コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
6
Ⅱ
今日は、
第2隊の2人と他の隊からも1人入り、6人で見回りに行くことになった。
『俺は第2隊の上峰.司[ジョウミネ.ツカサ]だ。』
上峰さんは少し怖そうだ。
『次は私だな。私が第5隊に所属している島田.有希[シマダ.ユウキ]だ。よろしくな!』
島田さんはガタイが良く、優しそうだった。
そして、あと1人は…
『ぼ、僕は第2隊の、岡野.晴人[オカノ.ハルト]です、よろしくお願いします…』
岡野さんは自信がなさそうに言った。
僕と如月さんも自己紹介をして、今日の見回りポイントへ行く。
今回は水族館や桜の道公園のあたりだった。
ここは小洒落たお店が多くあって、見ているだけでも楽しめそうだ。
でも、遊びに来たわけではない。
気を引き締めないと。
『今日も頑張って行こうな、みんな!』
島田さんが言った。
『おう!平和のために頑張ろうぜ!』
如月さんも言う。
『はい、頑張りましょう!』
僕も言う。
『は、はい!頑張ります!』
岡野さんも緊張気味に言った。
が、
上峰さんは何も言わない。
『上峰さんも、頑張ろうな!』
島田さんが言った。
でも、
『んなの、言われなくてもやるに決まってんだろ。』
上峰さんは冷たく、目を合わせないままそう言った。
剣士にもこんな人はいるんだな。
やはり、怖そうだ。
その後も、特に会話はしないまま、時間だけが過ぎていった。
お昼の時間だ。
『よし、お昼を食べようか!』
島田さんが言う。
その声に、上峰さんだけか答えなかった。
昼食。
皆で食べようとしたが…
上峰さんだけか別のところで1人で、食べていた。
『上峰って、そっけないな。なんかあったのか?』
如月さんが言った。
その通りだと、誰もが思っただろう。
僕も思った。
『あまり、話しかけたりしないほうがいいかもしれないな。』
島田さんが言った。
1人の方が良いのかもしれない。
でも、今は同じグループとして働いている以上、放っておくわけにはいかない。
『あの時、第2隊で起きたことが原因でしょうか?』
『まぁ、そうかもしれないな。岡野さん、今までの上峰さんはどんな人だったんだ?』
島田さんが岡野さんに訊いた。
『あ、えっと、今までの上峰さんはここまで冷たくはなかったと思います…』
やはり、あの時のことが原因なんだろう。
『仲間である以上、あのままにしてはおけないんじゃないか?』
如月さんが言った。
やはり、放ってはおけない。
『そうだな。悪い、放っておいてはいけないよな。』
島田さんがそう言って立ち上がる。
その後、皆も立ち上がり、上峰さんのところへ行く。
『上峰さん、宜しければお隣よろ…』
『いいわけねーだろ、あっち行けよ!』
・・・
島田さんの言葉を最後まで聞くことなく断った。
『じ、上峰さん、いつものように皆で…』
『は?嫌に決まってんだろ!』
『ですが…』
『お前みたいなのを見てるとイライラすんだよ!お前、剣士に向いてねーんじゃねえの?』
岡野さんの言葉に冷たく、酷いことを言った。
『おいおい、同じ仲間に流石にそれはないんじゃないか?』
如月さんも言う。
が、
『はぁー、うっせえな、お前らなんか必要ねーんだよ!』
そう言って、上峰さんが席を立ち、
外へいく。
『待ってください!』
僕と岡野さんが止めようとしたが、如月さんに止められた。
『今の状態じゃ、追いかけても意味ないと思うぜ?仕方ないが、1人にさせた方が良いだろうな。』
如月さんが言った。
予想外のことに混乱していた。
どうすればいいのかわからない。
『私が無線で伝えよう。』
そう言って、島田さんが無線を取り出した。
岡野さんは悲しそうな表情をしていた。