テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
安東アオ
8,248
#オフィスラブ
泉屋乃苺
890
夏目萌*優しい彼~コミカライズ
1,768
「ちょっと待って下さい。俺も行きますから!」
私が玄関を出てすぐ、隼人君が飛び出して来た。髪の毛を乾かしていないのでまだ濡れたまま。
あっという間に追い付かれて横に並ぶ。
「いいって!隼人君は早く髪の毛乾かしなよ」
「この暑さなら自然に乾きますよ」
帰ることはあっさり承諾したのに、車が停めてあるコインパーキングまで一緒に行くことは譲れないらしい。
「……風邪ひかないでね」
「分かりました」
屈託のない笑顔。
大丈夫。外なら変な気もおきない……よね。
左手で鞄を持って、私の右側を隼人君が並んで歩く。これが歩く時の定位置。
いつもと違うのは、隼人君が手を繋いでこないということ。
部屋から出てきたばかりだし、手汗が理由じゃないと思うんだけど。
コメント
1件
隼人君、髪も乾かさずに追いかけてきたんですね。暑いから自然乾燥で大丈夫っていう台詞、男の子らしくて微笑ましかったです。「外なら変な気も起きない」と自分に言い聞かせる主人公の心理描写にグッときました。普段は手を繋ぐのに今日は繋がない――その小さな違和感が「緊張とソワソワ」のタイトルにピッタリで、読んでてドキドキしました。続きが気になります!