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アイテム番号: SCP-XXXX
オブジェクトクラス: Metastatic¹
特別収容プロトコル: SCP-XXXXはサイト-██の標準的な収容セルに保管され、24時間の監視体制が敷かれています。収容セルには強化された防音壁と振動検知システムが備え付けられており、外部からのアクセスは厳重に制限されています。SCP-XXXXに接触する全ての職員は、事前に高いレベルの訓練を受け、緊急事態に対処できるよう準備されています。
SCP-XXXXの収容セルへのアクセスは、レベル3以上のクリアランスを持つ職員のみ許可され、アクセスには2名以上の職員の同伴が必要です。収容セル内での行動は監視カメラにより常時監視されます。
SCP-XXXXが引き起こす副次的オブジェクトや現象の出現に対しては、即時対応チーム(MRT: Metastatic Response Team)が配置されており、出現したオブジェクトの再収容および無力化に必要なあらゆる手段を講じます。MRTは高い機動力と多様な収容手段を持ち、迅速に対応するための装備と訓練が施されています。
説明: SCP-XXXXは外見上は普通の木製の箱であり、寸法は30cm x 20cm x 15cm、重さは約2kgです。箱の表面には装飾や刻印などは一切なく、非常にシンプルなデザインとなっています。箱の内部は空洞であり、特に異常な特性は見受けられません。
SCP-XXXXの異常性は、その蓋を開ける際に発現します。蓋を開けると、ランダムな時間と場所に異次元からのクリーチャー(以下、SCP-XXXX-A)が出現します。これらのクリーチャーは出現するたびに姿形や能力が異なり、高い攻撃性と再収容の困難さを持っています。SCP-XXXX-Aは物理的な力を持つことが多く、人間に対して直接的な危害を加えることが確認されています。
出現したSCP-XXXX-Aは、通常、10分から30分間この現実に存在し、その後、再び消失します。SCP-XXXX-Aが消失するメカニズムは未解明ですが、消失の際にはSCP-XXXXの近辺に強いエネルギー反応が検出されます。この反応は通常のエネルギー測定機器では捉えきれない特殊な波長を持っており、さらなる調査が進められています。
実験記録 XXXX-A:
以下は、SCP-XXXXに対して行われた実験の一部記録です。
実験 XXXX-01
日付: 20██/██/██
担当者: Dr.█████
手順: D-1203がSCP-XXXXの蓋を開ける。
結果: 蓋を開けると同時に、収容セル内の空間が歪み、巨大な昆虫型のSCP-XXXX-Aが出現。MRTが迅速に対応し、SCP-XXXX-Aを麻酔銃で無力化。出現から約15分後にSCP-XXXX-Aは消失。
実験 XXXX-02
日付: 20██/██/██
担当者: Dr.█████
手順: D-1304がSCP-XXXXの蓋を開ける。
結果: 今回は収容セル外の廊下に狼型のSCP-XXXX-Aが出現。高い俊敏性を持ち、MRTが追跡および捕獲に困難を極めた。最終的に電撃武器を使用し、SCP-XXXX-Aを無力化。出現から20分後に消失。
実験 XXXX-03
日付: 20██/██/██
担当者: Dr.█████
手順: D-1405がSCP-XXXXの蓋を開ける。
結果: 今回は収容セル内に人間型のSCP-XXXX-Aが出現。高度な知性を持ち、対話が試みられたが、敵対的な態度を示し、暴力を振るう。MRTが鎮圧し、SCP-XXXX-Aは30分後に消失。
インシデントレポート XXXX-1:
日付: 20██/██/██
概要: SCP-XXXXの収容セルの監視カメラに異常が発生し、数分間映像が途切れる事件が発生。この間にSCP-XXXXが自発的に開き、複数のSCP-XXXX-Aが施設内に出現。迅速な対応により、全てのSCP-XXXX-Aは無力化されたが、複数の職員が負傷。現在、SCP-XXXXの自発的な開放を防ぐための追加対策が検討されている。
補遺 XXXX-1:
発見経緯: SCP-XXXXは20██年██月██日に███市の古物商で発見されました。古物商の店主が不可解な現象に悩まされていたため、財団が調査に乗り出しました。店主の証言によると、箱を開けた際に「恐ろしい怪物」が現れたとのこと。調査チームが箱を回収し、財団施設へと移送しました。
補遺 XXXX-2
研究進捗と対策: SCP-XXXXの内部構造を解析した結果、箱内部には極微細な異常なエネルギー場が存在することが確認されました。このエネルギー場は異次元との接触点として機能していると推測されます。エネルギー場の特性を解明するための追加研究が進行中です。さらに、最近の観測では、SCP-XXXX-Aの出現時に周囲の温度が急激に低下する現象が確認されました。この温度低下はSCP-XXXXの異常エネルギー場によって引き起こされると考えられており、温度変化を監視することが新たな早期警戒システムとして利用できる可能性があります。
MRTの訓練内容には、高度な戦術訓練、異常生物学の基礎知識、迅速な意思決定能力の養成などが含まれます。MRTは、出現したSCP-XXXX-Aに対して即座に対応し、最小限の被害で再収容または無力化するための装備と知識を持っています。エネルギー反応の詳細な調査も進行中であり、これがSCP-XXXXの副次的オブジェクトの出現を予測し、制御するための重要なステップとなると期待されています。
補遺 XXXX-3
倫理的懸念と長期的影響: SCP-XXXXに関する研究と実験は、その危険性と予測不可能性から倫理的な懸念が提起されています。特に、Dクラス職員を用いた実験の頻度と、その危険性について内部監査が行われており、今後の研究方針や実験方法の改善が求められています。
また、SCP-XXXXが引き起こすエネルギー反応が長期的に施設や周囲の環境に及ぼす影響についても、継続的なモニタリングが行われています。これまでのところ、SCP-XXXXの影響が収容施設外に及んでいる証拠はありませんが、慎重な監視が必要とされています。
結論
SCP-XXXXはその外見こそ平凡であるものの、副次的に引き起こされるオブジェクトや現象の収容が極めて困難であり、特別な注意と対策が必要です。現在進行中の研究と対応チームの訓練により、SCP-XXXXの安全な収容と管理が確保されることを目指しています。今後の研究成果が、SCP-XXXXおよび類似の異常オブジェクトに対する理解と対応を深めることを期待しています。
研究チームのコメント
Dr.█████: 「SCP-XXXXの研究は、財団にとって非常に重要です。副次的オブジェクトの出現を予測し、制御するための新しい方法を見つけることができれば、他の異次元オブジェクトに対するアプローチにも大きな影響を与えるでしょう。」
MRTリーダー: 「我々は常に最高の状態で対応するための訓練を続けています。SCP-XXXXの危険性を理解し、それに対処するための準備は整っています。私たちの目標は、収容違反を最小限に抑え、財団職員と施設の安全を確保することです。」
財団指令: SCP財団上層部からの指令により、SCP-XXXXのさらなる研究と収容プロトコルの見直しが指示されました。特に、SCP-XXXXの自発的開放を完全に防止するための新技術の導入と、MRTの能力強化が求められています。また、SCP-XXXXに関する全データの定期的なレビューと更新が義務付けられました。
補遺 XXXX-4
新規対応チームの設立: SCP-XXXXに関連する収容違反の頻度とその被害の深刻さから、新たな対応チームの設立が提案されました。このチームは、MRTと協力して異常エネルギーの研究およびSCP-XXXXの副次的オブジェクトに対する対策の開発を行う専門家で構成されます。チームの設立により、SCP-XXXXの管理と安全性が大幅に向上することが期待されています。
研究進捗: 現在、SCP-XXXXのエネルギー場が他の次元との接触を可能にするメカニズムについて、詳細な理論研究が進行中です。この研究には、異次元物理学やエネルギー操作技術に関する最新の知見が活用されており、最終的にはSCP-XXXXの完全な制御と安全な収容が目指されています。
Footnotes
1.Metastatic: 物理的には容易に収容できるが、そのオブジェクトを通じて出現する副次的なオブジェクトや現象が収容困難であることを特徴とします。これらの副次的オブジェクトや現象は、元のオブジェクトと直接的な関係があり、しばしば予測不可能な形で発生します。