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新しいクエストが発生しました。
*クエストの優先順位が変わりました。
*カプレシアを堪能しよう!
ダンジョン踏破の他にお勧めはバーニングマンに似たイベントの鑑賞。
向こうよりド派手です。
屋台御飯は必ず鑑定してから購入しましょう。
暑さもあるので、ゆっくり個室で食事をした方がいいかもしれません。
宿はノワールの指示に従ってくださいね。
達成報酬 プリッツダム王国商品券 500ギル分
*氷ダンジョンを踏破しよう!
五階層です。
あちらの世界各国氷菓子が楽しめますよ。
一緒に巡れないのが本当に残念です。
コンプリートは大変なので、モンスターのテイムをお勧めします。
全種類を作ってくれるレアモンスターがいますよ。
ダンジョン踏破達成報酬 氷ダンジョンドロップアイテム販売専用屋台
レアモンスターテイム達成報酬 氷菓子の食べ過ぎでお腹を壊さないアイテム
*服ダンジョンを踏破しよう!
三階層と浅いので難しくないかと。
せっかくなので隠しフロアを発見してください。
彩絲と雪華、ノワールも喜びます。
ダンジョン踏破達成報酬 服ダンジョンドロップアイテムが二倍で売れるスキル
隠しフロア発見達成報酬 服ダンジョンレアドロップアイテムが五倍で売れるスキル
*釣り師の長靴と高級釣り竿装備で釣りをしてみよう。
氷ダンジョンと服ダンジョンに釣りポイントがありますので、お勧めです。
カプレシア中央部にある噴水でも釣れますが、麻莉彩は禁止です。
達成報酬 高級練り餌(餌だけ食われる悲劇がなくなりますよ!)
*拠点を作ろう。
ほぼほぼラヌゼーイで確定だと思いますが、他にも琴線に触れる場所がありましたら、遠慮なくそちらに変更するとよいでしょう。
オススメ拠点マップ&資料を参照のこと。
達成報酬 プリッツダム王国商品券 1000ギル分
*商売をしてみよう。
屋台飯も良し、移動雑貨屋さんも良し。
許可は商業ギルドで取れますよ。
初めは絨毯一枚分の小商いからのスタートが無難です。
達成報酬 移動式素敵屋台
*農業をしてみよう。
こちらもギルド依頼に多いです。
草むしりや水やりは、農作物が報酬なので子供にも人気があります。
達成報酬 農作業一式セット
は!
情報量が多すぎて目がバッチリ覚めました。
屋台の買い食いは基本かと思っていたんだけど、そっかー衛生的に問題があるのか……。
王都は安全だったから説明がなかったのかな?
特に砂漠地帯じゃ暑いから、食べ物の劣化に関しては慎重になって当たり前だよね。
気をつけないと。
「あ、目が覚めたんだ? 馬車の外に出てみると随分暑くなってるよ。顔だけ出してみる?」
シャワーでも浴びていたのか、髪の毛をふきふき奥から現れた雪花が言うので、馬車に付いている小窓を開ける。
「うわ!」
ぶわっと熱風に顔を煽られた。
慌てて窓を閉める。
顔には砂がついてしまったらしく、ざらざら感が酷い。
「……砂、飲んじゃったかも?」
「ありゃ。ちょうど突風に当たったかな。ごめんごめん。顔を洗ってくるといいよ。そうだ! 紫色のポーションが置いてあるから、それをつけてね。砂が肌に付かなくなるんだ」
化粧水や乳液じゃなくて、ポーションなんだ。
異世界らしいね。
こっちにはオールインワン化粧品はないのかしら。
「お高いポーションじゃが、日焼け止めもかねておるからのぅ。手や腕にも塗っておくとよいわな」
「はーい」
砂漠地帯では必須の化粧品といった存在かな。
むしろ紫ポーション=オールインワン化粧品なのかも。
洗面台に行き鏡を覗き込む。
顔に細かい砂が付いていた。
色は薄い黄色もしくは黄金色。
綺麗だけど見ているだけでいい。
「……うわー髪の毛の中も砂だらけとか! あの一瞬で!」
もしかして……と思って髪の毛の中に指を差し入れれば、ざらざらとした砂の感触があった。
「砂の完全駆除は難しゅうございましょう。お手伝いいたします」
背後にノワールが立っていた。
当然気配はない。
何時ものことだ。
「到着時間までに洗えそう?」
「無論でございます」
深々とお辞儀がされる。
きっと残り時間三分だったとしても、ノワールは私をぴかぴかに磨き上げてくれるだろう。
手早く服を脱がされて、猫足バスタブに体を沈められた。
髪の毛は仄かに柑橘系の香りがするシャンプーで洗われる。
顔も同じ香りのフェイスソープで優しく洗われたあとに、たっぷりと紫ローションに浸したであろう布を掛けられた。
ひんやり感が火照った肌にとても心地良い。
極楽極楽~と心の中で思っている内に、髪の毛が洗い終わり、タオルとランディーニの風魔法で乾かされた。
ランディーニの風魔法は戦闘特化かと思っていたが、そうではなかったらしい。
指摘すると拗ねられそうだったので、大げさな感謝で止めておいた。
「服は宿で用意させましょう」
頷くノワールが着せてくれた服は、モスグリーンのワンピースとカーディガン。
全体に金糸で刺繍が施されている。
如何にもお金持ち! に見えそうな服だった。
生地はオーガンジーっぽく、暑さは感じない。
これでも十分だと思うのだけれど……。
幅広の帽子を被せられて、更にノワールが日傘を差してくれるようだ。
馬車の扉が開かれて、ノワールの言葉に納得した。
暑かったのだ。
これだけ涼しげな衣装であっても。
時々吹いてくる緩やかな熱風に、汗が噴き出した。
馬車は宿の前に着いたらしい。
歩いたのは扉までのほんの数メートル。
それだけでも服を着替えたくなる絶望。
体が気候に慣れていないせいもあるのだろう。
「宿の中は快適でございます。また、部屋に入りましたらすぐに着替えをいたしましょう」
砂からは完全に守られているのが救いかなぁ……と思いながら、私は彩絲が渡してくれた、使うのが勿体ないくらいの刺繍がほどこされたハンカチで、額に浮いた汗を丁寧に拭った。
砂漠にある宿ってどんな感じなのかなぁ? とあれこれ考えていたものと、入った宿は随分と違っていた。
外観はあちらのネットで見た如何にもな宿でした。
砂で作られた壁。
入り口にはふわふわした布が扉代わりに揺れている。
防犯とか大丈夫なのかしら? と少し心配な無防備さ。
でもね?
よくよく観察すると壁が宿を覆い尽くしていて中は見えなくなっていました。
あとはたぶん魔法かな。
内側から見ると外の景色が見える窓とかが幾つもあるの。
空気も流れてくるからね。
異国情緒と異世界情緒が両方堪能できる宿だと感じました。
で。
かなり想像と違っていたのは内装ね。
えーと高級なアラビアンリゾートホテルが一番近いかな。
足元に砂粒一つもないとか本当に凄い。
この点はあちらのホテルより凄いのかも。
椅子とか衝立の透かし彫りとか近くに行って眺めたくなる精緻さ。
アンティークな置物は手入れが行き届いていて、どれも艶々。
お触り厳禁とわかっていても触れたくなる魅力に溢れていました。
ノワールか誰かが事前に通達してくれていたのだろう。
案内してくれたのはヒジャブに近い形のスカーフをまとった女性。
スタッフさんにはニカブやチャドルに似た格好の女性もいる。
服装が自由なのは観光客だけなのかな?
それともここが高級な宿だからか。
通されたのは恐らく一番ランクの高い部屋。
広くて高価そうな置物がたくさんあったからね。
骨董品や部屋の説明は彩絲と雪華が聞いてくれた。
主人は聞かないのがこの世界流儀らしい。
ノワールは一番大きくて豪奢なソファに私を座らせるとお茶の準備を始める。
説明はかなり長かった。
そのせいなのか、彩絲が案内をしてくれた女性にチップを渡している。
女性は一度断ったが、雪華にも言われて受け取っていた。
本来チップの習慣はないのかな?
「うわ! さすがノワール。何時手配したの!」
ノワールがテーブルの上へ揃えたのは飲み物とスイーツ三種類。
飲み物はポメグラネイトン(柘榴)ジュース。
氷は入っていないのにキンキンに冷えているのは、カップに魔法がかかっているとのこと。
日本で飲んだ柘榴ジュースと違い渋み? えぐみ? が薄くて凄く飲みやすい。
暑かったせいもあって半分ぐらいをごくごく飲んでしまった。
「予約時に手配済みでございます」
雪華の言葉にノワールが会釈をする。
さすノワですね。
「これこれ! すごく美味しいけどレアドロップなんだよね。美味しいから最初に食べてみ?」
雪華が絶賛するのは氷ダンジョンでのドロップアイテムらしい。
そうめんを刻んだものに苺シロップがかかっている見た目。
世界のイケメンを攻略する乙女ゲームで見たことがあるような……。
あ!
イランの有名なデザートかな。
確かファールーデ。
白い麺が入ったレモンとローズ・ウォーターのシャーベット。
もしそうなら初めて食べるので楽しみだ。
「ん!」
ローズの香りが結構強い。
レモンは香りよりもさっぱり感が際立つ。
麺を食べればピスタッチオとアーモンドにミルクの味。
凍っている麺を食べる機会がないので不思議な食感だ。
「これって、何て名前のドロップアイテムなの?」
「ファールーデ。普通に店でも作られているんだけど、ダンジョン産がダントツで美味しいんだよね」
あ、名前は向こうと一緒なんだ。
「同じ組み合わせだと勝てぬので、手作りのファールーデにはフレッシュフルーツやジャムをかけるのが一般的じゃの」
「なるほどね」
そちらも食べてみたいな。
少し溶けかけた麺の食感もまた珍しい。
一気に食べてしまった。
ポメグラネイトンのジュースがさっぱり系なので、食べ終わりに飲んで口の中をリセットしておく。
「ふむ。デーツデーツはそのままでも十分美味なのじゃが……」
彩絲がデーツデーツ(デーツ)を指先で摘まみながらしげしげと眺めている。
あちらのデーツよりは一回り大きいだけで見た目は同じ。
そのデーツを半分に割って、中にドライフルーツやナッツが詰め込まれていた。
カロリーが心配だが彩りは良い。
口の中と体が大分冷えたので、ここにきて冷えていないスイーツは歓迎だ。
デーツのしっとり感とナッツのかりかり感が口に楽しい。
大きくてもぺろりといけてしまった。
ランディーニは三個目に突入している。
よほど口に合ったのだろう。
「次の飲み物はモロッカンミントティーですがホットとアイス、どちらにいたしましょうか?」
「もう一つのスイーツはなんだっけ?」
「ナッツカシュー(カシューナッツ)のクルフィでございます」
「アイス系かぁ。じゃあ、ホットミントティーの方がいいんじゃない?」
「雪華に同意します」
「妾はアイスにしようかのぅ。印象がかなり違うので両方楽しめばよいぞ」
「ええ、ありがとう」
彩絲の提案にも大きく頷く。
ミントティー専用ポットは初めて見た。
可愛らしい。
主人がミントティーを好むので専用ポットを買ってもいいかな?
クルフィはかなり濃厚かつクリーミーなアイスだった。
というか、カシューナッツのアイスクリームなんて初めて食べた!
もともとカシューナッツが好きなので大変好ましい。
ミントティーを途中で挟む間もなく一息でいただいてしまった。
是非ダンジョンでたっぷりとドロップさせたい。
「わ! 甘っ!」
さっぱりとした、ミントの香りが強いものを想像していたので、あまりの甘さに驚いた。
しかしたっぷりのミントとたっぷりの砂糖を入れるのが一般的らしい。
「でも美味じゃろう? ほれ、アイスも試してみるのじゃ」
勧められてアイスのミントティーをいただく。
同じように砂糖もたっぷり入っているはずなのに、こちらの方がさっぱりしている不思議。
「随分と印象が変わるけれど、こちらも美味しいわ」
「そうじゃろう。外ではアイス。中ではホットがお勧めじゃの」
「さ! 体が落ち着いたら着替えてダンジョンよ! 早くアリッサに似合う服を見つけたいわ!」
「えー。私は氷ダンジョンに行きたいなぁ」
「そう言うと思って、先に氷ダンジョンのドロップスイーツを食べさせたのじゃよ。妾たちに付き合ってもらうためにのう」
く!
敵の策略に嵌まった悔しさと、私の好みを優先してくれた嬉しさを同時に味わう複雑さを感じるわ!
夫の苦笑まで聞こえる気がした。
「はぁ……わかりました! 貴女たちの服に対する情熱はよく知っているもの! さくさくっと攻略しましょうね」
「ふっふっふ。アリッサがやる気に満ちているということは、彩絲!」
「うむ。念願の隠しフロアを見つけられるということじゃのう、雪華よ」
珍しく二人が手と手を取り合って見つめ合っている。
それだけ魅力的なんだね、隠しフロア。
「ではダンジョンに相応しい服装に着替えてもらうとするかのぅ」
「ミニスカートは御方様が許さないからなぁ。やはり旅装にも着たロングキュロットがいいかも」
「じゃな。色は瑠璃紺で統一しよう。レースのブーツに防汚付与をつければ良いか」
「瑠璃紺一色じゃ重くなりそうじゃない? 帽子のリボンとかに白を入れたいわ」
「うむ。よかろう。しかし帽子よりサークレット付きのヴェールがよさそうじゃ。刺繍なら妾が今、入れるわ!」
私の服装のこととなると本当にこの二人はヒートアップする。
二人を中心に時々ノワールが口を挟んだ結果。
私の服ダンジョン攻略服は、お腹を見せないベリーダンス風の衣装となった。
三人の無茶ぶりに応えてくれた宿の方には感謝しかない。
私がこっそりと感謝をすれば、逆に指摘が細やかで手配しやすかったと丁寧な言葉で告げられた。
確かに絶対暑くなくて誰よりも美しい衣装を! とか言われるよりはマシかもね。
袖も当然のロングタイプだ。
ダンジョンだからね。
暑くても肌は極力見せない方向でいく。
安全的にも主人の意向的にも。
着替えを完了したときに聞こえた夫の、いいですね! 頑張ってダンジョンを攻略してきてください。の声は、私以外にも聞こえたようだ。
彩絲と雪華は勿論、ノワールとランディーニまでもがほっとした顔をしていたよ。
もう少し緩くてもいいんじゃないかなぁと思うも、夫の心配性は今に始まったことじゃない。
そして私の巻き込まれ体質というか、電波ほいほいを考えた末なのだと思えば、大人しく頷くしかないのだ。
ダンジョンは全員で行くらしい。
しかも馬車での移動らしい。
また目を引くなぁ、いろいろな意味で、と思いながらも、私は大人しく馬車の中へ収まった。