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黄色い勇者 side――――――――――
南の森を抜けると、遠くに大きな街が見えてきた。
紫色の魔法使い
「やっと着いたー!」
赤色の弓使い
「疲れた……」
緑色の聖職者
「お腹すいた」
黄色い勇者
「お前それ朝からずっと言ってない?」
緑色の聖職者
「だってお腹すいてるもん」
紫色の魔法使い
「まぁ、街に着いたんだし何か食べようよ」
赤色の弓使い
「賛成!」
俺たちは街の門をくぐった。
南の街は思っていたよりも賑やかだった。
店が並び、道にはたくさんの人が歩いている。
黄色い勇者
「人多いな……」
赤色の弓使い
「ここなら魔王城に向かう準備もできそう」
緑色の聖職者
「それよりご飯」
黄色い勇者
「はいはい」
俺たちは街の中を歩きながら、食事ができそうな店を探した。
緑色の聖職者
「あ!」
突然、緑色の聖職者が走り出した。
黄色い勇者
「おい!どこ行くんだよ!」
聖職者が向かった先には、焼きたてのパンを並べた店があった。
緑色の聖職者
「これ美味しそう!」
赤色の弓使い
「じゃあみんなの分買おうか」
緑色の聖職者
「ほんと!?」
黄色い勇者
「お前甘やかしすぎだろ」
紫色の魔法使い
「じゃあ勇者は食べないの?」
黄色い勇者
「……食べる」
紫色の魔法使い
「ほら」
黄色い勇者
「なんだよ」
そんなこんなで街の広場にあるベンチに座り、4人でパンを食べた。
緑色の聖職者
「美味しい」
赤色の弓使い
「ほんとだ!」
紫色の魔法使い
「これなら何個でも食べられるな」
黄色い勇者
「お前ら食べすぎじゃない?」
赤色の弓使い
「勇者も食べてるじゃん」
黄色い勇者
「俺はいいの」
魔王討伐の旅は大変だ。
魔物と戦って、傷ついて、疲れる。
それでもこうやって仲間とくだらない話をしている時間は、少しだけそれを忘れさせてくれる。
──そのときだった。
ふと、広場の時計塔が目に入った。
黄色い勇者
「……あれ?」
また見覚えがある。
この時計塔、この広場、このベンチ。
黄色い勇者
「……」
まただ、森で感じたものと同じ。
赤色の弓使い
「どうした?」
黄色い勇者
「いや……」
俺は深く考えないことにした。
きっと疲れているだけだ。
そうに決まってる。
その後、俺たちは国王が用意してくれた宿に泊まった。
緑色の聖職者
「ご飯は?」
黄色い勇者
「まだ食うの?」
宿に荷物を置き、俺たちは再び街へ出た。
夕食を食べると気づけば外はすっかり暗くなっていた。
赤色の弓使い
「じゃあみんなおやすみー」
緑色の聖職者
「おやすみ~」
──翌朝
紫色の魔法使い
「で、今日はどうする?」
机の上に広げられた地図を囲みながら、俺たちは今日の予定を話し合っていた。
赤色の弓使い
「魔王城に向かうなら、そろそろ本格的に準備した方がいいよね」
緑色の聖職者
「薬とか、食料とか?」
紫色の魔法使い
「そうだね」
黄色い勇者
「……あ、そうだ」
俺はふと思い出した。
黄色い勇者
「あの店主の店の近くに薬の材料、あったよな?」
赤色の弓使い
「あー」
黄色い勇者
「あれを取りに行こう」
紫色の魔法使い
「でも、全員で戻る必要はないんじゃない?」
緑色の聖職者
「確かに、こっちでも準備できるしね」
黄色い勇者
「じゃあ二手に分かれるか」
紫色の魔法使い
「俺と聖職者で街の準備をするよ」
緑色の聖職者
「えっ、俺?」
紫色の魔法使い
「お前、回復薬に詳しいだろ」
緑色の聖職者
「まぁ……そうだけど」
紫色の魔法使い
「欲しい材料を言ってくれれば2人が取ってきてくれるからその間に調合の準備をしよう、俺は食料を集めるから」
緑色の聖職者
「勝手に決められた…!?」
赤色の弓使い
「じゃあ俺は勇者と一緒に店に戻るね」
黄色い勇者
「助かる」
紫色の魔法使い
「それじゃあ、明日の昼には合流しよう」
黄色い勇者
「了解」
俺たちはそれぞれ準備を始めた。
宿を出て、街の門まで歩いた。
紫色の魔法使い
「じゃ、また後で」
赤色の弓使い
「食料よろしくねー」
そんなやり取りを交わし、俺と弓使いは街を出た。中継地点までの道を開拓出来たので、店までは歩いて半日もかからないだろう。
黄色い勇者
「…」
赤色の弓使い
「……ねぇ」
黄色い勇者
「ん?」
赤色の弓使い
「最近、何かあった?」
黄色い勇者
「……なんで?」
赤色の弓使い
「森でも街でも、ぼーっとしてたから」
黄色い勇者
「…あぁ」
やっぱり、気づかれていたらしい。
黄色い勇者
「ちょっと変なものを見るんだよ」
赤色の弓使い
「変なもの?」
黄色い勇者
「夢……とは違うんだけどさ」
黄色い勇者
「急に、知らないはずの景色が頭に浮かぶんだ」
赤色の弓使い
「知らないはずなのに?」
黄色い勇者
「そう。森も、街も…前に見たことがある気がする」
赤色の弓使い
「…」
黄色い勇者
「それに、店主も出てくる」
赤色の弓使い
「店主が?」
黄色い勇者
「うん。なんか、悲しそうな顔してるんだよな」
赤色の弓使い
「……そっか」
黄色い勇者
「何だよ、その反応」
赤色の弓使い
「いや、別に。ただ……」
赤色の弓使い
「疲れてるのかもしれないね」
黄色い勇者
「やっぱそう思う?」
赤色の弓使い
「うん。帰ったらちゃんと休もう」
黄色い勇者
「…そうだな」
黄色い勇者
「…」
しばらく歩くと、見慣れた建物が見えてきた。
赤色の弓使い
「あ、見えてきた!」
黄色い勇者
「ほんとだ」
町の外れにある、小さな店。
俺たちが何度も訪れている場所。
……何度も?
黄色い勇者
「……っ」
また頭が痛い。
赤色の弓使い
「勇者!?」
黄色い勇者
「大丈夫……」
目の前が一瞬だけ揺れる。
その向こうに、誰かの姿が見えた気がした。店の前に立っている店主だ。
こちらを見て、何かを言っている。
“ 今度こそ ”
黄色い勇者
「……え?」
赤色の弓使い
「どうしたの?」
黄色い勇者
「いや…今、何か……」
そこまで言いかけて、俺は口を閉じた。
店の扉が開いたからだ。
店主
「あっ、おかえり」
黄色い勇者
「…あれ?今店主外に居なかったか?」
店主
「俺は今外に出てきたぞ?」
またフラッシュバックとは別の、不思議な映像を見ていたのか…?
赤色の弓使い
「大丈夫?勇者」
黄色い勇者
「平気だ」
店主
「とりあえず入りな、疲れたでしょ」
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コメント
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読み終えたよ〜!第4話「南の街」!✨ 今回は勇者パーティのほのぼの日常回って感じだったけど、勇者のフラッシュバックが不穏すぎる…!「今度こそ」って店主が言ってたの、絶対何かあるやつだよね😭💦 聖職者の食いしん坊っぷりとか、ツンデレ勇者とか、ほんとこの4人好きすぎる…癒しの反面でじわじわ来る伏線、次回が待ち遠しすぎるよ!!ポテサラさんありがとうございます🌸
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