テラーノベル
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これは、幼き龍と人間が神になるまでの物語り。
私には昔友達が居た。
私は人間界に迷い込んでしまった。
何処かも分からない。自分が誰かも分からない。
誰も助けてくれない。そんな中で雨が降ってきた。
寒い、身体が冷えてきた。でも誰も声は掛けてはくれない。
もう死ぬんだな。そう思った。その時…
「だいじょ〜ぶ?」
私 「え?だぁ〜れ?」
私と同い年くらいの少年が、ランドセルを背負って私に声を掛けてくれた。
大きな傘を両手で持って、私の頭の上にさしてくれた。
少年 「おうちどこかわかる?」
私 「わからない…きみだぁ〜れ?」
少年 「…からすまって言うの…おうちくる?」
私 「おうち…いってもいいの?」
少年 「ついてきて」
雨の中の街中は、暗くて怖かった。
でも優しく手を握ってくれた少年と共に、彼の家まで着いて行った。
少年 「ただいま〜」
母親 「おかえりなさい!あれ?その子は?」
少年 「あめのなかでさむそうにしてたの、おうちわからないんだって」
母親 「そっか、お名前は言える?」
母親は私に優しい声で聞く。
私 「バハムート…」
母親 「バハムートくん、ママのお名前分かる?」
私 「ママ、居ない…」
私には親は居ない。だから名前を聞かれても分からないんだ。
母親 「そっか、うん?紙?」
「この子が16歳になるまで育ててください。そして、16歳になったら、この手紙を読ませて
ください」
そう書かれた紙が私の背中に貼られていた。
母親 「…バハムートくん、これから私達のお家で暮らさない?」
私 「いいの…?」
母親 「うん。よろしくね♪」
それから私は烏丸の家で暮らす事になった。
私は中学校まで学校に烏丸と共に通った。
だが、手紙を読んで気付いた。
私は人間では無い事。
幻獣という存在らしい。
だから、帰らなければいけない。
幻獣界に。
それを烏丸に言いたく無かった。
離れたくなかった。ずっと側に居たかった。
私を愛してくれた。私に光をくれた。
でも、帰らなければいけない。
私は化け物だから。
私 「烏丸」
烏丸 「何だ?」
私 「私は…人間では無いんだ」
烏丸 「は?」
私 「私は幻獣と言う存在なんだ。まぁ…つまり、化け物だな」
烏丸 「…」
私 「…ごめんな、だから、帰らなければいけないんだ…」
烏丸 「…そうか、なら約束だ。離れても忘れるなよ」
私 「え?」
烏丸 「ずっと親友だ。だから、元気でな」
私 「…!あぁ、ずっと親友だ!」
私は信頼を得て、幻獣王になった。
それでもやっぱり烏丸の事が忘れられない。
烏丸の側に居られたあの時間が大好きだった。
私は六神となり、一人の男と出会った。
名前はゾディアーク。
冷たい性格で、一人で行動する事が多い奴だった。
でも、何処かアイツと似ていた。
優しい雰囲気、綺麗な目。アイツそっくりだ。
7日間の戦いが終わり、ゾディアークは優しくなった。
私 「ゾディアーク」
ゾディアーク 「何だ?」
私 「…お前には、親友は居たか?」
ゾディアーク 「居たぞ、一人は自殺した。あと一人は普通に生きてると思う」
私 「そうか…」
烏丸は私と親友と言ってくれた。だから、ゾディアークは違う。私の気のせいだった
みたいだ。
ゾディアーク 「いや、でも居たな」
私 「え?」
ゾディアーク 「お前と同じ名前でお前と全く一緒の性格」
私 「じゃあ、烏丸って…」
ゾディアーク 「…私だよ。バハムート」
私 「お前!なんで犯罪なんて!」
ゾディアーク 「理由は知ってるだろ?仕方がなかったんだよ」
私 「…また…会えた…」
ゾディアーク 「ん?」
私 「…ずっと、寂しかった。また会えて…良かった…」
ゾディアーク 「泣く事ないだろ?まぁ、また会えて良かったな」
私 「また、一緒に居てくれるか?」
ゾディアーク 「おう、良いぞ」
コメント
8件
コメント遅れました。再開できて良かったですね🥹烏丸(ゾディアーク)さんがバハムートさん助けるとか素敵ですね!
ゾディさんとバハムートさんの子供の喋り方も可愛ですね…❤🤤 ゾディさんの態度の素っ気なさ…でも優しさを感じます!!
感動の再会きました😭佐藤さんと高橋さん、、ゾディアークさんバハムートさん覚えてて良かった〜!二人の友情は不滅ですね!