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※過去話です
『鋭利な愛情を/山崎末兎』
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私の『愛情』という感情は根本的に歪んでいるらしい。
私には弟と妹が居る。
いえ、”居た”と言ったほうが正しいかな。
妹は私と年齢が14も離れていて、いつも元気で、そのくせいつもどこかを怪我していたりして、どこかぬけている子だ。
弟はふわふわしていて良い子だ。面倒見が良くて、すぐ自分を犠牲にしようとする困った子。
家族は兄弟以外には居ない。
なんせ私達は捨て子だったからだ。
私は教師として働いている。
その学校に弟が学生として通っている。
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ある日私は妹と妹の友達を連れて期間限定ドリンクを飲みに行くことにした。
今回は割愛させてもらうけど、問題はこの帰り道にあったんだ。
私たちが帰っていると、妹の友達の子に合った。
その子は怯えた様子で”何か”を見ていた。
虚空を、見ていた。
何かに、怯えていた。
酷く、怯えていた。
私は少女に「大丈夫?」と声をかけた。
すると少女は今私達の存在に気付いたみたいで、すっごくびっくりしていた。
すると少女は、
「やめて」
「近づかないで」
「私だけにして 」
「どうか赦して 」
「憎まないで」
「巻き込まないで」
と、良くわからないことを言っていた。
私が少女に触れようとした瞬間、少女は
「やめて!!!」
と大声で叫んだが、もう遅い。
私は少女に触れ、瞬時に
少女の髪と同じ、美しい紺色の丸い化け物が現れ、妹達を食べた。
私の体には血が飛び散った。
血の気が引いた。
なーんて、思っちゃいましたぁ?
私は思い出しました、なんで私達が捨てられたのかを、どうして私達が捨て子になってしまったのか、それがわかったのです!!!!
なぜならそれは成る可くしてなったから
だって、孤児院で飼っていた兎も、私の担任だった昔の教師も、私の親も、ぜーんぶ私が殺しちゃったんですから。
ああ、ああ!!可愛かったなぁ!!あの朱色に染まった床や、私はとーっても美しい!!だんだんと冷めていく死体も可愛かったなぁ!!朱色に染まった___ふふ、朱色の貴方も愛してあげますよ?
愛されなくてもいい、可哀想な貴方を私が愛してあげる、だから離さずに私とずっと居て?
ぼろぼろで傷ついた貴方を見ると可哀想で、愛してしまう。もっと傷ついてって思ってしまう。
家に帰って弟に事情を話した、
弟は『意味がわからない』という目で血塗れの私を見つめていた。
そして泣きながら私に言った。
「なんで姉さんは笑ってるの!?家族が死んじゃったんだよ!?なぁ、何が面白いんだよ!?」
私は弟に
「綺麗だったから、美しかったから、見惚れてしまったから、愛しいと思ったからだよ」
と冷静に淡々と言った。
弟はぐっちゃぐちゃになった可愛い顔で
「もう一緒には居れない。イかれてる。姉さん、いや、山崎末兎もうあんたは一生見たくない。」
そう言って家を飛び出した弟と私は二度と会うことはなかった。
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えー今回此方の本の語りを”罰ゲームで”させていただきましたスフェルと申します。いや、何この人!?頭おかしいんじゃないの?いや頭おかしいんだ、うん。
別途雑談
るべちの新衣装よき