森の奥深く、夜の闇を裂くように二つの影が駆け抜けていた。
紅い帯を身にまとい、魔力を張り巡らせる大森。
そして大剣を肩に担ぎ、全身に緊張感を纏う若井。
「……おっちゃんの話によると、涼ちゃんはこの先で見たんだよな」
大森が低く呟く。
紅い帯を伸ばして地面に走らせると、そこから淡い粒の残光が溢れ出す。
それは藤澤が残した魔力の痕跡。
心臓が痛むほど速く打つのを感じながら、大森はその残光を追った。
若井も唇を噛みしめ、ただ前を見据えている。
「絶対に、今度は離さない」
自分の心にそう誓いながら。
――やがて、鬱蒼とした森を抜けると、月明かりに照らされる石造りの祭壇が姿を現した。
そこには何本もの触手を持つ魔物が鎮座し、その前に囚われの藤澤の姿があった。
「あれは………」
「………涼ちゃん!!」
2人の声が夜に響く。
彼の両腕は後ろで縛られ、鍵盤武器は足元に転がっている。
髪は乱れ、白い肌は汗に濡れて艶めいて見える。
だが、その瞳は虚ろで、異様な熱に揺れていた。
「……来ないで……!」
かすれた声。
「僕……汚れてるから……来ちゃダメ……!」
震える声で、藤澤は必死に2人を遠ざけようとする。
その身体から立ち昇るのは、禁忌の薬の匂い。
薬を無理やり飲まされ、身体が火照り、理性を失いかけているのだ。
「はは……いい眺めだろ?」
魔物が下卑た声をあげた。
「こいつはもう、俺らの道具なんだ。楽器みたいに、好きに奏でられるんだぜ」
嘲笑とともに、藤澤の頬を触手がなぞる。
ぞわりと肌が粟立ち、藤澤の身体が反射的に震える。
「……涼ちゃん!」
大森が叫び、若井が剣を握りしめて前へ出た。
だがその瞬間、魔物の触手が藤澤の喉元に絡みつき、冷たい声が響いた。
「動くな。……これ以上近づけば、こいつがどうなるか分かるだろう」
凍り付く二人。
若井の剣先はわずかに震え、大森も喉の奥で声を詰まらせた。
魔物は嗤い、血色の揺らめく瓶を掲げた。
「お前らにも分けてやろう……禁忌の薬をな」
触手が二人の顔へ伸び、容赦なく口をこじ開ける。
「ぐっ……!」
「やめ……っ!」
魔物の体液と混ざった薬は熱を帯び、喉を焼くように流れ込む。
苦味と甘さが混ざった異様な味が舌に広がり、飲み込んだ瞬間に身体中を灼くような熱が駆け巡った。
「……っ、あつ……やば……!」
「身体が……っ」
額から汗が滴り、息が荒くなる。
互いに肩を掴んだだけで、電流のような快感が走った。
魔物の嗤い声が響く。
「ほう……早くも薬が効いてきたか。理性が溶けていくのが分かるだろう」
次の瞬間、触手が二人の身体に巻き付く。
冷たい感触が肌を這い、火照った体温との対比で異様に鮮烈に感じられる。
「……っ、やめろ……!」
「くそ……っ、触るなっ……」
触手は首筋から胸元へと這い、さらに口元へ伸びてきた。
抵抗する暇もなく、再び二人の唇をこじ開ける。
「ん……っ、く……っ!」
「……っ、あ、だめ……っ」
何度も口に出し入れされる圧迫感。
喉奥を満たし、引き抜かれるたびに涎が零れ落ちる。
息を求めて顔を逸らしても、次の触手が容赦なく侵入してくる。
「ふふ……良い声だ。もっと見せろ……その苦悶を」
魔物の体液は熱を帯び、飲み込むたびに身体の奥で火がついたように熱が広がっていく。
大森は肩を震わせ、必死に声を押し殺すが、喉奥を突かれるたびに呻きが洩れる。
「……っ、んぁ……っ、はぁ……!」
隣では若井も同じように押さえ込まれ、汗に濡れた髪を振り乱しながら喘いでいた。
「くっ……ん、あぁ……っ!」
二人の口から交互に触手が出入りし、滴る液が床に落ちていく。
互いの荒い吐息が重なり、乱れた声が空間に響いた。
羞恥と快楽が一気に押し寄せ、二人はさらに乱れていく。
魔物は愉悦に満ちた声で囁いた。
「仲間の目の前で……乱れていく姿を見せるとは。実に滑稽だ」
その言葉に藤澤の瞳が大きく揺れた。
鎖に縛られたまま、必死に首を振る。
「やめて……! やめてよ!!」
しかし触手はさらに容赦なく二人を嬲り、液体が喉奥へ流し込まれるたびに声が零れる。
「……っ、あぁぁ……!」
「んっ……だめ……!」
理性は削がれ、快楽に震える声が漏れる。
その様子を藤澤は見せつけられ、涙を流しながら叫んだ。
「やめてぇぇぇええええ!!!」
コメント
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若井と大森くんがやられちゃった!?亮ちゃんも大丈夫かな?
えぇ!?もとぱまで…魔物の手に落ちちゃった…!?
涼ちゃーーーん!