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◆◇




初めて射撃をしてから 射撃の面白さ、楽しさに気づいた私は、毎日の様に射撃訓練場に通った。


スタンもゼノもそれなりに忙しいので毎日私のことを見れる訳ではないが、それでも時間の合間には私の射撃を見に来るようになった。


段々と精度が上がっていく私を見て、2人はいつも頭を撫で、褒めてくれる。


ついには左手だけで的の真ん中に当てられるようになり、より射撃に没頭するようになった。



ゼノからは風見鶏、湿度計、温度計の3点セット、新たにアサルトライフルや銃弾をプレゼントしてもらった。


スタンからは射撃の精度を上げるために様々なことを教えてもらい感謝してもしきれない。




更に脇差(刀)の使い方についても自己流で練習していくようになった。


武術や日本刀について米国で知ってる人は殆ど居ないが、それでもナイフや小型の刃物の使い方に慣れている、 スタンの部下の人に色々と教えて貰った。


脇差は普通の日本刀よりも少し短く作られているの もあり、体術も使っていかなければいけなかった。


シャーロットやマヤに基本のことを学べば1ヶ月近くでようやく1人前と言える強さは身に付けたと思う。




まだ14歳で、ゼノとスタンには無茶をするな、今すぐ戦う訳では無いから、と言われてきたが、武器を扱うのが面白いから、と嬉しそうに笑って言えば彼らも私のやりたいことに協力してくれた。




気がついたら石化から解けて…彼らに会ってから1ヶ月が経過していた。





◇◆






千星「っと … もう 夕方か  。 すっかりこの生活にも慣れたな 。  」




いつも通り 射撃訓練場で射撃をしていた所に、もう散々嗅いできたであろう独特の匂いがしてきたのがわかった。

誰かなんて、後ろを振り返らなくても分かる。

一人しかいないからな。



千星「よぉ、スタン。 迎えか? 」



後ろを振り返らずに、そう言えば「あぁ、」と美しいハスキーボイスが聞こえてきた。



スタンリー「 いつも通りやってんね、俺らのPrincess は 。 」



千星「 楽しいし、自分の護衛にもなるんだからいいだろ?   」



ゼノとスタンは私のことをPrincessと言うが、今この状況を見てどうしてその言葉が出てくるのかは未だに謎だ。


しかし、1ヶ月以上経った今でもこうして大切にしてくれているのは嬉しい。

実際、キスはハグなんかのスキンシップは毎日のようにしている訳だしな …。



スタンリー「 …ふ、 なに、可愛い顔すんね 。」



考え事をしていたら、そんなことを言われて、顔に煙草の煙を吹きかけられた。

一瞬のことに動きを固め、ぽかんとする。



…… あ”、?  なんか、デジャブじゃねぇ、…か、?



その瞬間、昔の記憶が鮮明に思い出された。






『  煙草の煙を他の奴の顔にかけんのには意味があんだよ 。 』




『  …  あれはな 、 “ 今夜お前を抱く ” っー意味 。   』





丁度1か月前にスタンから意味を教わり、驚きと衝撃を受けた台詞だ。



ごほっ、と咳き込めば 目の前の清々しい顔をしている男を見て、赤い瞳を見開いた。



スタンリー「 思い出したっぽいね。俺とゼノがチセの恋人になって丸々1ヶ月、いいタイミングだろ? 」



スタンは私の目の前まで来ては、にやりと口角を上げ、180cmと言う高い身長で私を見下ろして来た。


背筋がぞくりと身震いを起こす。

1 か月前のあの快楽が蘇ったかのように体が疼いた。

あ”ぁ、この目だ 。此奴のこの目にいつも私は狂わされる _



千星「 …あ、 っ…   と   、 スタ、ン … ? 」



私には彼をこうして見上げ、名前を呼ぶことしか出来ない。


忘れられるわけがないだろう。


もう完全に彼らに私は  『堕とされている』のだから  。



スタンリー「… ん、 ゼノが待ってんよ 。夕飯食って、シャワー浴びな  。  」



さっきまで、私を喰うぞと圧をかけるような瞳をしていたのに… 、今は凄く優しい目をして、私に手を差し伸べている。


こ の男の目は、

気持ちのいいくらい “ 光芒一閃 ” している。

眩しくて、輝いていて、瞬時に変化する。


つい見とれちまう 。



スタンリー「…  行くぞ。 後で顔でも目でもたっぷり 見させてやんよ 、 」



私が思っていることを見透かし、彼は私の耳までも奪うような声でそう言えば、私の手首を掴み、早歩きで城に向かい始めた。


その間も私は、首にかけているネックレスを片手で握りしめながら、今すぐにでも飛び出しそうな心臓を抑えようと必死だった。







(  30分後  )





ゼノが用意してくれていた夕食を、落ち着かない気持ちのまま、ルーナ、マヤ、シャーロットと一緒に頂いた。



シャーロット「 んで、 あん時の隊長まじかっこよくてさ !! 」



シャーロットとはスタンのこととなるとテンションが上がるらしい。

これ別に恋をしているとか、そういうことではなく単なる軍人としての尊敬なのだとか。



千星「 ほぉん …  む、昔からすげぇのな、 スタンリー 。  」



他の人には関係がバレないように普段は愛称ではなく、スタンリーと呼んでいる。


ゼノとスタン曰く、他の人にも私との関係を言いたいらしいのだが、私は丁重にお断りさせていただいた。



ルーナ「へぇ〜…  、 チセは 信頼とか尊敬とかできる人はいないの? 」



緊張しすぎて、適当に話を流していた私に等々話題が振られてしまった。

信頼?尊敬? あ”ー、なんて返すか…



千星「…そーだな、 私からしたら今ここに居る奴ら、全員尊敬してるし信頼してる、   」



この発言は別に嘘などではなく、しっかり本当っている事だ。

まぁ、適当に言ったことも事実だが、…



マヤ「えぇ 〜  、 ほらもっと  あるじゃない?具体的な人の名前とかさぁ? 」



勘が鋭い…何かしらを察してんだろ、…

なんて思いながら、脳をフル回転させる。


別に想い人と言っているわけではない。信頼と尊敬である。

なら今はこの場をどうにかし、飯を食べ終わるのが勝利条件だ。


なら……



千星「あ”ー、格闘技、体術、歌唱力(?)ならマヤ、戦闘機の操縦、軍人としての実行力や精神面ならシャーロット、器用面や、クールさならルーナ、この3人は特に尊敬してるわ。 」



自分が1番自信にしていそうなことを褒めることで、自己肯定感を上げ、会話の内容を忘れさせる。

昔どっかの心理本でそんなことが書いてあったのを見た事のあるような、ないような気がする。



ルーナ「な、 … ま、まぁね!一応できる女だし? 元医学部だし? (コネで入ったけど) 」



シャーロット「 ぼ、僕はまだ軍人としても幼いし、そこを尊敬されても…!? 」



マヤ「そうそぉ ー、そういうの聞きたかったぁ!! そんなに褒めてくれるの チセ、あんたしか居ない よ  ! 」



ルーナは言われたことを肯定し始め、シャーロットとは否定しながら照れている。マヤは私の背中を叩いているが機嫌がいいらしい。


…それでも私の思考は、スタンとゼノのことでいっぱいいっぱいだった。話なんて右耳から左耳へと流すだけ。  本当に頭がバグる…


ひとまず2人のことを意識する脳をどうにか押さえ込み、飯を急ぎめで食べ、いいタイミングを見計らう。



千星「 … すまん、この後は Dr.ゼノ達に呼ばれてんだ、早めに行かせて頂くわ。 」



と、彼女達が静まり返った一瞬のタイミングでそう伝え、礼をするように頭を下げればそのまま早歩きで私は食堂を後にした。



城の廊下を走りながら、シャワールームに向かう。


頬が熱い。 心臓が煩い。


別に誘われるのは初めてじゃない、行為をするのだって…しかし この感情にはどうしても慣れそうにない。



シャワールームに着き、服を脱ぎ捨て、冷水で頭と頬を冷やした。

今の火照った身体にはこの水が心地よくて、心が落ち着く気がする。



千星「…はぁ、 … 」



前は意識を飛ばしてしまい、途中から記憶がなかったが、…やるなら、最後までやりたい。

せっかくこんな色気のない女を誘ってくれているのだから、こっちだって張り切らないとダメだ。


私は 胸に手を置き、深く呼吸をした。







(   数秒後   )





顔を上げ  「 よし  」と覚悟を決めては シャワーの水を止め 、身体を拭き、服を着て、髪を乾かし、長い髪を整えた。

それからお守りのように、ネックレスを首にかける。


彼らは私に嫌なことは絶対にしねぇ、大丈夫、身を任していれば、不安なことも全部無くなる。


そう自分に言い聞かせて私はシャワールームを出た。




スタンリーからは 夕食を食べる前に、


「 ゼノの寝室で待ってんよ。 」

と一言声をかけられていたので、私は一直線にゼノの寝室に向かった。


歩いている途中、近くで  「ザッ 、 ザ、 ザー 」

と機械音が私の耳に流れてきた。

そう、ネックレスからである。


私は、急にドキリと鼓動を早くする。

ゆっくりと、ネックレスを手で掴み、ボタンを押した。



ゼノ「 “  やぁ 、 千星。 元気かな ? ” 」



どうやら無線機越しにゼノが私に話しかけてきたようだ。今から部屋に向かうというのに、なんの用だろうか。



千星「 “  …ん、 元気だけど 、…わざわざなんで話しかけてきたんだよ、 “  」



ゼノ「 “   否、ちょっとした遊び心さ 。 ” 」




【 “  I did’t even know I could want someone this badly.   Let’s make today a special night.  “  】




英語でそれだけ言った言った彼は私の反応も聞かず、プツリと無線を切ってしまった。



千星「  ッ  …~~~  、 !?   ♡    」



悪魔の如く囁いて消えた彼は、再び私の脳内を全て桃色に染めあげ、身体  全体に熱を持たせた。



30秒程度何も出来ず俯きながら立ち止まれば、私はようやく、ゼノの寝室に向かってゆっくりと歩き始めた。















(まさか1日でここまでかけるとは思わなかった、…!!!!(  ꜆.  ̯. ̥)     皆様のコメントのおかげですありがとう!!  自分が凄い 3人のイチャコラを見たかったというのもあり、勢いで30日経過させました…笑   次回はセンシティブということで!!   是非ともお楽しみに!  )







日本語翻訳




【   ”  僕がこんなにも誰かを求めるなんて思ってもみなかったよ 。  今日は特別な夜にしようじゃないか 。 “   】






実の兄を裏切って 米人 2人の 恋人に!?

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コメント

7

ユーザー

Dr,stone初の小説がこれでよかったです😭!最高です!!

ユーザー

て、天才かしら…

ユーザー

むり、もぅ、ダメ(((語彙力)))

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