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“余命1年”
高校1年生の秋
私はいなくなる
それならもうずっと家にいよう
中学までは義務だから行かなくてはいけない
高校は行かない
家でひっそりと息絶えたい
新しい場所
新しい友達
新しい青春
そんなモノを作って
悲しみながら別れるのは嫌だ
誰にも知られずに、泣かれずに、人に囲まれずに
誰もが
“陰キャ”
“可哀想”
そう言うだろう
実際そうなのだろうけど、別に人が嫌いなわけじゃない、太陽が嫌いなわけじゃない
だからといって陽キャなわけでもない
ただの女子中学生だ
人間は、どうして分類したがるのだろうか
そんな事言ってる自分もその1人なのだろう
だが私は思う
皆同じ人間であり、同じ仲間なのだ
性格も人それぞれ、センスも、価値観も、人それぞれ
みんな長所短所がある
……
あー、やめやめ
こんな心理学みたいなの語ってどうする
虚しくなる
今日は物語の進みが悪い
もう寝よう
月明かりが部屋を照らす
あと何回、
満月を見れるだろうか
あと何回、
朝を迎えられるだろうか
ときは流れ空気がピリ付きだす時期
高校受験の時期だからだろう
みんな高校生活を楽しみにしてる
そんなに楽しいものなのか
私は考える
・・・
やめた、長くなりそうだから
先生も受験の話をする
ライバルを作ってさらに上を目指しあえ
志望校は慎重に選べ
自分にあったレベルにしろ
うだうだと内容の薄い話をただ聞かされる
真剣に聞いている人がほとんどだが
私には関係ない
高校にはいかないから
重たい足を動かし家に向かう
ふとポストに手紙が入っているのが見える
手紙なんて、誰が?
荷物をおいて手紙を開ける
・・・
お、母、さん?