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翌日。
俺は朝から落ち着かなかった。
理由は分かってる。
放課後、体育館裏。
バスケ部の練習が終わるのを待つ。
🍍「なんだよ、改まって」
汗を拭きながら出てきたなつが言う。
🍵「……話ある」
🍍「こわ」
いるまが後ろからひょこっと顔を出す。
📢「告白成功した顔してる」
🍵「なんで分かるの・・」
📢「分かる」
📢「なつに告白成功した俺と同じ顔してる」
なつがじっと俺を見る。
数秒。
🍍「……まじか」
🍵「……うん」
言った瞬間、急に実感が湧く。
🍵「こさめちゃんと、付き合った」
一拍
。
なつが笑う。
🍍「っしゃあああ!!」
🍵「声でかい!」
背中を思いきり叩かれた
🍵「いって!」
🍍「やっとかよすち!!遅ぇ!」
🍵「うるさい!」
いるまがくすっと笑う。
📢「よかったな、すち」
🍵「……うん」
なつは腕を組んで、満足そうに頷く。
🍍「で? ちゃんと言ったんだろうな」
🍵「好きって?」
🍍「当たり前だろ」
🍵「言った」
なつが一瞬だけ優しい顔になる。
🍍「そっか」
ぽん、と俺の頭を軽く叩く。
🍍「大事にしろよ」
🍵「……分かってる」
🍍「いっやぁ〜あのすちがかぁ〜」
🍵「どのすち‥?」
🍍「俺の中ではすちが弟で、こさめがそれよりちっさい弟か、犬だからさ」
🍍「ほんと、嬉しいんだわ」
いるまがなつの肩に手を置く。
📢「なつも最初、緊張してたよな」
🍍「は!? 言うな!」
耳が赤い。
俺は笑う。
なつはどこか嬉しそうだった。
🍍「今度ダブルデートな」
🍵「気が早い」
でも悪くないと思った。
一方その頃。
一年の教室。
こさめはみことの前でそわそわしていた。
🦈「みこちゃん」
👑「うん?」
🦈「こさめね」
👑「うん」
🦈「彼氏できた」
一瞬の静止。
みことが瞬きをする。
👑「……え?」
🦈「すちくん」
数秒。
そして。
👑「おめでとう」
ふわっと笑う。
本当に嬉しそうな顔。
こさめはほっとして、勢いよくみことに抱きついた。
🦈「ありがと!」
👑「こ、こさめちゃん、くるしい」
でも笑っている。
👑「ちゃんと告白されたの?」
🦈「うん」
👑「なんて?」
🦈「好きだよ、って」
みことの目が少し柔らかくなる。
👑「よかったね」
こさめはにやにやしながら言う。
🦈「ありがとう、ところでぇ〜みこちゃんは?」
👑「なにが?」
🦈「気になってる人、いないの?」
その瞬間。
みことの脳内に、ふっと浮かぶ。
窓際に立つ姿。
文化祭の日の光。
『呼んでくれたら、来る』
LAN会長。
心臓が、どくんと鳴る。
👑「……」
🦈「みこちゃん?」
👑「いない、と思ってたけど」
こさめが身を乗り出す。
🦈「けど?」
みことは少し迷ってから、小さく言う。
👑「……LAN会長」
こさめ、固まる。
🦈「え」
👑「なんか、最近、考えちゃう」
自分でも驚くくらい素直に出た。
👑「目で追っちゃうし」
🦈「うんうん」
👑「声聞くと、落ち着くし」
🦈「うんうん!」
👑「でも、これって尊敬かもって思ってて」
こさめが、ばっと両手でみことの肩を掴む。
🦈「それ」
真顔。
🦈「恋じゃん」
👑「……え?」
🦈「完全に恋」
👑「え?」
みことの思考が停止する。
恋?
これが?
胸の奥がじんわり熱くなる。
文化祭で隣に立ったときの距離。
笑った顔。
“呼んでくれたら来る”って言葉。
あれ全部。
👑「……あ」
ちゃんと自覚した瞬間、顔が熱くなる。
👑「こさめちゃん」
🦈「うん」
👑「これ、恋だ」
こさめが満面の笑み。
🦈「やった!」
👑「やったの?」
🦈「みことも恋仲間!」
みことは顔を両手で覆う。
👑「どうしよう」
🦈「なにが?」
👑「高校三年生だよ」
少し切ない響き。
こさめは優しく笑う。
🦈「でも、好きなんでしょ?」
👑「……うん」
小さく、でもはっきり。
👑「好きかもしれない」
その言葉は、ちゃんと温かかった。
こさめはにこっと笑う。
🦈「大丈夫」
👑「なにが?」
🦈「みこちゃん、まっすぐだから」
あの日、LANが言った言葉みたいに。
みことは小さく笑う。
👑「迷子かもしれないけどね」
🦈「心はまっすぐ!」
二人で笑う。
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