俺はそんな困難を乗り越えて病院で働いている。
人外ではあるが心はあるから乗り越えられた。
そして一番大きいのは先生のおかげだ。
助けて助けられる…そんな先生と俺の関係は
ずっと続いた。親切な先生のお陰でいつも頑張れているが
その裏にはおそらく悲惨な過去がある。
経験は努力よりも力になるから
それが先生の優しさの秘密なのかもしれない。
そんな親切な先生と二十年ほど居た。
幸せは長く続かないと言うが、その通りで
魔物に俺等のことがバレた。
人に付き添って何か企んでいると捉えられて
何度かヨーロッパの街は襲われたのだ。
けれども良いところだから
離れるわけにはいかなかった。しばし悩んだが
しばらくは息を殺して生活をした。
俺たちを守るか守らないかで
戦争になる勢いであったからか先生はついに決意した。
「米国へ移動しよう。」
そう言われ俺は深く頷いた。
二十年ほどイギリスに居て愛着があったが
仕方がない。俺と先生は移住する。
これは、仕方がないことである。
ここに文を書いているときも
悲しみで涙をこぼしている。
けど、俺らの活躍したヨーロッパとはサヨナラだ。
さらばイギリス。さらば親切な住人よ。
コメント
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BIRDドクター全話完結です。・゚・(ノ∀`)・゚・。 ご愛読ありがとう御座いましたm(_ _)m