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vn×otnr で投稿した「捕食者と被捕食者」の続きです
まだ読んでいない方はそちらを読んでいただくと更に楽しめます
tpoとssi 噛み合いっこ
視点主→『』
その他→「」
キャラ崩壊注意
獣化注意
ぐち逸の記憶を辿ってレギオンに車を止める
いつも誰かはいるレギオンにしては珍しく人の気配を感じなかった
ただ、レギオン横に一つだけポツンとオレンジ色のホットドッグカーが置かれている
近づいてみるも、やはり人はいなかった
だが、きゅーきゅーと何かの小さな鳴き声が聞こえた
『ぐち逸、これ?』
「恐らく」
レギオン横の塀から顔を覗かせると紫の狐がピンクのうさぎを噛んでいる所に遭遇した
この世に存在するとは思えない色の動物
うちの構成員に似たような色合いの奴らがいる
『トピオと紫水、か』
「はい。私が薬を渡したときはまだ獣化してなかったのですが…」
早速ぐち逸は中和薬をガーゼに染み込ませて準備している
俺はやることもないので塀に座って2人?2匹?の戯れ合いを見て癒やされていた
ぼんやりしながら2匹を見ているとトピオが足元に近づいてきた
きゅーきゅー鳴いてるのこれトピオの鳴き声か
うさぎってそんな鳴き声なんだな
『ねぇ、ぐちーつ。なんかトピオがこっち来た』
「そりゃそうでしょう。本能が獣のに引っ張られてるからと言っても中身はちゃんとトピオさんなんですから」
『ふーん。じゃ、紫水も俺のこと分かってる?』
紫水にそう声をかけても トピオの胴体に噛みついているだけでこっちを見向きもしない
そういや狐って肉食じゃなかったっけ
…これ、マズいか?
『ぐち逸。狐ってうさぎ食べる?』
「可能性はありますね。狐は小動物食べるので」
『あー…マズイな』
慌ててトピオを紫水から引き剥がす
もふもふなピンク色の毛皮に犬歯によってついた穴がポツポツと空いていた
紫水は俺の足元でトピオを狙っていたので手元にあった食料を食わせてやることにした
『ゴメンな、トピオ。すぐ気付いてやれなくて』
きゅーきゅー鳴きながら腕の中でトピオが俺の腕に擦り寄ってくる
可愛いけどアレルギー反応しないかな、これ
「レダーさん、準備終わりました」
『じゃあ俺トピオやる…けど紫水行ける?』
「任せてください。鎮静剤はあります」
『それ人間用じゃね?』
あ、顔反らした
普通に危ないと思うんだけど、こいつ結構雑な部分あるよな
「…あなた方は体が丈夫なので多少雑でもいいかなと」
『それでも普通動物に人間用の鎮静剤打たないよ』
まぁ、信頼されてるってことでいいのかな?
中和薬を飲ませることに特にハプニングも無く、無事に終わったのだが人間に戻った後の紫水は鎮静剤が効いていたのかぐったりしていた
「あー、動けない…」
『ふはwトピオのこと噛んだ罰ってことでいいんじゃない?』
「とぴくんごめーん」
「いや、倒れてる状態で言われても誠意を感じないんだけど」
人間に戻った、と言っても獣化した時に付いた傷が消えるわけでも無いらしくトピオの腕に噛み跡のようなものが残っていた
その傷もしっかりとぐち逸が治している
『ぐち逸も効果わからない無闇に薬配るなよ。トピオと紫水も知ってる人間に渡されたからって知らん薬は飲まないこと』
「はーい」
『ぐち逸、もう薬渡した奴いない?』
「はい。もう他にはいません」
数も合ってますし、とジッパーの中の薬の数を数えている
ぐち逸を見ていると視線に気づいたのかこっちを振り向いてきた
「…飲みます?」
『いや飲まないけど』
「そうですか。こっち見ていたので気になっているのかと」
『んー、気になりはしているけど』
確かにお前が飲んだらどんな動物になるんだろうとは思ったけどね
今やるのも面倒くさいし今度でいっか
ご都合お薬は楽!