テラーノベル
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🐙⭐️
注意
◇ご本人様には一切関係ありません
◇nmmnです
◇地雷&苦手な方はお早めにご退出
◇暴力(首締めなど)の描写あり
◇この先、名前の伏せ字なし
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〈星導目線〉
「ッ後ろ!」
「攻撃くるぞ!」
「っ…!硬すぎんだろっ!」
仲間の戦闘の音がする。
その音から遠ざかるように走る。
親玉と戦っている間に、手下の奴らが散ってしまった。
それを俺とウェン、カゲツで各々追っている。
俺の前を走る背丈の小さな敵。
俺と戦っていた時は大柄の男になっていたから、そういう類の異能があるのだろう。
子供になれば情が湧くと?
ふざけるな。
さっき俺はお前に服切られてんだよ。
許すわけないだろ。
地面を蹴る足に力が入る。
もう少しで追いつく…その時。
hsrb「……ッ!!?」
背後から右手が封じられた。
どうやら鎖のようなものが俺の手に巻き付いている。
(どこから?)
その問いを反芻する前に、また違う方向から鎖が放たれる。
右手を軸に回転をかけて飛ぶ。
その瞬間、俺の首に衝撃が走った。
hsrb「ッ!…」
俺の避けを予知したかのように、俺が追っていた子供(の姿をした奴)が俺の首目掛けて小ぶりな鎖を投げつけていた。
最悪。
おそらく、ウェンとカゲツの追っていた奴らがこちらに来たのだろう。
そのために俺と追いかけっこしてた訳か。
hsrb「ッがはッ…ぅ…ぐぁはッ!……ぁ」
遠くで剣が交わる音が聞こえる。
仲間が放った声が聞こえる。
まだ、親玉は倒せていない。
hsrb「…ぅあ゛ッがッあ゛…がぅッ」
この辺りは道が入り組んでいて、すぐ後ろを追っていても見失う。
現に敵が俺に集中しているのもそのせいだ。
すなわち、ウェンとカゲツはここに辿り着けないかもしれない。
(詰んだ……か)
そう思う合間にも首の圧迫感は強まる。
手足には酸素が回らないのに、肺には馬鹿みたいにさっき吸った空気が溜まってる。
それゆえに苦しい。
hsrb「ぁ゛…ぅが…ッかッ…ぁ………ぅ」
最後の抵抗として、スーツケースを握り締め、投げる。
それも虚しく、近くにガタンと無機質な音が響くばかりで。
hsrb「ぁ…ぅ゛……ッかッ………ぁ」
助けてって、言えばよかった。
右手を縛られた時点で、叫べばよかった。
俺に変なプライドがなかったら。
俺に仲間を呼べるほどの素直さがあれば。
あいつらは絶対、助けてくれたのに。
「星導ッ!!!!!」
瞬間、俺の首を絞めていたものの、力が弱まった。
まだ首に巻き付いているが、先ほどまであった引っ張る力が無い。
hsrb「かひゅッぅ…かはッあはぁッ……はぁ」
目が酸素不足でまともに機能しない中で、次々に俺を拘束していた鎖の力がなくなっていく。
akg「るべ、大丈夫?」
ウェンの声が近くで聞こえる。
近くにあるはずなのに、どこかぼんやりとしていて。
kgt「ウェン、星導は?」
カゲツの声。
はっきりとは聞こえないけど、確かにそこにある。
その安心感で俺は、意識を遠くに放った。
コメント
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欲望を毎回満たせてくれてありがとうございます……✨毎回毎回感動を貰っています。良すぎて言葉が出ない(´;ω;`)