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〔第十三章:辛い時はお互い様〕side:蜜奇
放課後。
秋斗っちになぜか待っててと言われ、今教室で1人待っている。
(なんで今…は??まさか願いの館のこと??…って知らないか)
そんなことを考えてると、秋斗っちが入ってきた。
「ごめん、待っててもらって」
「いや、そっちの方がいつも早いじゃん、待つってこと慣れてないもん~」
「あ、そっか…ごめん」
なぜだかいつもより緊張感があった。
(ならもう…本題入ってもらおっかな…?)
「あ、あのさ…今日はなんのために…?」
「…もう言った方がいいかなって思ったから」
「何を…?」
ふっと緊張が走る。
「ごめん」
「んえ??」
「ん…?」
「何が?何で?ごめんなの…??」
「何か抱えてるって知ってて何もできなかったっ…から…」
「え」
(え?え?何で…?え?)
「いや、大丈夫だけど…そんなことで?」
「そんなことじゃないよ!だってここ三日間居なくなって…」
「あぁ…それか…まぁ…うん…そうだけど…もしかして心配かけさせちゃった…?」
「…うんっ」
「ごめん」
「謝んないでっ…!」
「俺のせいでもあるんだ、心配だったんだ…それは確かだったんだ、だって!」
「俺はあなたが好きだから!」
「え」
(え?え?いやいやいや!何何何何??)
いきなりすぎて、何が何だかわからず思考停止。
「あのさ…いきなりすぎない?」
やっと思考が回り始めた。
「うん…分かってるだけど…さ、そろそろケジメつけたくて…ね?」
「あ、あはは…」
「でもさ、何か抱えてたんなら言ってほしいっ、1人で全部抱えようとしないでっ…」
ふわっと温かいものが体を包んだと思えば、ハグをされてた。
「ちょっ…秋斗っちっ…??」
「お願いっ」
私の目にはいつの間にか涙が溢れていた。
「んえ??ちょ、蜜奇さん??何で泣いてんの??」
「泣いて…ないっ…」
「明らかに泣いてんじゃん!どうしたの??」
「なんか安心しちゃってっ…てな感じなのかなっ?」
「…うん、それなら良かった…」
「でも、とりあえず…辛い時はお互い様、だからね?」
「うんっ!」
私の恋はこんなに恵まれた恋だったんだ。
・・・
「ねぇ、秋斗っち?」
「ん?」
帰り道、ふと思い出したことを聞いてみた。
「明日ってさ、修学旅行のこと色々決める日だったよね?」
「あぁ… うん、そうだった気がする」
「班さ… 一緒でもいい?」
「…うんまぁ…合同だったらね~」
「そっかぁ〜」