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「隆二、おまえに乗っ取られるくらいなら、俺は死ぬことを選ぶ。う、一文字、からの、七文字、う、グハ、じゅ、十七、文字だ」京介は吐血しながら、自身の腹を十文字と七文字に切った。これは、武士たちの切腹と同じであるが介錯が存在しないためとてもつらいだろう。「キリスト様よ、われに力を。武士たちの間では七と十は不吉な数字であったが、俺に対しては、ラッキーナンバーなんだよ。」「それ以上何も話さないでください。傷口がさらに開きますよ」順子はそういうと、京介を背中に乗せると全速力で桜総合病院に向かった。「お、おい。そこのキツネ、止まりなさい。」一台のパトカーがサイレンを鳴らしながら順子を追いかけていた。「管理番号143です。囚人および、九尾を発見し追跡しています。腹部から大量出血をしているためどこかの病院に向かってると思われます。追跡を続け、進展があり次第連絡します。どうぞ」「こちら本部、管理143内容把握した。全車両に次ぐ、総員撤収。総員撤収」「発見されたか。ん、電話だ。はい、もしもし、目白です。」「たった今、九尾が見つかり、追跡してる。とりあえず、どこかで待機しておいてくれ。」「了解です」目白警部が通話を終えると、再び鳴り出した。「はい、目白です」「あ、もしもし。私、桜ヶ丘病院で看護師をしている、垣野と申します。先ほど、河合教授から伝言を預かりましたので、それをお伝えするためお電話いたしました」「そうでしたか、ありがとうございます」「もしー、河合だよ。いま、九尾が自身で切腹をしてうちに向かってるらしいから、早くおいで。とのことです。それでは失礼いたします」看護師を名乗る女は要件を一方的に伝え、通話を終えた。「河合、覚えておけよ。」目白警部は河合教授への怒りを抱きながら、バデイの後輩に桜ヶ丘病院に向かうように伝え、車は走り始めた。同時刻、「ご主人、お気を確かに」順子は全速力で走りながら京介に声をかけ続けた。京介が切腹をして30分が経過しようとしたその時、ようやく桜ヶ丘病院が見えてきた。「ご主人、もう病院は目と鼻の先です」そして急患入口が見え、入口には一台のストレッチャーと河合医師たちの姿が見えてきた。「順子君よく頑張った。いくぞ、せーの、1,2,3」河合教授たちは京介をストレチャーに乗せると手術室へ、走り出した。そして、京介は手術台に乗せられた。同時刻。桜秀高校某所「紅は里臣、白は角田で決定したそうです。」