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やっべー、昨日はマジで月見と一言も話せなかったな…。あいつ、俺が静かだと妙に警戒するし、ちょっとどうするか悩んでたけど、やっぱ俺は俺らしくいくしかないよな!
教室に入ると、すでに月見が席に座ってるのが見えた。あいつ、今日もいつも通りだな。でも、今日は昨日みたいに距離取ったりせずに、しっかり絡んでやる。そう決めた瞬間、体が勝手に動いてた。
「月見ーっ!!おっはよーっ!」声の限りに叫びながら、ダッシュで月見の元へ向かう。教室全体が俺の声で一瞬静かになった気がするけど、気にしない気にしない。
月見が振り向いた瞬間、俺は最高の笑顔を作って手を大きく振った。「おーい、無視すんなよー!」
「…またそれかよ」月見はため息つきながらも、俺を見てくれる。よし、まずは成功だ。
「無視されたー!ひでぇ!お前俺のことそんなに嫌いかよ!」わざと大げさに肩を落とし、しょんぼりするふりをしてやると、月見は呆れたように眉をひそめた。
「別に嫌いじゃないけど、うるさいんだよ」と小声でつぶやく月見。おいおい、ほんとは俺のこと少しは気にしてるくせに、またツンケンしやがって。
「ほらまた無視された!俺だぞ!お前の親友、神風様だぞ!」俺はさらにアピールして隣の席に座り込む。昨日みたいに距離感を保つのはもう無理だ。だって、俺が静かにしててもなんか違うってわかっちまったし。
「誰が親友だよ…」月見が静かに言い返してきた。なんか冷たく言ってるけど、表情はいつも通りだし、大丈夫だな。
「あー、やっぱりこの距離感だよなー、俺たち!」勝手に自己満足しながら、次の作戦を考えた。昨日の反省は、今日の行動で取り返すんだ!
「でさ、昨日お前にあんまり絡めなかったからさ、今日はその分取り戻すぜ!」ニヤリと笑って月見に言うと、こいつは一瞬だけ驚いた顔をした。
「何で急に?昨日は全然話しかけてこなかったじゃん」月見は鋭く突っ込んできた。さすがだな、このツッコミ力。
「いや、まぁ…考え事してたんだよ、いろいろな」俺は誤魔化すように頭をかいた。ほんとにいろいろあったけど、今それを言ってもしょうがないしな。
「考え事?神風が?」月見は疑わしそうに俺を見てくる。そりゃそうだよな、俺みたいな奴が真面目に考え事してたなんて、あいつからしたら信じられないだろう。
「まあな!でも考えてみたら、やっぱり俺にはしつこく明るくする方が性に合ってるって気づいたんだよ!だから、またお前にしつこく絡むから、よろしくな!」勝手に宣言してやったら、月見はさらに呆れた顔をしてきた。けど、なんか少しホッとしてるように見えるのは気のせいか?
「よろしくするつもりはないけどね…」月見は冷たく言いながらも、なんかちょっと笑ってた気がする。やっぱり俺のしつこさが必要なんだな。
「まあまあ、そう言うなって!お前は俺がいないと寂しいだろ?」俺はさらにからかってみる。
「別に寂しくないし!」月見はすぐに反論してくるけど、俺は知ってる。昨日の俺の静けさが、あいつにとっては何か違和感があったはずだってな!
「じゃあ今日も元気に、月見ー!月見ー!スゥゥゥ月見ぃぃぃぃぃぃぃ!」また大きな声でふざけて呼んでやると、月見はまたしても声を荒げて怒った。
「やめろってば!」その顔、怒ってるけど笑ってるんだよな、月見。俺たちはこれでいいんだ。
教室中のやつらが、俺たちのやり取りを見て笑ってる。なんだかんだで、やっぱりこの雰囲気が一番楽しいし、俺はこれからもずっとこんな感じで月見に絡んでやるからな。
今日から俺はまた全力でしつこくいくぞ!覚悟しとけよ、月見!