呪いのあの子。

目の前で、楽しそうにこさめを嘲笑い鑑賞していた3人が物理的に潰された。

こさめの兄の手によって。

『やめてっ、』

こさめが言うも、兄の耳には入らなかったようで、

『次はお前らだよ』

低く呟いた瞬間

こさめをいじめてた1人が悶え始めた。

こさめには魔法を発動しているように見えなかった。

何が起こったのかわからない。

ただ1つ分かるのは兄が只者ではないということ。

ﾄﾞｻｯ

『いたっ、』

油断してた、

掴まれてたままだということを忘れてたから、

急に離されて受け身がうまくとれなかった、

逃げようとする4人をこさめの目の前でぐちゃぐちゃにしていく、兄の姿はとても恐ろしく思えた。

『それじゃ、こさめちゃんの傷直そっか』

と言い、聖属性魔法の治癒で直してくれた。

なにもなかったように。

人を殺したのに表情1つ変えない兄が恐くて、気持ち悪く感じた。

それからこさめは兄と会話していない。

それがこさめのくだらない過去。

でもこさめは未来に突き進んで生きるし、こさめが主人公になれるならみんな利用する。

昔の弱いこさめにはもう戻らない。

だから___

『ねぇ、らんくん。』

『こさめと一緒に暮らさない？』

『は？』