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現代語訳ver.
(古語ver.期限に間に合わなさそうなので現代語でりらなさんのコンテストに参加と思ったら終わってました(笑))
俺は恋をした。相手は隣町の貴族 西園寺悠佑さん。ここら辺で1番有名な西園寺家の長男。偶然今日は、こっちに来てたらしく蹴鞠を一緒にした。悠佑さんはお兄さんという印象もあるけど、とても可愛くて最高。彼への愛は一言じゃ話せないほど大きい。ただ、彼も俺も男。結婚なんて夢のまた夢、その上彼には婚約者もいるから結婚なんて不可能。とても辛い、彼の楽しそうな姿を見るのはとても嬉しいけど、婚約者の女と仲良くする姿は心が痛む。仕方ないとはいえ、痛いものは痛いのだから。
今日は悠佑さんの婚礼の前日。唐突に悠佑さんの家にお呼ばれした。
[どうされましたか?]
と問うと
[いや、小さい頃からよく遊んだから今日久しぶりに遊ばないかというお誘いさ]
と言う悠佑さんは昔のままカッコイイなかに可愛いが混ざって美しかった。こんなにカッコ可愛い人に嫁げる人は羨ましい。俺も女だったら、彼と結婚出来たのかもと考え始めると目に涙が溜まり始めた。
[どうしたん?大丈夫か?]
と心配してくれる彼はとても嬉しい。そしてその優しさに甘えてしまった俺。
[ずっと、ずっと好きでした。]
引かれてもいい。今だけでも甘えさせて欲しかった。彼の胸で泣いて彼に甘えた。彼は嫌そうなのかは確かではないけど、とても悲しそうな顔に見えた。そして悠祐さんは
[家じゃ泣けんよなこんなことで]
[[家を継ぐものだから]]
というと悠佑さんは驚いた顔をして分かると言わんばかりに頷く。じゃあ、と言わんばかりに悠佑さんは言う
[一緒に逃げへん?]
聞き返しすと悠佑さんは俺と会ったあとそのまま海に身を…ということらしい。何故かと問うと両親からの圧から逃げたい、好きでもない人との結婚が嫌という我儘と言われてしまうようなことから来世では好きな人と結ばれたいという願いがあったという話だった。つまりは悠佑さんには既に好きな人がいるという話で俺の恋は失恋になったが、【来世】それが本当にあるなら俺は願おう悠佑さんの幸せを。だから
[……悠佑さんの好きな人と逃げた方がいいと思います]
来世に託すならその人と逃げた方がいいに決まってる。悠佑さんは気恥しそうになにか言いたげでどうしたのだろうと思うと
[そりゃ………りうらが好きやから]
俺はとても嬉しかった。俺の初恋はまだ終わってなかった。
[じゃあ、告白は【来世】まで待ってますね!]
と言うと驚いたような顔になり、笑顔で
[待っとけ]
と一言。
高い高い崖の上。ここから落ちれば【来世】へ行けるだろう。そしてりうら達は[南無阿弥陀仏]と唱え、海の底へ逃げた
ー【来世】?ー
[前から、ずっと前からずっと好きでした。]
と彼はいう。俺はもちろん
[ずっと、ずっと待ってました]