テラーノベル
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これは、別で起きたとある出来事である。
コツコツ……と足音が鳴り響く。
ふと、空を見上げてみると、真っ赤に染まった満月が路地裏中を優しく照らしていた。
──────今から不吉な事が起きるというのに。
ウーと、サイレンのような音が背後から鳴った。
それと同時に、歪んでいる真っ黒の渦巻きのようなものが現れ、そこからまた一人、人間が迷い込んできた。
「 ……あれ、ここどこや? 」
そして遠くからドスンドスンと重い足音が聞こえてくる。
…また一人、何者の仕業かは不明だが被害者が増えてしまうのだろうか。
人間が迷い込むサイン、それが先程鳴ったサイレンである。
そのサイレンは路地裏中に響き渡り、クリーチャーを呼び寄せる。
そして、人間が迷い込む時は決まって、必ずなにかのクリーチャーが暴れている時である。
「 ……はぁ、ほんま鬱陶しいわ 」
「 あ!なぁそこのー……豚の人! 」
「 誰が豚や! 」
「 いやでも頭はちゃんと豚やん 」
「 確かにそうやけども……確かにそうやけども!!! 」
今の俺の頭は豚だけど!!!否定出来ひんけども豚ちゃうんや俺!!!!!
大事なことなので二回言いました(?)
というかコイツ迷い込んだっちゅーのに落ち着いとるな、普通もうちょい慌ててもええやろ
「 …お前、突然見知らぬ場所に飛ばされて怖ないんか? 」
「 いや、内心怖い 」
「 ならなんでそんなに平常心保てとるんや? 」
「 俺にもよくわからん(?) 」
「 いやそこは理解しろよ!!! 」
会話を交わすたびに、だんだん大きくなる足音と気配。
……これ、はよ逃げなアカン系か??
「 はぁ゙…とりあえずお前!!はよ逃げんぞ! 」
「 え?なんで逃げるん? 」
「 ええからはよ走れ!!! 」
はよしな食われんぞ!!!そう言いかけた途端、
『 グオオオオオオオオオォォォォォォォ!!!!!!!! 』
「 うええぇぇぇぇぇぇえぇえええ?!?!??! 」
「 なにあのでっかい人面魚!!!初めて見たんやけど?! 」
てか足生えとるし!!!と実況みたいなこと(?)をし始めたこのー…とりあえず金髪の男としておこう。そいつを抱えて俺は地面を蹴飛ばし、クリーチャーから逃げる。
「 $%&’P+?><>?*``{}_%&‘?!?! 」
「 今喋ったら舌噛むぞ 」
そう言うと、金髪の男は黙り込んだ。案外話が聞くやつで良かった。
にしても……
『 ギギギギギギギギギギギギギ!!!!!!!! 』
おかしすぎるやろあの鳴き声、自転車でブレーキかけた時みたいな音出すやんあのでけぇ魚(?)
ってこんな話よりアイツの攻撃が厄介なんだよなぁ〜!!!!
「 お前口から水飛ばしてくんじゃねーよ黙って海に戻れや!! 」
「 そーだそーだ!!!地味にきしょいぞ!!! 」
「 お前は煽るなバカヤロおおおおおおおおお!!!! 」
現在俺等が対峙しているクリーチャーは「人魚」。
人間が知ってる上半身は人で下半身は魚みたいな人魚ではない。日本?って国から伝わる顔が人間でそれ以外は魚の妖怪である。
水などに関する系統の生き物であり、水に関するものの技を得意とする。
俺が持つ系統との相性は最悪で、非常に厄介なクリーチャーである。
「 なぁ、これ逃げ切れるんか?! 」
「 逃げ切れるかどうかやなくて、逃げ切るんやッッ!!! 」
この人間を担いで、全力を出して走っているというのに、一向に撒ける気がしない。
というか獲物に対しての執着心が強すぎる。恋する乙女並みに追いかけてくるんやけども(?)
「 お前、もしかして一目惚れされたんちゃうん? 」
「 え、まじ!?良いヤツなんか良くないヤツなんか分からんやんけ!! 」
「 おめでとう、お前食われるの確実や(?) 」
「 良くない方なんかいな!!! 」
現実というものはあまりにも悲惨すぎる(?)
っていうのは置いておいて……どうしたら逃げ切れるのだろうか
「 ……そろそろ体力もやべぇわこれ…w 」
「 え、ちょ頑張ってや豚の人!!! 」
「 豚の人ー……でええか、今は 」
人魚が吐き出す水に食らうと、確実に負ける。
でも、このまま避け続けながら逃げるのも体力的には無理だ。
「 ……一か八か、か… 」
「 え、なんか方法思いついたんか?! 」
「 …お前、しっかり俺にしがみついとけよ 」
「 え、待って先に何するか聞かせt(((
彼の問いに答えることもなく、俺は人魚の方を向き、あまり使いたくはないが……懐に隠してあった爆弾を取り出し、それを人魚の方へと投げる。
爆発したと同時に、爆風でそのまま吹き飛ばされるが、その風力を使って人魚との距離を取る。
「 >?=^[]:/.,./\P={}*{=0)(’&%$#-@[:/!!!!!!! 」
もう何を言ってるのか分からんが、ちゃんとしがみついていた人間も怪我は見当たらず、無事である。
だが、爆弾を使ったせいで人魚が居た所の建物に被害が行ったのだけが心残りだ。
損壊したせいで、後から色々偉い人に請求されるかもしれない。
この請求が一番厄介やからあんま関わりたくなかったんやけど……
「 はぁッ、はぁ……ッッ助かった〜…!!! 」
「 ほんま面倒なことに巻き込みやがって… 」
「 うぐ… 」
「 いや別にお前のせいとは言っとらんけど? 」
「 ……確かに 」
「 立ち直り早ッ 」
誰かが命尽きることを避けることが出来て良かった。そう思っている。
「 …じゃ、俺は用が無くなったんで 」
「 え、ちょッ…待ってや!!! 」
「 あ?なんや 」
「 あ、あのさ 」
「 俺も、ついてってええか? 」
「 は? 」
は???????
ついてってええかって???え、俺の聞き間違いちゃうよな???
「 ちょ、もっかい言って 」
「 え、いや…ついてってええかー?って 」
「 …お前まじで言っとる? 」
「 へ? 」
「 はぁ…… 」
ほんま…コイツは危機感がなさすぎる気がする。
「 お前、それ誰に言ってるか分かっとるんか? 」
「 え、豚の人 」
「 まぁ豚かもやけど!!!……俺はさっきの人魚と似たようなやつやぞ 」
「 え、そうなん??!?! 」
「 いや顔が豚な時点でそう思えや!!!(?) 」
「 すまんすまん!!!でも顔だけ除いたら実質人間やん! 」
「 ……はぁ???? 」
はぁ?????????????
コイツ警戒心とかないんけまじで。
「 人間じゃないやつでも、ええやつと悪いやつが居るんやろ? 」
「 俺には分かる!!!お前はええやつやってな!!! 」
にひ、と金髪は満面の笑みを浮かべる。
普通、人間なら同族じゃないヤツ……特に人外など、現実に存在しないようなものを見た時、恐怖心が芽生えるはずだ。
なのに、コイツからは恐怖の感情が一切感じない。寧ろ好奇心を抱いている。
「 ……でも、俺もああなる可能性は無くはないで 」
「 それでも俺はついていきたいんやって!!! 」
…頑固なやつ。なんか犬みたい(?)
でも、自然と嫌にはならなかった。
「 はぁ……好きにし 」
「 ほんま?!よっしゃああああああ!!!!! 」
「 うッッッッッるさッ?!?!お前音量でかすぎやろ!?!?!? 」
「 あ、すまん!!! 」
「 あ、俺の名前はknや!!!お前は? 」
「 俺?……俺はー…tn。 」
「 tnか…、やっぱ豚やん!! 」
「 誰がデブや! 」
「 ア゛ーッハッハッハッハッwwwwwwww 」
今日から、いつもの日常ではなくなった。
でも、それでも良いのかも知れない。そんな気持ちに俺は気付くことはなかった。
コメント
1件
**はる。:** うわ、4話!やっとknとtnが本格的に対面した感じだな。人面魚のクリーチャーから爆弾で逃げる展開アツいし、「ついてっていいか?」ってknが言い出すシーン、めっちゃ良かった。tnも「好きにし」って受け入れるとこ、なんか関係性が動き出した予感がしてワクワクするわ。ツッコミの掛け合いも軽快で読みやすかった🔥 次どうなるんだろ。
#仕事