コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
ゆっくりと、扉を開ける。中には大量のダンボールが置いてある。中を見ると、ウサギやヘビ、クマ、ヒツジ…いろんなぬいぐるみが入っていた。ダンボールの山を押し分けながら進んでいくと、1つの空の台座を見つけた。そこには札が貼ってあり、「ベティ:新モデルの人形。税込3600円で発売予定」と書かれていた。おそらく今回の犯人はこの人形だ・・・。にわかに信じ難いが。台座をよく調べてみると、人形の置いてあったと思われる場所に、代わりに銃が置いてあったため、護身用に持っておくことにした。
他のダンボールも調べてみることにした。すると、ダンボールの山の後ろに扉がある事に気付いた。鍵はかかっていなかったため、中を見てみることにした。
中はクマのぬいぐるみが大量に置いてあった。だが、部屋の奥から変な臭いが漂ってきた。生臭いような・・・この船で何度も嗅いだ臭い・・・私は部屋の奥へ進んでみることにした。
部屋の奥へ行き、とある物を見つけた途端、私は声が出なくなった。
数多のナイフで刺されたいじめっ子3人組の遺体があった・・・いや、1人だけまだ息がある。カズキだ。彼は私を見ると、最後の力を振り絞るように、「ムギ・・・逃げろ・・・お前らには今まで散々酷いことしちまった・・・俺の直感だが、この騒動は俺らも原因の1つなんだ・・・もう遅いのは知ってる・・・だけど・・・もう止められるのはお前しかいない・・・だから・・・」「まだ いきてたんだね。しぶといなぁ。せっかく わたしたち、そのこに サプライズを ようい してたのに。これじゃあ バレバレじゃん。」という声と同時に、ヒュン、っと何かが飛んできた。気づくと、カズキの頭に何かで切られた痕がついていた。カズキの息はもう、止まっていた。そしてこの部屋の入口付近から少女が近づいてきた。その顔を見て、私はこの事態の正体を何となく察してしまった。
「やぁ、ひさしぶりだね、おねえさん。」そう言って、少女は笑った。「あの時」とは違う、狂気的な笑みで。