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青年はそう言ってから、辺りを見回した。路傍の石。袖のほころび。穴の開いたポケット。腿の辺りの生地が薄いジーンズ。色が抜けた靴。これらも、宇宙の一部らしい。車の部品一つ一つが一台の車を作るように。
「そういや、コンビニ、引越屋、部品工場の仕事も、俺の財布の中身を作ってる」
宇宙力学、量子力学など一つ一つの分野が力学、物理学を形作っている。そんなことが、青年の頭の中にぼんやりと浮かんだ。
アヤソフィアが、続いてブルーモスクが、フットライトの光に浮かび上がった。