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鷹槻れん

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鷹槻れん

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#年の差
水無月 京
84
#大人の恋
月詠 涼
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「でも見合いなんて形だけで、結婚自体は親同士の間で交わされた契約のようなものだった。彼女は何度も断ろうとしたけれど、そのたびに親に宥められたんだろう。何度かデートをしたが、彼女は毎回不貞腐れた顔で父親に送られてやってきた。私は彼女の心をとかそうと思ってね。家族に慣れてもらおうと、ホームパーティに呼んだ。……その時に、出会ったんだろうね。攻と」
「……じゃあ」
「弟は、当時二十四歳で建設業についていた。私とは違って体を動かすのが好きでね。ふたりはひそかに恋を育てていたらしい。しかし、彼女の父親と約束したのは若くして社長になると目されていた私だ。彼はひどく反対した。断れない見合いに嫌気がさしたのか、彼女と攻はふたりでどこかへ行ってしまったんだ。攻は仕事もやめ、彼女も学校を辞めた。パスポートがなくなっていたから、海外に出てしまったんだろうと思う。さすがに本人がいなければ見合いはそれ以上勧められない。私は一年後、別の資産家の女性と結婚し、息子も設けた」
それが現在二十六歳になる、遠田譲(ゆずる)専務のことか。
「行方不明になったふたりのことを諦めた頃、風の噂で桐子さんが戻ってきていると聞いて会いに行ったんだ。桐子さんは二十三歳になっていて、妊娠三ヵ月だった。父親は誰かと聞いても答えてはくれない。攻とは別れた。だからもう関係ないから来るなと言ってね。すでに結婚してしまっていた私には、それ以上は口も手も出せなかった。幸い彼女の父は娘一人を養うことくらいなんてことなかったしね。そして、……彼女は君を産んだ」
ある意味で、この人は私に深くかかわっていたんだ。
彼が父母を出会わせ、そして追い込んだ。
コメント
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一気に過去が明かされて、胸がぎゅっと苦しくなりました。遠田専務が主人公の両親を「出会わせ」て「追い込んだ」存在だったんだな…。彼が穏やかな口調で語れば語るほど、その重みがじわじわと響いてきました。主人公がまさにその因果の渦中にいて、今ここでそれを知ったことの意味を考えると、続きが気になります。