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〝ずうっといっしょ〟
自己解釈曲パロです。
直前まで茈赫か赫茈か迷ってたんですけど
さっきまで見てた茈赫が良すぎて茈赫にしちゃいました🙄
注意 -
茈 × 赫
日本語力が2です^^
このお話は”完全自己解釈”になっております
自殺・暴力表現等 途中から有
__ ? side
俺はあの時、行き先だけが先に決まってしまった人間だった。
二月の校舎にはもう授業の音はなくて、代わりに「終わり」の気配だけが漂っていた。誰かの笑い声も、廊下に残る足音も、全部が少しずつ薄まっていくみたいで。窓から入る風だけが、春に近づいていることを教えてくる。その雰囲気が、どうにも俺を寂しくさせた。
放課後、ほとんど空になった教室で、俺はずっと言えなかった言葉を探していた。彼奴が自分の鞄を持って、帰ろうと視線を移した時、俺は自然と彼の名前を呼んで引き止めてしまっていた。心臓の音がやけに大きくて、時間だけが静かに進んでいく。二人きりの教室に響く時計の秒針が、やけにうるさかった。
? 『……なぁ、___?』
? 「ん、どうした?」
言葉が詰まる。覚悟していたのに、いざこちらを見て首を傾けている彼を見ると胸がぎゅっと苦しくなる。でも、今しかないと思った___高校生活、最後の月。この場所も、この時間も、もうすぐ当たり前じゃなくなるって分かっていたから。
? 『、 …俺と付き合ってくんね?』
今思えば、これは俺が彼奴と離れたくないために作ったエゴだったのかもしれない。それでもあの時の俺には、この気持ちに名前をつける方法が、それしか残っていなかった。
__ 茈 side
水曜の昼、携帯から鳴り響くアラームの音で、俺は現実に引き戻された。耳障りな音だと思いながらも、止めるまでに少し時間がかかる。昨日の自分が設定した音量を、心の中で軽く恨んだ。重たい体を起こすと、ベッドのすぐそばにある机が視界に入る。
水曜日。週の真ん中。理由なんてなくても、腰が重くなるには十分だった。家にある唯一の充電器をスマホから引き抜き、画面を点ける。特に期待もないままLINEを開いて、並んだ通知をぼんやりと眺める。どんどん下にスクロールしていき、下から三番目の可愛げもない初期アイコンをタップする。
――また会おうな
その一言を最後に、俺はもう三年ほど既読スルーされている。あの顔、あの声、あの笑顔、あのくだらない声真似すらも。彼奴の何もかもが、脳裏に纏わり付いて離れなかった。
茈 「なつ……ッ」
どうにも忘れられない。こんな気持ちは、早く捨ててしまいたいのに。三年も前の事をまだ思い出してるなんて
茈 「どんだけ重いんだよ…w」
ピコンッ
暫くメッセージ画面を見ていると、何者かからのメッセージでその思考がぷつんと遮られる。遮られて良かったのか、悪かったのか。そんなことを考えながら、通知をタップしてみる。
――今日の、忘れんなよ〜
高校の同窓会のリマインドだった。元々俺はクラスの中心的な立場にいたため、こういう同窓会みたいなものは積極的に参加している。…だが、今回のは少し話が別だった。
茈 「クラス全員参加、ねぇ…」
そう、今回は同級生曰く初めてのクラス全員参加、らしい。ということは彼奴も来るはずだ。俺はどうも、それが気がかりだった。いや、もしかしたら〝全員〟の中に彼奴は入っていないのかもしれない。だって彼奴は―――
ピピピピピッ
茈 「…あ」
そうだ、今日バイトか。と、思い出しながらスマホを机に置く。カレンダーをぼんやりと見詰めながら、部屋着から着替える。どうにも、もやもやするのはきっと、この季節の移り変わりにありがちな、どうでもいい理由のせいだ。
バイトが終わり、店を出てから少し早めに歩き出す。思ったよりバイトが長引き、集合の時間を若干オーバーしつつあるのだ。急いで電車に乗り、LINEを開いてみる。案の定、高校の奴らが遅いと騒いでいた。軽い謝罪と報告を打つなり、特に理由もなく外を眺めてみると、目的の駅名が聞こえて急いで電車から降りる。バイト先の最寄りから三駅という、割と近い所だったので安心して足を動かす。近い距離のはずなのに、駅までの道がやけに長く感じられた。
茈 「ごめん、遅れたわ……」
a 「お〜、いるま来たゞ」
友達が手を振りながら隣の席へと誘導してくる。そこに座るともう既に俺の右側には生ビールが置いてあって、人の温かさと勝手さを同時に感じた。俺がグラスを持った瞬間、乾杯の合図が飛ぶ。数々のグラスがぶつかり合う音と、人の歓声が一斉に広がった。無性にも、今だけは彼奴のことを忘れてしまいたい―――そう願ってしまった。
b 「乾杯待ってたんだからね!」
茈 「ごめんゞ…」
こんなくだらない会話をしながらも、やはり彼奴のことが気になってしまって仕方がない。彼奴のことを忘れて楽しみたい気持ちと、彼奴を一目でも見たい気持ちがぐちゃぐちゃになって行く感覚がどうも気障りだった。周りの歓声も、人の喉を液体が通る音も目の前の光景すらも、俺は一歩、遅れている気がした。それどころか、置き去りにされている気がした。―――なぜか。そんなことは、もうとっくに分かっているはずなのに。 それでも、分からなかった。俺は一体何処にいるんだろう。
茈 「…なぁ、クラスってこれだけだったっけ?」
意を決して聞いた質問。もっと、__ってどこ?とかストレートに聞けたら良かったんだけど。生憎、色々絡まり合っている今の俺にはこれが精一杯だった。
a 「ん、あぁ。」
ゞ 「暇…なんだったっけ?彼奴だけいねぇな。」
このことを聞いた時俺ははっとした。……〝暇〟。彼奴の苗字だ。やはり三年前から連絡がついていないし、もうどこかに引っ越したのか。考えすぎだったのかもしれない。きっと何処か別の所で幸せに大学生活を送って___
? 「おすおす〜、ごめん、遅れましたわ」 ( 笑
茈 「、ッ、?」 ( 振向
間違いない。背後から聞こえてくる忘れられないあの声。挨拶の仕方、ノリの軽さ。あのふわふわな髪の質感。くすっと笑うとても愛おしい笑顔。間違いなく、彼奴、彼奴だ。一瞬振り返ったとは言え目が合うことはなく、俺のほぼ対極の位置に座った。彼奴を見た瞬間いろいろな気持ちが溢れて、絡まって解けない。この気持ちは恋でも愛でもない。じゃあなんなんだよ___
茈 「ッぅぐ、」
急な吐き気。過去の記憶のフラッシュバックか、或いは多量情報の脳内パンクか。どちらにせよ、今の気持ちを抑えるにはちょうど良い理由だった。今はこの吐き気に任せて、眠ってしまおう。そうすれば、きっと彼奴のことも。
__ no side
グラスが床に当たる鈍い音がした。 次の瞬間、いるまの身体が前のめりに傾き、そのまま椅子から滑り落ちる。
「え、ちょ、なに?」
誰かの声が遅れて響いた。 笑っていた空気が一気に止まり、椅子が引かれる音が重なる。
「いるま?」
「おい、大丈夫か?」
机の上では、さっきまで持ち上げられていたグラスがそのまま置き去りになっている。泡の抜けかけたビールが、場違いなほど静かだった。誰かが肩に触れ、名前を呼ぶ。返事はない。ざわつきが広がる中で、一人の男が少し手を上げた。
「俺、此奴の家近いよ」
その一言で、周囲の視線がそちらに集まる。誰も反対しなかった。ただ頷くだけで、さっきまでの同窓会は、もうどこにもなかった。
切ります。
この話はイントロだと思ってもらって><
コメント
2件
ねぇ お話書くの 上手すぎて泣く 見るの遅れて ごめんじゃん