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本文
どんなに近しくなっても。
どんなに仲良くなっても。
いつも空き地に来てくれるあの子は、最後まで捨てられたぼくの名前を呼ぶことはなかった。
解説
皆さん、こんばんは。
皆さんはこれを読んでなんの話だと思いましたか?
ありきたりな人間同士の会話でしょうか。
捨てられた、というところから人間ではないかもしれませんね。
それとも、飼い犬と捨て犬の話?
全然あり得ると思います。
もしくは、人間と捨てられた何かの話でしょうか。
捨て犬や捨て猫と、幼児が戯れていたら微笑ましいですよね。
不穏なのは、最後の一文です。
『いつも空き地に来てくれるあの子は、最後まで捨てられたぼくの名前を呼ぶことはなかった。』
“最後まで”
一体、誰にとっての”最後”だったのでしょう?
単純に、出会ってから何年も経ち、成長した『あの子』は空き地を訪れなくなったのでしょうか。
時間の問題ならいいですね。
ただ…私は、もっと最悪な結末をいくつも想像しています。
捨てられた何かの寿命が尽き、物理的にお別れしてしまった…なーんて。
まだいいほうですよね。
もし、『いつも空き地に来てくれていたあの子』が、いなくなってしまっていたとしたら?
もしくは、もともと『あの子』が幽霊で、触ることも話すことも出来なかったのとしたら?
…捨てられた語り手に名前がなかっただけだと、祈っておきます。