橙桃です。本人様とは関係ありません。
地雷だよって方、通報される方は見ないようにしてください。
何でもありな方向けです。
過去の話を書いていますがあくまで私のノベルでの話です。理解してから読んでいただけると嬉しいです。
ななもり。くんが出て来ます。
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目を開けると俺は宙に浮いていた。
え……俺何で浮いてんだ…?
確かさっきまで家にいて…それで…
あ、俺しんだんだ
じさつしたんだ
そっかぁ……じゃあ今は何故浮いているんだ?
周りを見渡しても空、空、空。
そして…
「…翼と輪」
良く見かけるその組み合わせから俺は直ぐに察した。
「俺、天使になったんだ」
天使になったと理解してから数分。
俺は何をするべきなのか考えていた。
天使って何をするのだろうか。役目とかあるのか?
俺が考える天使の役目といえば…
神のお告げを伝えること。
だが、俺は生憎神と会ってもないしそもそも存在しているかだって分からない。
何もしなくてもいいのなら別に構わない。
生きている間に出来なかった事とかやってみたいし。
だがもし何かやるべき事があるのならそれを果たさないと何があるか分からない。
ていうか、人間は死んだら天使になるのかよ。メルヘンチックな世界だったのか…?
俺はまず家へ向かった。
シーンと静まっている部屋の中は俺がしんだその日のままだった。
「…俺、見つかったのかな」
生きている頃は、まさに心も身体も生活も何もかもが腐っているようだった。
最後に何を食べたかさえも覚えていない。
好きな本も、ゲームも何も思え出せない。
でも1つ覚えていることがあった。
「〜♪」
俺は歌が好きだった。
結局何もしないまま時が過ぎていく。
天使になってから何日か経った日。
その日は行ったことの無い場所に行きたくて、人生で1回も行かなかった関西に足を運んだ。
天使なので飛べば数分なので歩いては無いのだが。
「おー流石大阪、賑わってんねぇ」
数日前に1人の男がしんだことさえ分からずに暮らしている人々。羨ましいような憎いような。
「…やっぱうるせぇな」
何処か静かなところに行きたいと思い、港の方にある公園に向かう。
昔ながらの天下の台所と呼ばれていたここも特別静かってわけでは無いが、町中よりはまだマシだろう。
「はぁ〜疲れた〜!!!」
今日も快晴だなぁ。生きてた頃は空なんて見ていなかったけど、今こうして見てみるとなんか心が暖かくなる。
『、っぐす………、』
「……?」
俺が木に寝そべっていると何処からか泣き声が聞こえてきた。
『ぐすっ…おれの、せいだ……っ』
声のした方へ向かうと制服を着た茶髪の男の子が立っていた。
ったく…大の男がみっともなく泣いてよぉ…
恥ずかしくないのかコイツ。
………まぁ、俺しかいないし、何ならコイツには俺の事なんて見えてないんだけど。
俺はそいつの近くに行こうと思い、地面に足をついた。
…はずだったのだが。
「いでっ……!!!」
『っ?!、え…?』
久しぶりに歩いたからかフラついて転んでしまった。
「みっともねぇのはどっちだよっw……って」
『?????』
何でコイツ俺の方見てんの…?
『あの…だ、大丈夫ですか?』
「え……」
も、もしかして、いやもしかしなくてもコイツ…
俺の事見えてる?!?!?!
「あ、はい…大丈夫です、」
『それなら良かったです……?』
「え、あの俺の事見えるんですか」
『自分も今混乱してます…、翼と輪っか付いてますね…』
「あ、はい付いてます……」
きっっまず!!!何かこれじゃあ俺が唯のイタい人みたいじゃん!!!!
『…天使さんですか?』
「…はい…俺、しんだら天使になったんです…w」
『………そうなんですね』
めっちゃサラッと受け入れてくれるじゃん優男かよ。
『………、見ちゃいました?泣いてるところ』
「え、あぁ…うん」
『そうですか…ねぇ天使さん。俺も天界に連れて行ってよ』
「は……?」
『………俺なんか、この世にいたら駄目なんだ。皆不幸になるんよ。俺がいるせいで…ッ』
「……話だけなら聞くよ」
何故かコイツを見捨てられなかった。
優しい子だと思ったからか、はたまた
俺に重ねてしまったからか。
彼はゆっくりと話し始めた。
関西弁も強くなって心の底から言葉を出しているように聞こえた。
兄と姉が不登校になった中で自分は空回りでも明るいキャラでいたこと。
親が厳しいのに加えて兄と姉が良い大学に進んだのでプレッシャーが凄いこと。
そういうのが積もりに積もって自分も不登校気味になったこと。
そしてそのせいでまた家庭の空気が悪くなったこと。
彼が自分を責めていた理由も分かった。
『…、天使さん、俺疲れたわ』
「………俺さ、じさつしたんだ」
『っ!…』
「何がやりたいのか分からなくて。ただ息をしているような人生だったよ。そんな人生だったけどさ………しんだことをちょっと後悔してる」
『後悔…、?』
「うん…俺ね、東京の方に住んでたんだけどさ。今こうして大阪とかに来てさ、金が無くてそれどころでは無かったけれど、気分転換とか大事だったんだなって思った。そういうのが増えてきてさ、あれしたい、これしたいがたくさん出来ちゃった。勿論この姿でも出来る事だってあるけどさ、生きているうちにやっておけば良かったなぁ…って」
『………』
「しぬことは止めないよ、それはお前の人生だから。でも…俺はお前に後悔はして欲しくない」
『そっか……』
「ほら、何か好きなことは無いか?食べ物とか〜スポーツとか!行きたいところとか〜」
『………分からない』
分かる。俺も生きているときにこんな質問されても答えられないよ。でも、絶対に何かしらあるはず。俺だって今になってあそこのハンバーグ食べたいなとかあそこの水族館行きたかったなとか思えてきたしな。
俺は立ち上がってすっかり日が傾いてオレンジ色に輝く海を見つめた。
「違う価値観ばっかり並んでいいんだって
多分、ひとつじゃないから楽しいんでしょ?」
『ッ…………』
「右往左往していたら目が眩んじゃうね
綺麗だって思うこと覚えててほしい」
急に頭に浮かんだ、名も知らぬ歌。
でも何だか彼に………俺にぴったりな気がする。
「歌はいいな、君の心の
奥の方へ届けてあげられる…
虹だってね」
『っ!!!』
「…俺さ、歌が好きだったんだ。でもそれさえもしんでから思い出した」
『……ッ俺も!!!俺も、歌う事が好きっ!!』
「!!!……なら、一緒に歌おう」
「例え何が起こっても変わらないメッセージ」
『贈りたいと思ってる、きみにいつも』
「わかってるよ大丈夫、雨は止んで」
『昨日よりも綺麗な空が開く』
歌詞なんてお互いに分かってもないのにそれぞれが思いついた言葉を歌にする。
でもなぜだかこの歌がとても大切に思えた。
「五線譜から溢れる想い」
『グラーデーション奏でていくんだ…』
「『聴こえるかな?』」
『っ?!天使さん、体!!!』
「え?…ッ!」
彼に言われて見てみると、俺の体が透けていた。
「な、んで……」
『…お別れの時間かな?』
「………そうかもな」
『……俺、もう少し生きてみるよ』
「!そうか…」
『………天使さん、ありがとう』
「おう…幸せになれよ」
『うん、……最後に約束しよう』
「約束…?」
また、一緒に歌おう________________
そこで俺の意識は途絶えた。
ピピッ、ピピッ……
電子音がリズムよく響き渡る
「……こ、こは……?」
母「…ッ、〇〇?〇〇目が覚めたの…?!今ナースコール押すからね。もう大丈夫よ」
「……?」
ナースコール?目が覚めた?
だって俺は………
医者「〇〇さん、具合いはどうですか」
「せんせ、…俺って」
医者「運良く君のお母さんが見つけてね、もう少し遅かったら助からなかったよ」
母「ごめんね…ごめんね〇〇。辛いことがあったなんて私、知らなかったッ」
「かあ、さん………、安心して、
俺、まだ生きたいんだ」
NOside
数年後
1つのドームは6色の光に埋め尽くされていた。
そこにいる人々は、笑顔だったり、泣いていたり、でも幸せそうだった。
赤「みんな〜!!!今日はありがと〜!!」
黄「まだまだ楽しんで行きましょ〜!!」
紫「かまそ〜!!!」
青「いぇーい!!!!!」
桃「………、」
橙「さとちゃん」
桃「………ジェル」
橙「約束、覚えてる?」
桃「…勿論」
橙「…さとちゃん、もしかしたら恋のキューピッドだったんやない?w」
桃「ふざけんなよw……まぁ変わらないか」
赤紫「言葉だけじゃどうしても伝わらない」
橙桃「感情は波のように揺れてるんだ」
黄青「だからこうして僕らは歌を歌い」
『自由な気持ちを空へ放ってく』
『描こうよ、色は個々にあるから
一緒になれば色彩は無限大
誰でも、好きなことを好きでいい!
メロディーライン越えて踊ろう
一緒に描いていこうよパレットで…
レインボウ!』
橙「約束、守ってくれてありがとな…天使さん」
桃「俺もまたお前と歌えて嬉しいよ…ありがと」
あの日、1人の人間と1人の天使が歌った歌は
今、世界中に希望を与えている。
みなさん〜!!どうも!てんでーす!
私事ですが…丁度1週間前!!!そう、
10月4日に誕生日を迎えました〜!!!
誕生日記念という事で勝手ながら小説を書かせていただきました(;^ω^)
今回のコンセプトは天使です!
もうお分かりの方もいらっしゃるでしょう…
なんと!うちの誕生日10月4日は天使の日なんです〜!!
そしてうち実は(午後)4時44分に生まれたんですよ!
凄くないですか不吉ですよね☆(
それはさておき、今回は誕生日にちなんで天使、そしてうちと言えばの橙桃、そして私がすとぷりの曲の中で1番大好きな『パレットダンス』を混ぜて混ぜて作った話です…!!!
余談ですが、ジェルくんの活動名はエン“ジェル”から取ったという謎の設定も作ったのですがそれは本編にはいれませんでした(笑)
なんかところどころ可笑しかったり、何なら設定ガバガバな気もしますが…そこには触れないでいただけると嬉しいです()
それでは!また1つ歳を重ねたてんをよろしくおねがいします〜!!
いじょー!!!
ベリーベリーグッパイ☆
コメント
12件
最高以外のなにものでもありません、もうエモすぎません?
えっ!お、お誕生日だったの…っ?! 当日にお祝いしたかった…ッッ(悔しい) 今回もめちゃくちゃ天才的なお話でした…やっぱり、てんさんのお話が1番泣けるし笑えるし、心が満たされる…癒しだ…ありがとうございます…(褒めたいとこもっとあるけど長くなるからここまでに、します…)