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「…ん、?これなんだ…?ギター…と、箱?」
最近押し入れが散らかっていたから物を整理しようと要らないものを探り探り外に出していくと目に映ったのは随分前にやめたギターと謎のダンボール。
「…なんだろ。全然思い出せないな…開けてみるか」
そっとダンボールのガムテープを剥がし開くと目に映るのは大量の百均で買え揃えたようなB4メモ用ノート。ページを恐る恐る開くとそこには昔書き連ねた昔作った歌の歌詞が書かれていた
「うっわー、なつかしー、、ただ自分の嘆きを歌にしてたんだっけ。」
「黒歴史〜…………」
無意識にギターを取り出しメモを見つめながら口に歌詞を出す。
響き渡る薄っぺらい歌詞。今はなんも意味無い自分の生きる意味がどうとか、死にたいと思ってもだとか、希望があってほしいやら人が信じられないとか…昔流行っていた曲調を思い出さずともなんだかスラスラ口から出ていく歌に動く指。
昔程器用に出来る訳じゃなくても体は覚えていたようだ
「これ…昔買ったボールペン…今でも使えそうだな。」
音を鳴らしてボールペンの芯を出し余ったメモ用紙の余白に手を動かす。
届くことは無いがちょっとしたタイムカプセルのお返しのようなもの。
「…捨て、、られないや流石に、頑張れよ〜、昔の俺」
書いたのは今じゃ自分のファンは知っている歌詞の1部と軽いメッセージ。
なんとなくその文を読み返すとなんだか笑えてくる。
“素敵な友にも巡り会えて幸せと言える日々が待ってる。もう心配しなくていいんだよ。あの頃の自分にsay goodbye、頑張れよ無言の応援大きく見えた父の背中。
当たり前な世界がどんなに変わろうとしても、明日を見て。明日を見て。
You ra MY HERO
昔の自分がいつギターを弾いたかなんて覚えてないけれど、今の自分をみたら昔の俺はなんて言う?鏡の前に映るのが泣き顔でも、いつか口角が痛くなるくらい笑う時が来るから。それまで諦めない方がいいよ By阿形。”
「ったく何やってんだか笑…しかも書いたのネット名だし…まぁいいか」
そろそろ箱にノートを戻してギターも閉まって掃除の再会だ。練習までに終わらせたいし
「もー!断捨離苦手すぎ!!」