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ほんとに人の再現苦手!下手なのはお許しください。!
――天界の外れ、“祈祷の地”と呼ばれる古い神殿。
白と朱の巫女装束を纏い、静かに座る少女の姿があった。
名は、夜白 酹(やしろ るい)。
まだ幼さの残る輪郭に、白銀の髪、
瞳は深い夜に落ちたような紫紺。
けれど、どこか透明で――触れれば壊れてしまいそうだった。
巫女でありながら、彼女は**「誰にも祈らない」**。
神に祈らない。
人に祈らせない。
神託を降ろさない。
それでも、彼女の元には多くの神々が訪れる。
それは、彼女が持つ“ある異質な力”のためだった。
「お前には、祈りが集まりすぎる」
「神託を下ろしてもいないのに、人々の想いが、勝手に集うんだ」
そう告げたのは、監視神のひとり チーノ。
酹は、微笑むでもなく、ただ静かに俯いた。
「……迷惑をかけて、すみません」
「でも……私、誰の言葉も、届かなかったんです。
だったら、祈る意味なんて、どこにあるんでしょうか」
彼女の祈らない理由は、祈りを諦めたからだった。
自分が祈っても、誰も助からなかった。
誰も救えなかった。
ならば、もう――
「私は……祈りに、向いてなかったんです」
その夜、神々の記録が微かにざわめいた。
“祈らぬ巫女”の名が、
ひとつ、世界に刻まれようとしていた。
そして――
封印されていた“白血”が、目を覚ます。
「……また、誰かが俺を覚えてくれたのか」
「ならば――次は俺が、君を忘れない」
つづく……
あらすじ変えました。