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桃紫 さく🌸
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6月21日、梅雨の晴れ間。
カーテンの隙間から差し込む強い日差しに、ゆっくりと目を覚ました。
スマホの画面をつけると、画面を埋め尽くすほどの通知。時計は午前7時を回ったところだ。
「うわ、すご…!」
画面をスクロールすると、夜中の24時ぴったりを狙って送られてきたメンバーからのメッセージがずらりと並んでいた。
一番乗りは、今年も僅差で阿部ちゃん。長文で愛のあるお祝い。続いてめめからシンプルだけど熱いメッセージ、ラウールからはおもしろいスタンプの連打(ちょっと迷惑)その後もメンバー全員から、それぞれの個性が詰まった言葉が届いていた。
「みんな、早起きか夜更かしなんか知らんけど……最高やん」
ベッドの上で一人、スマホを握りしめながら顔がにやけてしまう。
SNSを開けば、ファンのみんなが作ってくれた動画やイラスト、温かいメッセージで、世界中が自分のメンバーカラーであるオレンジ色に染まっているかのようだ。
「よっしゃ、今日も頑張るで!」
大きなひとり言とともにベッドを飛び出し、仕事現場へと向かった。
その日の現場は、Snow Man全員での雑誌の撮影。
楽屋のドアを開けた瞬間、
「こーじ!!!お誕生日おめでとうーーー!!!」
クラッカーの音とともに、さっくんの声が飛んでくる。
照兄が不敵な笑みを浮かべながらプレゼントを渡す。しょっぴーや舘さん、ふっかさんも「また一つおっさんになったな」なんてイタズラっぽく笑いながら、嬉しそうに康二の肩を叩く。
「もう、みんな用意よすぎやって!ありがとう!」
すかさずマイカメラを取り出し、ケーキを囲むメンバーたちの笑顔をファインダーに収めると、レンズ越しに見るみんなの顔が、本当に温かくて、少し視界が潤む。
「こーじ、泣くの早いて!」とふっかさんにツッコまれ、「泣いてへんし!目がオレンジに染まってるだけや!」と言い訳して、また全員で大爆笑。
全ての仕事が終わり、夜遅くに帰宅した。
静かになった部屋で、康二は実家の母親に電話をかけた。
「ママ?あんな、みんなにお祝いしてもらったで。……うん、ケーキも食べた。ありがとね、俺を産んでくれて」
電話の向こうから聞こえる、少しカタコトで、でも誰よりも優しい母親の声。
おめでとう、という言葉と一緒に「ちゃんとご飯食べや」といつもの心配が飛んでくる。
電話を切り、ベランダに出て夜空を見上げた。
東京の空は星があまり見えないけれど、今日だけは特別な光に包まれているような気がした。
関西から一人で上京してきたあの頃。不安でいっぱいだった自分に、「大丈夫やで」と言ってあげたい。
今の自分には、帰りを待ってくれる家族がいて、背中を預けられる最高の仲間がいて、そして何より、世界中で自分を応援してくれる大切なファンがいる。
「何歳になっても俺は俺らしく、みんなを笑顔にする万能調味料でい続けるからな!」
誰もいない夜空に向かって、康二は小さく、でも強く誓った。
胸いっぱいの感謝と、これからのワクワクを詰め込んで、向井康二の新しい1年がまたここから始まる。
コメント
1件
わあ、素敵な一日の描写でしたね。朝のメンバーからの祝福で始まり、撮影現場でのサプライズ、そして夜の実家の母への電話…一日の流れの中で、康二さんの周りの人たちとのあたたかい関係がぎゅっと詰まっていて、読んでいてこちらまでにやけてしまいました。特に最後の「万能調味料」っていう言葉が康二さんらしくて、なんかグッときました。誕生日おめでとうございます、の気持ちがシンプルに伝わる良いエピソードだったなあ。