片想い

RAYSが発売され、岩本も渡辺と一緒に観ている。最初は楽しく観ている。渡辺がバイクの登場はかっこいいと言ってくれる。だが、気球に乗っているところになると、機嫌が悪くなる。

岩本ー何あれ。

渡辺ー康二に言ってくれ。

気球に乗ってる場面になると、むすっとする。「しょっぴー大好き」な向井だから、仕方ないのだが、岩本は、ヤキモチを妬く。

2人の恋は内緒だから、怒ることもできない。岩本の片想いだとしているが、RAYSのころはまだ誰にも言ってなかった。

片想いだというのも、最近、そういうことにしようと決めたのだ。

渡辺は申し訳なくて泣いたし、岩本は見つめられて嬉しいと言うし。

深澤ー康二もナベが好きだからな。

岩本ーどの好き？

深澤ーもしかしたら、友達以上かもしれない。

岩本ーん〜。

深澤ー康二はスキンシップが激しいからなぁ。

岩本ー翔太は、康二のこと、どう思ってるのかな？

深澤ーさぁ、どうかな。

前から、思っていたが、誰が見ても向井は、「しょっぴー大好き」が溢れている。自分の恋人だと言えない岩本は、歯痒い思いをしている。

渡辺ー俺は、お前だけだろ？気にするな。

岩本ー煽るなよ？

渡辺ーふふふ。

岩本ー翔太！

抱きしめてキスしても、腕の中からするりと抜け出してしまう。

実際は、腕の中にいる。ただそんな気がするのだ。

岩本ー俺だけ？

渡辺ー当たり前だ。

岩本ーあんまり、康二と引っ付かないで。

渡辺ーどうした？珍しいな、ひかるがそんなこと言うの。

岩本ーここ、お前から康二を挑発してるだろ？やめて？

渡辺ー寂しいか？

岩本ーん。

もう一度硬く抱きしめてくる。

渡辺からのキス。

渡辺ーもう、あんなことしない。ひかるを悲しませない。

岩本ー翔太・・。

渡辺ーごめんな、嫌な思いさせて。

岩本ー昔の片想いしてたころみたいだ。でも、今は翔太は俺の腕の中にいる。

今日の岩本は寂しい日みたいだ。

岩本の腕の中、くるりと背中を向ける。渡辺が「んっ」という。岩本は今までの経験上、頭痛かなと思った。

岩本ー翔太、頭痛いのか？

渡辺ーちょっとだけ。

岩本ー薬は？

渡辺ー効果ない。

岩本ー病院行くか？

渡辺ーひかるがそばにいてくれたらいい。

岩本ー俺がいても、頭痛は治らないけど？

渡辺ー大丈夫、抱きしめて。

岩本は渡辺を抱きしめられることが嬉しい。

自分でも、今日は何かと寂しい日だと思う。渡辺が病院に行かないなら、抱きしめていよう。

渡辺ーひかる、寂しかったら、いつでも言え。

岩本ー言ってどうなる？

渡辺ーひかるが寂しくないよう、そばにいるし、抱きしめてやる。

岩本ー翔太が？

渡辺ーあぁ、おかしいか？

岩本ー抱きしめさせてくれ。

渡辺ー分かった。ひかるの好きにしていい。

岩本の目には薄っすら涙。今日は、とことん寂しい日みたいだ。

渡辺は岩本の目、おでこ、頬、唇にキスをする。強く抱きしめられる。小さな声で「翔太、俺だけの翔太」と言う。

渡辺ーひかる、シャワー浴びてこよう？

岩本ー分かった。

渡辺ーいつもの、ひかるがいい。

岩本ー翔太・・。

渡辺ー寂しくさせてるのは俺か？だとしても、ひかるはいつも通りでないと、調子が狂う。

岩本ー無茶言うな、俺だって、こういう日もあるみたいだ。

渡辺ー仕方ないなぁ、お兄さんが慰めてやる。

岩本ーばか。

風呂場まで、手を繋いで行く。

渡辺は服を脱ぎ、岩本の服を脱がしていく。

シャワーの下、渡辺からのキス、岩本は熱く応える。

渡辺ーしないぞ。

岩本ー翔太・・。

渡辺ー声が響く、ベッドまで我慢しろ。

岩本ーん。

腰にバスタオルを巻いて寝室に入ってきた。

ベッドに手をついた渡辺のバスタオルを取って双丘を割り蕾を舐める。

渡辺ーひかる！

岩本ー早く欲しい。

渡辺ー逃げないから。

岩本ー翔太・・翔太・・。

ベッドに手をついたまま、岩本がジェルを塗り込んでくる。渡辺の口から甘い声が聞こえてくる。

渡辺ーはぁ・・ひかる・・。

岩本ー挿れるぞ。

渡辺ーゆっくりな、無茶するな？

岩本ー翔太、大丈夫か？

渡辺ー今聞くか？

岩本ーごめん、がっついて。

渡辺ーいつも、優しいから、いいから。

渡辺ーんっ・・はぁ・・はぁ・・。

渡辺ーいい・・ひかる・・いい・・。

岩本ー無理してないか？

渡辺ー激しいのも、嫌いじゃない。

渡辺ーはぁはぁ・・んっんっ・・もっと・・まだ・・。

渡辺ーひかる・・くる・・はぁはぁ・・もっときて。

渡辺ーはぁはぁ・・んっんっ・・はぁ・・んっんっ〜んっ・・。

岩本ー翔太・・そろそろか？

渡辺ーんっ・・まだ・・だめ・・はぁ・・。

渡辺ーひかる・・大事で大好きなひかる・・。そばにいろ？

岩本ーんっ・・翔太・・。

この夜は、岩本を胸に抱き眠った。

岩本の寂しい日は終わろうとしている。