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コツ 、 コツ ッ
誰もいない静かな廊下に1つの足音だけが響き渡る。 こんなにも静かなら自分の鼓動の音 も響いてしまいそうだ。
そしてあのゼノの言葉はなんだったのか…、
「特別な夜にしよう」なんて…
あ”ー、!! 一々悩むのも合理的じゃねぇ、…もうどうにでもなれ !
なんて、1人で頭を抱えながら歩いていけば、気づけば1つの扉の前に居た。
千星「… すぅ … はぁ 、 」
部屋に入る前に大きく深呼吸をする。この部屋に入ると1か月前のことを思い出してたまらない。
ネックレスを握り締め、いざ扉をノックした。
コン コン コン っ 、
ゆっくり3回、優しくノックすれば 、 自分が開けなくても自然に扉が開いた。
少し目線を上げれば、そこには微笑みながら煙草を吸い、エメラルドグリーンの瞳で私を見つめてくるスタンの姿があった。
スタンリー「 よ 、 チセ 。 」
何かを企んでいるのか、ただ単に機嫌がいいのか、分からないが 口角を上げて 目の前の男は笑っている。
何なんだよ、こいつ …
千星「 … よぉ 、 」
こちらだけ緊張していると言うのも格好が悪いと思い、緊張を悟られないように自分も薄く笑ってみせる。
2人で5秒間程度見つめ合っては、突如スタンに手首を掴まれ、引っ張られた。
そのまま 部屋の中へと入れられる。
千星「っ、ちょ !? 」
引っ張られた瞬間 バランスを崩し、スタンの胸へと引き寄せられるように飛び込んでしまった。 それをわかっていたかのように軽く抱き止められれば、髪を触られ キスをされる。
スタンリー「 ゼノ 、 そっちは 用意出来てんのか ? 」
ゼノ「 あぁ、 完璧だよ 。 千星を 連れてきてくれ スタン 。 」
スタンの身体で見えなかったが、ベット付近でゼノが 何かを用意しているらしい。
きょとん 、 と首を傾げた所で、スタンが私を抱き締めたまま、ゆっくりと 持ち上げた。
千星 「……くく 、なんかもう慣れたわ 、 」
姫抱きもやられすぎているせいか、慣れてきてしまった。恥ずかしいとかなんというか、呆れに近い。
スタンリー「恥ずかしがって 顔赤くする初心な チセも可愛かったんだけどね 、残念。 」
…と言いながらスタンは嬉しそうな顔をする。 なんだか 嫌な予感がしてならない。
そうこうしているうちに、抱きかかえられていた状態から解放され、私は自然にベットに腰を下ろす。
ゼノ「 やぁ、千星。 さっきの僕の言葉の意味はわかったかな? 」
何かを用意し終えたであろうゼノがこちらに歩みより、そのまま私と同じようにベットへ腰掛けた。
スタンと同じく 怪しい笑みを浮かべこちらを見つめてくる。
千星「あ”ー、 おい… さっきから 何なんだよてめぇら 、 ニヤニヤとこっち見てよ… 特別とか何とか… 」
…流石にこんなに焦らされては、2人が何を企んでいるのか気になるもので。
ついつい、好奇心に負け身を乗り出してしまった。
千星「何考えてるか知んねぇが、 さっさと 教えやがれ …っ て っ、 !? ♡ 」
そう言いかけたところで、ゼノの口付けで言葉を阻まれた。
私は驚きながらも、接吻の心地良さに乗せられ、抵抗ができなくなってしまった。彼らのキスは、暖かくて 気持ちがいいのだ。
ゼノは私の唇を舐め、ゆっくりと口を離した。
ゼノ「 …ふっ 、 おぉ スタン、君は勘違いをしている。 千星はまだまだ初心で子供だ。 もうこんなにも顔を朱色に染めあげている。 」
目の前の男は ふ 、 と微笑めば私の熱の篭った頬に手のひらを添えた。
私も自分で勝手に『慣れた』なんて思っていたが…全然そうではなかったらしい。
千星「 っ …♡ 子供扱いは、 辞めろって 言ってんだろ、… あと初心じゃねぇ … 、 」
久しぶりのこんなムードに、まだまだ気持ちが追いついていなく、素直になれない。
素直になりたいとは思うものの、やはり言葉に出すのはまだ恥ずかしさが勝つ。
スタンリー「 っは 、ゼノの言う通りじゃん 。 でも俺は千星の全部が好きだかんね、初心でもそうじゃなくてもなんでもいいね。 」
なんて言った彼は、私の前に立ち 愛らしい表情を浮かべる。 私にはそんな表情が美しく星が瞬いているように見えた。
やっぱり私も 2人が 好きで、特別な存在だということを自覚する。
あ”ぁ、 … この部屋で 、3人だけで居ると、どうもおかしくなっちまう _ 。
千星「…っ、 …! ♡ わ 、 私も … 2人の全部 … す 好き だ … 、 」
俯いて、呟くように言う。
自分でも溜息が着くほど、しどろもどろな告白になってしまった。
ゼノ「 知っているさ 、 そう言う前から 、君の顔が全てを物語っているからね 。 」
スタンリー「チセは分かりやすいかんね 、 」
余裕そうな顔をして、笑いながら彼らはそう言った。いつも私だけ 余裕がない。なんだかムカつく。
ゼノ「 、話が脱線してしまったね 。 さて、そろそろ始めようか 。 」
先程まで考えていたことをフェイドアウトし、ゼノの話へと意識を向ける。
そういえば 気にしていなかったが …スタンの煙草の匂いの他に、甘いようなふわふわとした匂いがする。
プラスして、ベットのシーツの上にはタオルが敷かれている。
千星 「 んだ、これ … 結局 、今日は 何すんだよ … ? 」
ゼノ「 いつも頑張って訓練に励んでいる君に、癒しを提供しようと思ってね 。 マッサージを計画したのさ 。 」
スタンリー「ストレッチもしてねぇから、身体凝ってんだろ ? 」
マッサージ ?
確かに、石化から復活してからまた一段と身体が凝っている気がする。
自分で筋トレやマッサージなんてしないから、より凝り固まっているだろう。
千星「あ”ー、だろうな …昔から柔軟だけはくそ雑魚だったから 。 」
ゼノ「ならいい機会じゃないか 。 僕とスタンで君のことをたっぷり癒してあげよう 。 」
そう言って無邪気に笑うゼノを見て、可愛げがあると思う反面、この言葉にはどこか裏があると思った。
んまぁ、善意でやってくれるって言うんなら、お言葉に甘えんのも悪くはねぇな。
千星「くく、 いいのか? んじゃ 、 宜しく頼むわ 。 」
2人の提案に軽々しくそう答えれば、スタンは煙草を携帯灰皿に入れ、私を再度姫抱きしてベットの上に仰向けに寝かせた。
ゼノは立ち上がり、準備を整えている。
マッサージなら、と思い深く考えずにゆったりと2人に身を任せる。
千星「 スタン煙草吸わねぇのか 、 意外。 」
仰向けに寝て、彼らの様子をじっと見詰める。
口付けをする以外に、煙草を外している所を見たことがあまりなかったので、なんだか彼の体の一部が欠けたような不自然な感じがした。
スタンリー「 否 、 …折角 、香 炊いて リラックス効果促してんのに、って俺の事睨んでるゼノがいるからさ 、 」
と私の耳元で苦笑しながらスタンはそう言った。よく見ればゼノの顔に皺が寄っている。
前にゼノが煙草のことを毒ガスと言っていたことを思い出し、私も笑ってしまう。
ゼノ 「…聞こえているよ、スタン。 甘い匂いにその毒ガスがあったらそれこそ変になるだろう。 」
むむ、と頬を膨らませ私達を見つめる。ゼノは表情や行動が子供らしいのに、頭脳だけは1人前に大人で、まるで某日本アニメの主人公のようだ。
千星「そういやぁ、 その香って何の香りなんだよ 。 」
ゼノ「おぉ、聞きたいかい、 千星 ? これは『ジャスミン』のアロマ さ 。 」
千星「ほぉん … ジャスミン 、か 。 」
確かに甘くてふわふわと心が安らぐような匂いがする。
私はベットに全体重をかけ、ゆっくりと目を瞑る。五感の1つを無くすことで、他の感覚がより鮮明になる。
匂いだけでこんなにもリラックス効果を促せるのか。
スタンリー「 落ち着いてんね 。 緊張は解れたか? 」
…… どうやら緊張していたことはしっかりとバレていたらしい。
しかし、この雰囲気にも少しずつ慣れてきて、香の効果もあるのか緊張は完璧に無くなった。
スタンに優しく頭を撫でられれば 、彼の手首を掴み、自分の頬に彼の掌を擦り寄せた。
千星「 ん … もうねぇよ。 緊張なんかな、 」
大胆にそんな行動をしては、へにゃ とふんわりした笑い方をする。
スタンリー「…ふっ、 very cute , チセ . 」
スタンもにんまりと笑ったと思えば、私に顔を近づけ、唇と唇を重ねる。
身体が熱を帯びる。チョコレートのように、思考が溶けて堕ちていく_。
そのままゆっくりと口内に彼の舌が入り込む。
千星「 … ん …ッ ♡ ぁ … ” 、♡ 」
視界がぼんやりとし、モザイクがかかっているような風景だ。
クチ ュ 、 グチュ
音と、舌の感触が感覚神経から脊椎へと伝っていく。
背筋がぞくりと、身震いを起こした。
スタンは私の服をまるで自然に、当たり前のように脱がしていく。
普通ならこの時点で何かしらの反応を示すのに、キスのせいで意識が此方に向き、
「服が脱がされる」という行為に視点を移すことも出来ない。
上半身部分のファスナーを降ろされ、ついに首から腰の肌が顕になった。
肌を露出したと同時に、スタンが口を離す。
…なんだか、少し寂しい。
千星「… は …っ、 ふぅ … ♡ 」
息を整えれば歪んだ視界でスタンを見る。
目と目が合えば、彼はニコッと微笑んだ。
スタンリー「… 相変わらず、細い身体してんね。 ゼノがオイルマッサージの準備してくれてっけど下も脱がしていいか? 」
そう言われ、少しだけどきりとするも、2人なら…とういう信頼の方が今の私には高かった。
私は顔を少し逸らし、首を縦に振った。
スタンは私の下半身の服に手をかけ、ゆっくりと脱がしていく。
太腿に彼の手を感じ、1ヶ月前の出来事を再び思い出しては、息を詰まらせる。
ズボンも脱がされ、もう自分の身体を隠すものは全て無くなってしまった。
身体の熱が、隙間風によって冷やされ少し心地がいい。
スタンリー「ん、ゼノもう準備終わったか? 」
ゼノ 「 …終わっているとも、とっくにね。僕も千星を味わいたい。 」
そんな2人の会話を聞いては、仰向けに寝ながら、ゼノの方を向く。
すると、透明なボトルを持って彼はこちらに近づいてきた。
ゼノ「 …おぉ、 君はいつ見てもエレガントだ。 」
千星「 …だからっ、 人の身体 ジロジロ 見んのやめろ … 」
またしてもデジャブを感じながら、手で顔を隠し、ゼノを 子猫の威嚇のように睨む 。
…効果はなかったようで、彼は私に近づき、唇に触れるだけのキスをした。
ゼノ「 ふふ、やはり愛らしいね、君は。 …もうこんな時間か、ではマッサージを 始めようか、 千星、スタン 。 」
ゼノがちらりと窓の方を見たと思えば、彼らは
私を囲むように、ベットの両サイドに立った。
自分だけ裸で、その姿を好きな男二人に見られているこの光景は、…凄く、変な気分になる。
スタンリー「チーセ 。 顔が強ばってんぜ。 やっぱ1人だけ裸は嫌か…。なら俺らもあんたみたいに 脱いでやろうか ? 」
ゼノ 「 それとも目隠しでもするかい?何も見えなくなれば、それこそ気持ちも落ち着くと思うが 。 」
私の考えを察したように、スタンとゼノはそう提案した。
…確かに、目隠しをすれば恥ずかしさや緊張が和らぐかもしれねぇし、2人も脱げば私とイーブンになる。
いい提案じゃねぇか!
なんて思えば、
千星「 …んじゃ、 両方 頼むわ 、 」
と、言ってしまった 。
…これが想像以上の後悔と快楽を生むことに、まだ私は知る由もなかった。
(やぁ、久しいね。 何週間ぶりかなぁ…遅れてすいませんてましたッ!!!!いい訳では無いが…色々忙しくて、😭 今回はついにイチャコラがかけたよ!嬉しすぎるぜ…。 次回もまた遅れるかもしれないけど、気長に待ってくれると嬉しいな!! )
(千星の紹介文を具体的に書いてみました!自分が考えてる容姿はこんな感じ!)
コメント
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言葉ではなんとも表すことが出来ませんが これだけは言っておきます。 愛高です (愛してると最高のmix)