ut「………」
薄暗い自室
煙草の匂いがこびり付き、煙で少しモヤがかかっている。
灰皿には溢れ出した煙草
机の上には大量の錠剤と
護身用のナイフと包帯。
一般に、滅多に使うことの無いナイフだが、俺のだけは赤で染まっていた。
メガネを外し、暫し放心状態で天井を見上げる。
ut「……俺も、もう終わりなんかな…。」
まるで自分が、使い古したおもちゃのように思えてきた。
持ち主に飽きられて
捨てられる運命の。
怪我をさせたか
どこかになくしてしまったのか
存在を忘れたのか。
理由はどうであれ
俺はもう用済みだ。
grちゃんのお気に入りの”僕”はもういない。
楽しいおもちゃが
壊れて喋らなくなったように
明るくて、暖色に包まれていた”僕”が
冷たくて、殺風景で
寒色に染まってしまった。
“俺”になった。
もう
頑張らなくていいよね。
コメント
2件
投稿おつです〜! 俺…一人称が俺に…冷たくなってるのを感じるな… 使い捨て…ね、…そんなこと、ないんだけどな、 今のutにはもう届かないね