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コンサルタンの企業を辞職し、転職活動もひと段落し明日は岩手で同級生がお疲れパーティーを開いてくれる。
いよいよ弁護士として独立し、経済的にも社会的にも自立を目指す私は
当然自分で交通費を出す。
私はお財布もキツイし節約も兼ねて長距離バスを利用して行くことにした。
バス乗り場で予定通りに乗車。
一人遅れているらしく、中々バスは動かない。
ようやく表れたかと思ったら悪びれもせずズンズンこちらに歩いてくる。
ゲッ、もしかして隣の席はコイツなのか、最低な気分だ。
「自分はハイパーメディアクリエイターだ、こいつらとは違う」とかボソボソ喋っていて
見るからに怪しげな自分より年上の男性。
早く降りたい!なんでこんなのが隣なのか!私が乗る長距離バスは4列だった。
値段で選んだのは人生最大の失敗だった。
どうにかして到着するまで寝ようと思ったが、
隣の自称クリエーター?の荒い呼吸と妙な油の匂いが気になって眠れない。
しばらくするとキモイコイツは何やら鞄を開けて何をするかと思ったら、
何と王将の袋を取り出してる!メチャありえないんですけど!!助けてお袋。もう涙目になっている。
ガサゴソと包装紙から餃子を取り出したかと思うと口いっぱいに噛り付きクチャクチャと不快な音を立てている。
キツイ油の臭いも広がって社内の空気は最低だ。
ボロボロこぼして口に詰めてる。
気分は更にどん底になった。
ウーロン茶は空になったのにズゴコココと大きな音を立てて吸っている。
流石に限界を感じイライラが爆発しそうになると、バスは佐野SAで休憩に入り出した。
せめて心の洗濯をしよう。手洗いに行き気分を少し紛らわせてバスに戻った。
隣のキモキモクソおっさんはどうも食べ歩きをしていたようでまた当たり前のように遅刻してきた。
車内の沈んだ空気を載せようやく目的地の岩手へ向けバスが出発したのも束の間、
隣のおじさんが急に椅子をガクガクやりだすと叫びだした。
「もぉダメェ!!我慢できないナリ!!吐いちゃうナリィィィィィ!!(ブリブリブリドバドビュパッブブブブゥ!!!!!ジョボボボボジョボボボ!!!!!!!ブバッババブッチッパッパッパパ!!!!!!」
私の人生史上最低の男の奇声が岩手行きのバスの中でこだました。