テラーノベル
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「おはよう」
私はその4文字を出せない。言えない。
教室の扉を開ける。
扉を開けた瞬間言われた。
ハスキーボイスの小柳 夏、私をいつも虐めてくる。
嫌だと言っているのに。いや、言ってないか。
言えないんだ、あの威圧感。言ったらどうなるか、私の本能が感じ取っていた。
「あーっ、浪川菌だ!!」
私に対しての暴言が増えてくる。
「きっもちわっるーい」
「どっか行け」
「汚」
「帰れよ」
私はポツンと教室の扉の前で立っているばかり、暴言を聞いているだけで、何も出来なかった。
私はみんなの圧に負けた。また。
ボロボロの靴を鳴らしながら帰った。
先生は今頃呆れてるんだろうな。とか思う。
いや、思わないか。先生も、私の事なんか知らない。覚えてないはずだよね。
みんなじゃなくて、私が。
何も出来ない私。 浪川 里奈。
もっと強くならないと。
あんな虫けら達に勝てるようなメンタルと体を作らないと。
死にたいとは思わない。死んだらあいつらの思い通りだ。
毎日聞かされるあの声、あの言葉。
私は、あの言葉に対抗してやる。
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