TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

若き覇王に、甘くときめく恋を

一覧ページ

「若き覇王に、甘くときめく恋を」のメインビジュアル

若き覇王に、甘くときめく恋を

157 - 第四章 永遠の愛を、二人で EP.8「永遠の愛を誓う、結婚の時」⑦

♥

14

2025年05月06日

シェアするシェアする
報告する


彼の指先は、いつもいたわるようで、それでいて隠し切れない情熱を秘めていて、


その温もりに肌がなぞられるだけで、押さえの利かない感応が押し寄せるようだった。


引いては返す波のように翻弄される身体に、「う……ん」と、喘ぐ声が喉を駆け上がる。


「ふぅ……くっ」


呼応するように息をつく彼へ、唇を押し当てる。



ずっとこうしていたくて……。もっと感じていたくて……。


彼に抱かれていると、まるで全身がせ返るような熱にまみれていくみたいだった……。


「ふ、う……」


僅かに開いた彼の唇から洩れた吐息が、耳に吹きかかる。


「ん……」


耳の奥の薄いまくとろかすような甘やかな息づかいに、身体をよじると、


「動か……ないで、くれ」


切れ切れな声とともに、彼が重ねた体を鈍く震わせた。


シーツに繋ぎ留めるように両手首がきつくつかまれ、抗いがたい熱感に追い上げられる。


「あっ……、も、う……」


こらえ切れずに浮いた腰が、片腕にすくい上げられ、


「……待ってくれ、私もいく……」


ひときわ深く追い詰められると、しっとりと汗ばんでトワレの香りを甘く放つ彼の胸に、自分から堪らずに抱きついた。


「……大丈夫だったろうか?」


温かな手の平が優しく頬に当てがわれ、首をゆっくりと左右に振る。


「……大丈夫だから、もっとずっと、抱いていてほしい」


自らの口をついた言葉に、急な気恥ずかしさが襲う。


「では、このまま抱いている。ずっと……」


仄かに赤くなる私の耳元に、彼が口を付けて低く囁やきかける。


まだ熱の籠もる腕の中へ抱き寄せられて、互いの肌が触れ合うと、そのまま蜜のようにとろりと一つに溶け入ってしまいそうだった。

若き覇王に、甘くときめく恋を

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

14

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚