〜〜〜♪゛
宇治のスマホが鳴り、少し体が跳ねた。
「ごめん、電話」
宇治は少し私から離れ、教室のすみに移動した。
「花火?」
スマホを操作する手が止まった。
「去年は友達と行ったって言わなかった?」
『先輩とい…んです』
そう、聞こえた。
「、、、ごめん、遠慮しとく」
「うん、じゃあ」
宇治は電話を切り、ごめん、と言ってさっきの椅子に座った。
「、、愛衣ちゃん?」
「うん」
触れない方がいいのかも、とは思いつつ、聞いてしまった。
「花火、行かないの?」
「人多いの苦手だし」
「、、そっか」
ぱっと時計を見ると13時を過ぎていた。
「お腹空いたし、そろそろ帰るね」
「うん、お疲れ様」
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なんとなくゆっくり歩いた。
久しぶりに美術室入ったな。
「幡中先輩??」
駅の改札を出たところで右から急に声がした。
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