「ま、まずい、、、、」
私、桜田シホである!
蔵之宮学園に通う、ごく普通の女の子。成績はそこそこで、運動神経も特別優れている訳では無い。
髪の毛を一本に結び、白いリボンが特徴的!
友達もいっぱいいて、平和に充実した学校生活過ごしているのだ。
しかし、、、、唯一、私は、、、、、、料理があまり得意ではないのだ。
私は、おべんとうを自分で毎朝作って来てはいるのだけど、、味音痴なせいもあって美味しいと思ったことがない。
むしろ、、
まずい!と思う一方である。
そんな、最悪なおべんとうをカバンに入れ、懲りずに作って持って行っているというわけだ。
「はぁ、どうすれば、美味しく出来るのかッ、、」
少し困った顔で私がそう言うと
「相変わらずだね〜ちゃんと味見したの〜?」
と、私の友人である、サナが言ってくる。
「レシピ見てるのに上手くいかないなんて、どうしたらいいのかな、、、」
「もう、作るのやめたら???」
「や、やだよぉ!どうしても作りたいの!!」
涙目になりながら、反論していると、近くの教室の席に座っていた、ひとりの男の子のおべんとうが目に入った。
(キャ、キャラべんだと!?!?)
可愛らしい、うさぎ型になっているご飯と、タコさんウィンナーに卵焼き、トマト、果物のリンゴまで添えられており、しかも、、見事にリンゴはうさぎの切り方、、、、
他にも色とりどりなものが詰められていた。
「ねぇねぇ!!サナ!!あの子のお弁当凄くない!?!?」
「あぁ、、確かに美味しそうだよね〜」
思わずでかい声になって言った私に対して、興味が無いと言った感じのサナだけど、私はその『お弁当』に魅入られていた。
すると、突然、周りの声が耳に入った。
「あれって、不良だって噂の子よね?」
「キリッとしてて顔が整ってるのに、声掛けてもシカト。おまけに、そんな噂のせいで誰も寄り付かないもんね。」
「うっそ、私それ知らない!!カワイソー。」
「あっはは(笑)思ってないくせに!」
同じクラスの女子グループがコソコソと話していた。
あそこは正直苦手だが、気になってしまった。
(あの子、べんとうに反して、そんな噂が、、)
ボーッと考えていると、
「なぁに?シホ。そんなに気になるの?あの子」
「あまり見かけない子なんだもん。」
「そりゃあ、不登校気味だし、サボりも遅刻も多いからね。」
「そ、そうなんだ、、、あっはは、、は、、」
思わず苦笑いしてしまったが、何となく興味が湧いてきた。話しかけてみたい気持ちもあるけど、怖そうだな、、、、
あの子のキャラ弁を、じーっと見ていると、
「なんか俺にようでもあんの?」
わわわ!!!見すぎてしまった!!!!!
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!