぇし。]
[お前だって深澤のこと嫌いだろ]
恥ずかしながら、声が震える。
きっと目つきもありえないくらいに悪い。
💛『…何も知らねえくせに、
勝手なこと言ってんじゃねえよ。』
ふっかは昔から優しい。
自分犠牲にしてでも、誰かを守ろうとする。
だから誰かが彼奴を守らなくちゃいけない。
💛『さっきの言葉…取り消せよ。』
爪が肉を抉るくらいにまで強く、
拳を握った。
[なに、庇うのかよ。]
[…お前は学級委員の何なんだよ。]
💛『…黙れ。』
俺はそのまま、此奴らと喧嘩をした。
そして翌日。
俺は新しい傷をつけながらも、登校した。
黒板を消していたふっかと目が合う。
💜「…馬鹿」
💛『挨拶より先にそれかよ』
💜「何の喧嘩?」
そう聞かれても、俺は答えない。
悪口言われてたよ、なんて軽く伝えるほど、
俺はバカじゃない。
💛『なんでもない。』
💜「嘘つけ」
💜「誰と?」
💛『お前には言わねぇ』
彼は眉を寄せた。
💜「…俺に言えないこと?」
困り眉でそう言う。
辞めろ、そんな目するな。
俺はこうやって狂わされていく。
思わず視線を逸らしてしまった。
💜「…ねぇ」
これ以上黙っていても、問い詰められて面倒だ。
俺は仕方なく口を開いた。
💛『…お前が知ったら、嫌な気分になる』
💜「…え?」
分かっていない。
なんでお前はそんなに無防備なんだ?
💜「…まぁ、早く。」
💜「手当。」
ふっかは勝手に傷口に消毒液を塗る。
💛『っ…』
💜「照、我慢」
💛『…わざとだろ』
💜「当たり前」
💛『ひど。』
包帯を巻かれる。
やっぱり綺麗だ。巻き方も、
…手も。
💜「はい。」
💛『…さんきゅ。』
それだけで、胸がいっぱいになった。
…やっぱり俺は、
深澤辰哉という男が好きなのだ。
side.💜
帰り道。
独り歩きながら考える。
照のことなんて嫌いなのに。
どうして放っておけないんだろう。
どうして無理矢理でも手当をするんだろう。
どうして他の誰かといると、
少しだけ面白くないんだろう。
💜「…。」
答えなんて、もう分かっていた。
―俺は、あいつが好きなんだ。
💜 「あー…最悪。」
思わず呟く。
よりによって、あの問題児。
俺が一番関わりたくなかった相手。
俺を毎日のように苛立たせる、あの馬鹿。
…なのに。
今は、明日が少し楽しみだった。
また会えるのが、楽しみだった。
翌朝。
💜「照、おはよ」
教室に入ると、あいつが顔を上げた。
どうやら眠っていたようだ。
💛『…ふぁ、』
💜「…傷、大丈夫、?」
💛『…おう。』
💜「…ならいい。」
席につく。
少しして、隣から声がした。
💛『…おい。』
💜「何?」
💛『今日、一緒に、帰ろ、』
僕は一瞬だけ黙った。
一緒に帰ることを誘われるのは、
小学校ぶりだった。
💜「え、笑
なんで?」
💛『別に』
💛『…嫌ならいい』
💜「へぇ、笑」
わざと少し考えるふりをする。
ほんとは今すぐにでも頷きたかった。
💜「…んふ、いいよ。」
💛『…おう。笑』
あいつが笑った。
その顔を見て、僕も小さく笑う。
絶対、照にはまだ言えない。
好きだなんて。
絶対に言えない。
だって、恥ずかしすぎる。
でも。
いつか言えたらいいなと思う。
その日まで。
俺は照の傷を手当して。
照は僕の隣にいて。
くだらないことでまた喧嘩をして。
そうやって少しずつ、近づいていけばいい。
💜「…あ、照。ケガある?」
💛『…あるって言ったら?』
―俺はまだ知らない。
照もまた、
同じように俺なんかに想いを馳せていることを。
fin.
コメント
9件
やっぱり照は優しいのよ、イカつくても。そしてふっかさんもそれを放って置けない。お互いが心配な2人がただただ尊い✨
ときめくわ〜🙂↕️ お互いに口悪いトコも好きよ〜!
口悪×口悪好き 良い