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第38話 エリート貴族と才能
li side
私の名前は、リリア・エーテルワイズ。
七つの王冠の1人で、王都総合病院最高責任者。旧名、リリア・ワグムス・エルランド。エルランド公爵家の義理娘。ワグムス侯爵家に生まれた私だけど、幼少期に魔力の才能を買われて、エルランド家の分家だったワグムス家から私が引き取られた。そこで所謂英才教育を受けた。エルランド公爵家は、才能さえ買われれば分家から容赦なく私みたいに養子に加える。私が引き取られた時、この家には私より歳が上の兄2人と弟、妹が1人ずついた。私みたいに養子として引き取られたのは、2つ上の兄と弟だった。その兄は勉学で、弟は人並外れた身体能力を買われて養子になったそうだ。私達3人は時折集まって引き取られる前の話をしたり、ここでの苦労話などを話したりと、仲睦まじく暮らしてた。段々功績を上げるうちに色んな貴族から注目の的にされた。そう、私達は良くも悪くも目立っていた。だけどそれをもう1人の兄と妹は良く思わなかった。人目のつかないところで嫌がらせを常々受けるようになった。ある日兄はエルランド公爵に呼ばれた。私と弟はいつも通り、お互いの才能と呼ばれたものを磨いていた。そしてその日の夜、兄は私達を呼んで告げた。
「…どんな方法でもいい。成人するまでに、この家を出るんだ。」
それが兄に言われた最初の言葉だった。兄曰く、私達を養子として引き取られたのは、自分達の名声を広め、ひいては自分達が国を動かすため。つまり至る所にエルランドの者をおいて、傀儡政治でも始めるつもりなんだと兄は言った。兄は既にエルランド公爵家に選ばれた令嬢と婚約が約束され、家からは逃れられない、逃げたら最後魔術で本当に傀儡にすると脅されたらしい。こんなことが横行されていいわけがない。だから私と弟は何とかしてエルランドの家から出る方法を考えた。しかしその間に私は魔法医療を学べる魔術医療専門学校に行かなければならなかった。あそこは寮制度があるので、卒業するまでは基本寮暮らしになるので、一時的に家から抜けられる。しかし弟も身体能力を活かした職に就いたかと思えば、既に家から逃れられなくなったらしい。そして学校の長期休みの時に家に帰り、2人に会った。しかしそこにいたのは、私の知ってる兄と弟ではなかった。何気ない会話をしていてもそこに生気を感じることはなかった。まるで傀儡になったかのように…。このまま何もしなければ私も2人みたいに傀儡にされると思った私は、学校で出会ってそのまま意気投合したエーテルワイズ公爵家の長子と学校卒業と同時に結婚した。そこでエルランドの家を捨てた。リリア・エーテルワイズとして、第二の人生を歩くことを決意した。学校で最優秀学生に選ばれた私は王都総合病院で働き、そして今の地位に若くして就いた。そして七つの王冠にも選ばれた。その時にエルランド公爵家から手紙が何通も来たが、ざっと目を通してそのまま捨てた。そのうち諦めたのか手紙は来なくなったし、私に接触しなくなった。
…サイユはあの家の内面を知らない。けれど、私があの家にいなくても、もしかしたらサイユは私のこと憎んでたかもしれない。何でもかんでも家のせいにするのは流石に私の悪い癖かな。
今はこの状況を何とかしないとね。私は懐から杖を取り出し魔物に向ける。
リリア・エーテルワイズ(li)
「溶ける花蝶…!」
私の生み出した水の蝶や花達は魔物達を包み込み、そしてその身体を溶かしていく。アンデッド系の魔物は統率をとってたけど、寧ろ動きが読みやすい。それにサイユが操ってたとしてもアンデッドは元々魔法に弱い。仲間の肉塊を取り込んで復活しても私相手じゃ相性は最悪かもね。私の蝶や花達はどんなものでも溶かす。これは魔術医療を学んで得た知識を元に作ったオリジナルの魔法。他の魔法より威力はそこまでなくても、足を止めて確実に仕留めればいい。とはいえ、元々相手のデバフを受け付けない相手にはそこまで効かない魔法ではあるけれど…。
サイユ・ローゼン(si)
「アンデッドをああもあっさり…。ッ…やっぱり目障りだよ、リリア!」
サイユは私に向かって来る、真正面から。私はサイユの攻撃を防いで言った。
li
「後でいくらでも事情は聞く。だから眠って。…睡眠。」
そしてサイユはゆっくりと意識を失った。私は今でもサイユは親友だと思ってる。手荒なことはしたくない。でも邪魔されても困るので、一先ず手足だけ手頃な縄で縛って道の隅に寝かせた。
そして神殿の前まで来ると1匹の鳥がいた。その足首には手紙を結ばされていた。どうやら私宛てに送られたものらしい。 中身を見ると、ガイストとナハトはこの状況を作った白龍討伐のために街に向かったことが書かれてあった。もちろんこれまでの経緯も簡単に書かれてた。どこかですれ違いになったらしい。今は住民を政庁に避難させているらしい、なら私もそっちに向かわないと…!私は転移魔法で街の入口まで転移した。
To Be Continued………
コメント
1件
いやあ、リリアの過去が重い…!エルランド家の英才教育が実は傀儡政治のための駒作りだったっていう構造、ゾッとしましたね。でもそんななかで自力で抜け道を見つけて、第二の人生を掴み取ったリリアの強かさがかっこよかった。サイユに対して「手荒なことはしたくない」と縛って寝かせる優しさも、彼女の信念がにじんでてぐっと来ました。
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紫秋_4aki.
4,147
午後立ち
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ポテサラ
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