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2,027
庶民出身の有海紗那です。私は昔から優れても劣ってもいませんでした。友達も最低限居ればいい、貧乏でも金持ちでもない。親が居ないとかそういうんじゃない。人生というものに其処〃満足してた。唯ある日、私が学校から帰っている途中、目の前で人が撃たれたんです。私は何事かと思いました。普通の人は自分が撃たれないかと心配になって身を縮めるか逃げるかするでしょう。でも私は其の撃たれた人の遺体を笑いました。何故かは分かりません。ですが、笑えてきたんです。其れをセシリアが見ていました。私は逃げようともせずぼーっとセシリアを見ていました。彼女は世にも珍しい白い髪に赤い瞳をしていたので。そしてセシリアも私をにやにやとした顔で見ていました。
セシリア「 御機嫌よう 、 有海紗那様 。 今日から私と共に 、 人の最期を嘲笑う悦楽に耽りませんか ? 」
紗那「 ⋯ は ? 御免何言ってんのか分かんない 」
セシリア「 庶民の方にこれは理解出来ませんのね 。 では簡単に言うと ~ ⋯ 」
〃「 一緒に人を殺して嘲笑いましょう 」
意味が分からない。けど楽しそうだと思ってしまった。
紗那「 ⋯⋯⋯ いいよ 。 遺体から金でも取るから 」
セシリア「 善いですわね 笑 では 、 参りましょう 」
私はこうやってこの組織に入りました。今は個性的な仲間のせいで疲れてると部下に思われがちですが、全然疲れてないです。確かにうんざりする時もあるけど、これはこれで楽しいから、いつまでも付き合ってあげる。この茶番に。
琴音「 紗那嬢 ~ ? 大丈夫ですの ~ ? 」
紗那「 ⋯ あっ 、 御免 。 思い出に浸ってた暇すぎて 」
琴音「 んも ~ ちゃんとパーティー楽しまなきゃ 。 ほらこれ 、 マカロン 」
紗那「 ⋯ 甘い物苦手なんだけど 」
琴音「 え ~ そうですのね 、 じゃあ紗那嬢の好きそうな食べ物探してきますわ ~ 」
紗那「 ちょ 、 そんな事しなくていいって ⋯ ! って足早っ ! 」
マモン「 よぉ 、 紗那嬢 ? 一曲俺と踊らねぇか 」
紗那「 ⋯ 別に良いですけど 、 私愛想悪いですよ 」
マモン「 そんなん分かって言ってんだよ 。 さっ踊ろうぜ 、 お嬢様 ? 」
紗那「 雑だな ⋯ 」
この人⋯意外とダンス上手いな。私は一応教養はあるけどパーティーに参加しまくってるプロとは違うからなー。
マモン「 最近どうだよ 、 組織では 」
ダンスをしながら話しかけてくるとは。此奴、私はそんな器用な奴じゃないぞ。
紗那「 そうですね 。 特に何もっ ⋯ わ ッ 」
くそ、不器用な奴に会話とダンス同時にやれとか馬鹿じゃないのか。転ぶに決まっとるわ。案の定今転びそうだし、あー頭打つかなこれ。
マモン「 おっと ⋯⋯ 大丈夫か ? 」
は⋯?今私支えられてる?此奴に?有り得ない。此奴に、私が???
マモン「 なぁんだ ? ちびっちったか ? 笑 」
紗那「 うるせぇ 、 私は不器用なんだよ 。 会話とダンスを並行するな 」
マモン「 ふーん 、 じゃあダンス辞めるか 」
紗那「 そうしてくれ 」
マモン「 で 、 聞きたい事があったんだが良いか ? 」
紗那「 変なのじゃなければ 」
マモン「 じゃあ一つ 、 お前はお嬢様家の者だが 、 何故そんな口調なんだ ? 」
紗那「 ⋯ 唯私が庶民出身だからだけど 」
マモン「 本当に其れだけか ? ハブられてるとかじゃなくて ? 」
紗那「 ハブられてたら一瞬で組織辞めてるわ 」
マモン「 ほーう ? なら良い 」
紗那「 ⋯⋯ ? 」
マモン「 じゃあハブられたらウチに来い 」
紗那「 ⋯ は ? 」
マモン「 其れだけだ 、 俺は此処でお暇させてもらう 」
紗那「 んだ彼奴 」
美玲「 今のは完全に告白ですわね 」
琴音「 絶対そうですわ ~ 」
紗那「 告白ぅ ~ ? ないない 」
セシリア「 其れはありますわ 」
紗那「 うわ 、 セシリア ⋯ 」
セシリア「 なんですの ? 私が居たら不便な事でもありまして ? 笑 」
紗那「 お前が居たら不便しかねぇよ 」
え、何。私とマモンがどんな関係だって?そんな良い関係じゃないよ。唯私が初任務で一人で殺人をしていた時、此奴が組織に欲しいとか意味わかんない事言ってきただけ。セシリアもそうだけど、見る目無いよね、本当。
セシリア「 所で 、 紅茶は如何かしら ? 」
紗那「 どうせ毒入りだろ ! 」
セシリア「 あら、どうしてお察ししたのかしら ? 」
紗那「 お前の考える事なんか丸分かりだわ 」
琴音「 御口が悪くってよ 、 紗那嬢 」
紗那「 まじで今更 」
シャンデリアの光が煌めく舞踏会場には、優雅な音楽が流れていた。
色とりどりのドレスが揺れ、笑い声が重なり合う。誰もが束の間の華やかさに酔いしれていた、其の時だった。 轟音、 突然会場の大窓が激しく砕け散る。
銃を構える間もなく、一台の車がガラス片を撒き散らしながらホールへ突っ込んできた。床を削るタイヤ音が響き、白いテーブルクロスも装飾も無惨に跳ね飛ばされる。
音楽は途切れ、空気が凍りついた。 次の瞬間、 乾いた破裂音が鳴り響く。 銃声だった。 一発、更 にもう一発。
誰かが「反撃をせよ」と銃を取り出したり、客達は戦闘態勢に入る。割れた窓から吹き込む夜風がカーテンを大きく揺らし、硝煙の匂いが広がっていく。
混乱の中心で、車のライトだけが異様なほど眩しく会場を照らしていた。
華やかな舞踏会は、一瞬にして悪夢へ変わっていた。
セシリア「 そう 、 これですわ ! マフィアが集う会とはこういうものなんですわよ ~ ! ᡣ𐭩 」
〃「 さぁ 、 殺し合いましょうっ ? ᡣ𐭩 」
紗那「 あー来ちゃったよ ⋯ 」
紗那は銃痕だらけの会場を走り、柱に隠れる。ドレスに隠しておいた銃に構え、不審者を排除しようとする。
紗那「 大事な舞踏会を台無しにするとは無礼な奴等だな 」
一発、敵の頭に当たった。其れが本試合開始の合図だ。紗那は隠れるのを辞め、敵の弾がもろに当たる場所に出る。だが簡単には撃たれない。紗那は其の殺しの才能によって自分に迫る弾が遅く見えるのだ。
紗那「 あ︎︎゙ ~ っ ! ドレス邪魔過ぎる !! 」
紗那はドレスを膝ほどまで破り、身軽になった紗那は先程より速く、敵を殺していく。
璃茉「 セシリアと関わるとろくな事が無いでアルな 、 ほぁ ~ ぁちょっ! 」
セシリア「 其れは心外ですわ 、 楽しいと仰って ? 」
璃茉「 これの何が楽しいアル ? 」
セシリア「 分かってらっしゃいませんわ 、 璃茉さん ? 」
一方ボス二人は背中合わせに敵を薙ぎ倒して行く。あの二人は阿吽の呼吸と言われる程に相性がいいのだ。性格は真逆のようだが。
セシリア「 昔は私達もこんなに血気盛んではなかったのに 、 何故こんなんになってしまったのでしょうね ? 」
璃茉「 ほぼお前のせいアル 」
セシリア「 嫌ですわねぇ ? 答えは分かりきっていらっしゃいますのに 。 ズラしましたわね ? 」
璃茉「 嫌な事を態々言わせなくてもいいアル 」
セシリア「 現実と目を背けてはいけないのですわよ ? 」
私達は学生の頃から相性が良かった。セシリアは生まれた頃から酷い環境に居たので、人は信用出来なかった。だが璃茉は普通の女の子だったので、セシリアの其の人を信用出来ない所だけが理解出来なかった。だが分かったのだ。璃茉を虐めていた犯人がセシリアより付き合いが長かったトゥルーという少年だった、という事を。
トゥルーは性格も良くて、璃茉にも優しくしてくれた、だから信用していた。もう信用なんて誰も出来ない。雪梅だって愛珍だって深緑だって誰一人。
璃茉「 背かないとやってられないアル 、 人間ってもんは 。 お前は人間じゃないから分からないかもしれないがな 」
セシリア「 冗談はよして ? 私も貴女と同じ人間ですわ 」
璃茉「 其方こそ 、 冗談は辞めるアル 」
セシリア「 あら 、 悲しいですわねぇ ? 私はこんなにも誠実ですのに 」
璃茉「 誠実な奴は笑いながら人を撃たないアル 」
セシリア「 まぁ 、 偏見ですわ 」
セシリアはそう言いながら、背後へ向けて一発撃つ。 直後、背後から迫っていた敵が崩れ落ちた。
璃茉「 ⋯ 相変わらず気持ち悪い反射神経アルな 」
セシリア「 褒め言葉として受け取っておきますわ ~ ♪ 」
其の頃、舞踏会場中央では混戦が続いていた。 割れたグラスを踏み砕く音、 怒号、 銃声、 悲鳴。 華やかな音楽等、とっくに消えていた。
紗那「 ちっ ⋯ 数多すぎんだろ ! 」
敵の銃弾を身を捻って避けながら、紗那は二発、三発と撃ち返す。 一人、又 一人。 撃ち抜かれた敵が床へ沈む。
???「 流石ですわねぇ 、 有海紗那 」
紗那「 あ︎︎゙? 」
天井付近のシャンデリア、其の上に一人の女が腰掛けていた。 純白のドレスと雪の様な白髪。 そして細められた金色の瞳。
???「 初めまして ⋯ ではありませんわね ? 」
紗那「 誰だお前 」
???「 失礼 、 名乗るのを忘れておりましたわ 」
女はシャンデリアから軽やかに飛び降りる。其の動きには、一切の迷いが無い。
???「 白雪ファミリー首領 、 イヴ・ノワール 」
〃「 以後お見知り置きを 、お嬢様 ? 」
紗那「 ⋯⋯ 五大ファミリーじゃねぇな 」
イヴ「 えぇ 、 ですから今日は此方へ御挨拶に来ましたの 」
次の瞬間、 イヴのヒールが床を鳴らした。 同時に、紗那の頬を銃弾が掠める。
紗那「 っ !? 」
イヴ「 避けましたの ? 」
〃「 ふふっ ⋯ 良かった 。 弱い方でしたら殺してしまう所でしたわ 」
紗那「 はぁ ⋯ なるほどな 」
〃「 今回の襲撃 、 お前等か 」
イヴは笑う。 だが其の笑みには温度が無かった。
イヴ「 違いますわ 」
〃「 私達も混ざっただけですの 」
其の瞬間、 会場奥で爆発音が響く。 炎が上がり、天井が揺れた。
琴音「 きゃあぁぁ ~ !? 」
美玲「 ちょっと琴音嬢 ! テーブルクロスに引っ掛からないでくださいまし ! 」
琴音「 だって燃えておりますわ ~ !! 」
美玲「 見れば分かりますわよ !! 」
紗那「 ⋯⋯ 彼奴等何やってんだ 」
イヴ「 随分と賑やかな組織ですのね ? 」
紗那「 うるせぇだけだよ 」
すると突然、会場全体へ低い声が響いた。
セシリア「 皆様 ~ ? 」
銃声が止む。 敵も味方も、思わず其方を見る。 セシリアは割れた階段の上に立っていた。 黒いドレスは硝煙に汚れ、白髪には血が付着している。其れでも彼女は、優雅に笑っていた。
セシリア「 折角のパーティーですのに ⋯ 」
〃「 無作法な方が多過ぎますわ ? 」
そしてセシリアの背後に居た敵が、一斉に崩れ落ちる。 遅れて血飛沫が舞った。
紗那「 ⋯⋯ は ? 」
璃茉「 もう斬った後だったアルか 」
誰も、セシリアがいつ攻撃したのか見えていなかった。
セシリア「 さぁ ⋯ 続けましょう ? 」
〃「 殺戮舞踏会を 」
名前:萩原琴音
性格:天然
立場:お嬢様家幹部長
年齢:21
好物:甘いもの
嫌物:無し
得意武器:パコダ傘
苦手武器:ブーメラン
CV:上田麗奈
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