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TikTok撮影から数時間後……
Aぇ! groupの公式アカウントのコメント欄は、前代未聞の大盛り上がりを見せていた。
“新メンバー？”
“めっちゃ可愛い子！子役かな？”
“この子、誠也くんに似てない？”
そのコメント数、わずか1時間で10万件超え。
《……どないしよ、これ……完全にバズってるやん……》と健が青ざめる。
【そらそうなるわ。あんな小さいせーちゃんが画面の真ん中で踊っとったら、誰でも気になるやろ。】
リチャードがため息をつきながらスマホをスクロールする。
〈“#せーちゃん可愛すぎ”ってタグまでできてるで……〉と良規が言う。
『うわぁ〜、バレるやん……末澤くんの親戚とか言われてるけど……どないすんの？』と晶哉が呟く。
その頃、誠也はというと……
ソファの上でご機嫌にいちごジュースを飲みながら、スマホを覗き込んでいた。
「なぁなぁ！これ見て、“せーちゃんかわいすぎて保護したい”やって！」
〈いや、喜んでる場合ちゃうやろ！〉
「ええやん！みんな、せーちゃんのこと好きになってくれてるんやで？」
【……せーちゃん、それ“子供の姿”やからや。】
リチャードの冷静な言葉に、誠也は一瞬だけ口を尖らせた。
「ほんなら……このままでもええやん？」
『アカンアカン！戻らんとライブも収録も全部止まるやん！』
《でも、ちょっと可愛いからもう少しこのままでもええかも……》と健が呟くと、”お前まで何言うてんねん！”と全員が総ツッコミ。
その時、スタッフが慌てて部屋に飛び込んできた。
〔みんな！報道者から連絡きた！“新メンバーの子供について説明求む”って！！〕
『えぇぇぇぇ！？どないすんのそれぇぇ！！』
メンバー全員が顔を見合わせ、沈黙。
誠也は腕を組み、小さな声で呟いた。
「……ほんなら、せーちゃん、新メンバーってことでええんちゃう？」
“絶対アカン！！”
楽屋に全員のツッコミと笑いが響き渡る。
ネットを巻き込んだ“せーちゃん騒動”は、まだまだ続くのであった。
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