ここはある国の外れにあるヴォーゲット村。
その村は東京ドーム程しか土地がないにも関らず、100世帯以上もある不思議な村であった。
それはつい最近のこと。
ちょっと昔は小さな村に50人もいなかったのだから。
ぎゅうぎゅう詰めの村。
なぜそんな村が人気なのか。
それは、銃社会でも戦社会でもないただただ平和な村であったから。
引っ越してくる家族は銃を使わず、お互いを助け合うこと、これを必ず守るように伝え、村も平和であり続ける事を守ると誓っているからだ。
2×39年。どこの国でも拳銃を持ち、戦が当たり前となってしまった。
女性が働ける世界へと変わっていった世界は、戦へ行く事も女性が参加するのは当たり前となってしまった。
だからこそこんな平和な村があると知れば引っ越ししてくる家族が増えるのも当たり前のこと。
最初は小さな村だったからこそ守られていた「平和」
ただ、それが「絶対」であるということは長くは続かない。
人が増えれば増えるほど一人一人が平和でいられるかというとそうではない。
この話は、ヴォーゲット村に住んでいるアルゲ一家の「終わりのない」物語である。